表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御神楽 二冬の科学魔法  作者: 雪月華
第1部『異世界暮らし』
5/9

魔法の練習

今日は王城の中庭で魔法の練習をしている。


昨夜、ベッドでゴロゴロ転がっているところにリアがやって来た時のことだ。


リアは、当然ながらいつものフードの付いたローブ姿ではなく、寝巻き姿である。

いつもは、一本に纏めてローブに隠している腰まで届く長い髪をほどいている。また、薄着なのでその大きな胸が無駄に強調されていた。


ほとんど歳は変わらないのに、なぜこれほどに差が在るのだろう。


自分のペタンコな胸をさわさわと確認し、さらに落ち込んだ私を見て、リアは何だか解らなそうにしていた。


そのあとは、夜分遅くまで二人で話をした。

そのなかで、魔法を見せてくれると言う話になった。あと、簡単な魔法を教えてくれるらしい。


ああ.....まさか、私が非科学的な物をあれ以外にも

覚える日が来るとは。


まぁ、この世界は簡単な魔法ぐらい誰でも使えるらしく、使えないと不便になることもあるらしい。


ということで、リアといっしょに城壁の外側にある小高い丘に来ている。

.....なぜか、ミデアも。


ミデアは基本的に無視しておこう。

そう、心に決めておく。


「それじゃあ、フユ。魔法を使うから見てて」


ああ、と私が手を振るのを見るとリアが呪文を唱えた。


『火の精霊、我に火種を』


すると、リアの指先にライター程の火が灯った。

これが魔法、確かになにもない所から火が灯った。

私が驚いているのを察したリアが「ふふん」と胸をはっていた。


「この魔法は《火精(ファイヤー)灯火(・トーチ)》って言って、見ての通り灯火を灯す物だよ」


多くの者はこの魔法を使い釜戸や焚き火に火を灯すために使うため、人々の生活には欠かせないらしい。


この世界の魔法は、民間魔法と戦闘魔法に別れており、前の魔法は前者に当たる。

後者の魔法は主に魔物討伐や犯罪者を捕まえるのに使用されているとのこと。


この2種類からさらに、火・水・風・土・光・闇の6属系統と無系統、さらにどれにも属さない系統外魔法の8種類に分類されると言う。


また、得意不得意は在るものの、系統外魔法以外の魔法は誰でも使用する事ができるとされている。

系統外魔法は産まれつき身に宿している物や、太古の遺跡にある遺物や石盤に記されている物を媒体に発動させる物らしい。


私が素直に「凄いな」と誉めると、リアは僅かに頬を赤く染め「ありがと」と呟いた。照れ隠しなのか「次はフユの番ね」とあたふた慌てていた。


......まぁ、これぐらいなら練習しなくても使えるのだがな。


正直、あれやライターを使えば火種を作ることは簡単なことなのだが、せっかく教えてくれると言うので、この世界の魔法を覚えて見る事にする。


指先に魔力(マナ)を集まるのが分かる。充分な魔力が集まるのを待ち呪文を唱えた。


『火の精霊、我に火種を』


先程のリア同様、指先にライターの火程の灯火が灯った。その結果にリアは自分の事のように喜んでいたが、ミデアが無言でこちらを見ていたが、あえて触れずリアに「ありがとう」とだけ答えた。


その後も、多種多様な民間魔法を教えてもらいながら、リアや様子を見に来た城で働く者達から賞賛されたり、アドバイスをもらいながら時間を過ごした。

その間、ミデアの視線は私を外すことはなかった。

ようやく、まともな魔法が登場です。

いくつか魔法が出たら、解説をいれますので。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ