誓うこと
あれからカナは、泣き疲れて眠るまで泣き続けた。どうやら私は四日間、目を覚まさなかったようだ。医者に診せようにも私は魔人だからどうしたらいいか分からなくて、困り果ててたようだ。
「可愛いなぁ、カナは」
私は、ベッドで眠っているカナの頭を撫でる。髪がサラサラしていて気持ちいい。
「んっ、・・・・・ゆーちゃん」
「なーに、カナ?」
「・・・・・・・すー」
どうやら、寝言だったようだ。
「次は、こんな事がないようにしないとなぁ」
私はカナを撫でながら、心に誓う。人は、できるだけ殺さないようにしようと。けれど、カナに敵対する者には容赦はしないと。
「おやすみ、カナ」
私はカナのベッドに潜り込んで、眠る。
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「ふぁぁぁ、ーー起きなきゃ」
私は、ベッドから起き上がろうとする。けれど、体は動かない。まるで誰かに抱きつかれてるような感覚だ。
「えっ?なんで・・・・」
ーーモゾモゾ
「ゆーー、・・・かなー」
どうやら、ゆーちゃんがベッドに潜り込んでたようだ。私は、体が動かせないのでゆーちゃんに話しかける。
「ゆーちゃん、おきてー」
「・・・・・ゆー」
ゆーちゃんは寝ぼけているのか、目を薄く開けてボーと私の方を見るだけだ。
「おきてー、ゆーちゃん」
「・・・ゆー」
ゆーちゃんは、抱きしめている手を緩めた。
「ありがと、ゆーちゃん」
「・・・・ゆー」
私は、ゆーちゃんが力を緩めている内に起き上がる。ゆーちゃんは、まだ寝ぼけているのか私の方をジーーと見るだけだ。
「・・・・ゆー」
ゆーちゃんは、私の首に腕を伸ばして、縮めて私の膝の上に座る。
「わっ、どどうしたの、ゆーちゃん?」
「・・・ゆー、カナ好きー」
ゆーちゃんは、顔を少し上を見て私に言う。目はまだシパシパして半目の状態だ。そして、少し笑っている。可愛い。
「ありがとう、ゆーちゃん。私もーーっ」
ゆーちゃんは、私が答えようとした時キスをしてきた。
「ちゅ、ゆー、好きー」
「んっ、ちょ、ゆー、ちゃぷ、っ〜」
私はそれから少ししてゆーちゃんから解放された。そのゆーちゃんは、また眠りについている。
「ーーーーー、こ、これが私のファーストキス?」
私はそんな事を考えていた。初めてのキスがゆーちゃんとのキスだなんて思ってもみなかったからだ。
「っーーーーー!」
さっき迄の事を思い出して私は顔が熱くなる。どうしよう?ゆーちゃんの顔を見るのが恥ずかしい。私は、そう思いながらゆーちゃんが起きるのを待った。
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「ーーーゆーーー!・・おはよう、カナ」
私は伸びをしてから、カナに挨拶をする。カナを見ると少し顔が赤い。風邪をひいたのだろうか?
「おっ、おはようっ、ゆーちゃん」
「どうしたの、カナ?」
「えっ、覚えて・・・・ナンデモナイヨ、ゆーちゃん」
「そう?ならいいけど」
カナはローブを着て、出かける準備をする。
「ゆーちゃん、今日はギルドに行くからね」
カナの声色が少しおかしい。怒っているような感じがとれる。
「カナ、怒ってる?」
「何で?私は怒ってないよ、ゆーちゃん」
「・・そ、そう。ならいいんだけど」
カナは部屋から出ようとする。
「カナ、待って!」
私は、ベッドから起き上がりカナのすぐ側まで移動する。
「何、ゆーちゃん・・」
「カナと手をつなぎたい。駄目?」
「・・いいよ、はい、ゆーちゃん」
カナは私に手を出してくれた。私はその手を握る。
「ゆーー、ありがとう。カナ」
「いいよ、ゆーちゃん。じゃあ、行こうか」
カナはフードを被って部屋から出る。私もそれに合わせて歩き出す。
カナは鍵をカウンターの上に置いて、外に出る。
「ゆー、何でカナはフードを被るの?」
私は気になった事を聞いてみた。
「ちょっとね、見られるのが嫌なんだ。ほら、私の髪の色って珍しいでしょ?」
「ゆーー」
周りを見ると、茶・赤・青・緑などの色の髪は見るけど黒は見かけない。
「それに、昔色々あってね。だから、見られないようにね」
「・・ゆー」
カナの少し悲しそうな顔を見て、私も悲しくなる。
「ーー着いたよ、ゆーちゃん」
「ゆー?」
カナの声に反応して、前を見るとデカイ家みたいなのがある。
「ここがギルドだよ、ゆーちゃん」
カナは私にそう言うと、ギルドに向かう。私の手を引っ張って。
「頑張ろうね、ゆーちゃん」
「ゆー!」
私は元気に返事して、ギルドに入っていく。




