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まぁなんだ、これが俺の冒険譚だ。  作者: TSO
第一章 〈光の花〉と〈闇の宝玉〉
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ハム「我の活躍回である」


漸くこの子のチート性能が徐々に明らかに・・・。


 ◇


「レイド~、大丈夫~?」

「ああ平気だ。それよりちゃんと掴まっとけよ」

「う~い」


 肩に担いだフールに荷物を持たせ、俺は徒歩で川を渉っていた。


 最初は膝ほどまでの水位だったのだが、川の中央に近付くにつれ徐々に川底が深くなり、今では俺の胸元まで水面が迫ってきている。

 流れは速くないのでこのまま対岸まで渉り切れそうだが、足元が見えないので兎に角歩き辛い。

 ここで俺が倒れると、フールを含め荷物が全て水浸しになってしまうので、焦らず慎重に進んで行こう。


「水冷たくない?」

「いや、寧ろ涼しくて助かる。この辺りは〈メルトス〉より気温が高いからな」

「うい~、そだね~」


 一ヶ月前に〈メルトス〉の川に落ちた時は、随分と水温が低かった。

 だが、この辺りの水温はそこまで冷たくはない。寧ろこの辺りの熱い気候も相まって心地良いくらいだ。


「ね~レイド~」

「ん、何だ?」

「さっきは教えてくれなかったけどさ、何であの屋根にニワトリが居るって分かったの~?」

「ああ、その話か」


 川の中程まで進んだ処で、フールの奴がさっき後回しにした説明を求めてきた。

 まぁ川を渡り切るまでまだ時間がある、今のうちに説明しておいてやろう。


「まず切っ掛けになったのが、最上階でお前とした“泥棒鳥”の話だな」

「レイドが〈メルトス〉で捕まえた鳥~?」

「ああ。そこで親父の伝言にあった“空飛ぶ鶏”ってヤツが気になってな」

「それだけで分かったの?」

「いんや、それだけじゃ分からなかったな。もう一つ切っ掛けになったのが、“お前の行動”だよ」

「ボクの?」

「ああ」


 鐘楼の最上階でフールの報告を聞いた時、若干の違和感を覚えた。


 必ずと言う訳ではないが、動物の装飾とは通常、余り違和感のない場所に置かれる。

 例えば牛や馬なら建物の壁に、魚だったら噴水などの水場に、天井には羽ばたく鳥といった具合に描かれていたり彫られていたりする。

 だがフールの奴は、あの鐘楼内にある鶏の装飾を、“全て”調べたと言った。

 押したり引いたり叩いたりもしたと言う事は、それら全ての装飾に“触った”と言う事になる。


 ここで改めて確認しておこう。

 俺の相方であるフールの奴は、同年代の連中に比べ身体が小さい。身長も低く、頭に位置も俺の胸下までしか届かない。

 だから今、こうして川を渉るためコイツを担いでいる訳なのだが、要はコイツにも触れる低い位置にしか鶏の装飾がなかった事になる。

 俺が調べた装飾も含め、鐘楼の装飾は全て俺の腰ほどの高さにしか描かれてはいなかったのだ。


 幾ら鶏が“飛ばない鳥”だからといって、これは余りに徹底しすぎている。


「だから、もし親父の伝言にあった“空飛ぶ鶏”が居るなら、きっともっと高い場所にあるだろう思ったんだよ」

「そういうことか~」


 だが、それだけではまだ“出発点”が天井の上にあるとの確信は持てなかった。確信が持てたのは、最上階で装飾の“数”を確認した時だ。


「かず~?」

「お前言ってたろ、装飾を数えた合計がウオッ!?」

「うひゃあっ」


 その時、突然足元がガクリと深くなり、胸までだった水面が一気に顎下まで迫ってきた。


「うっぷ」

「レイド平気~?」

「う……大丈夫だ……まだ口出てるから」

「うう~、お尻ぬれた~」

「荷物は?」

「荷物は大丈夫~」

「兎に角……荷物だけは濡らすなよ」

「うい~」


 俺は顔を上に向けたまま、これ以上川底が深くならない事を祈りつつ対岸へと向かう。


「ふぅ……」


 それから暫くして、漸く川を渉り終える。


 幸いあれ以上川底が深くなる事はなく、荷物も濡れずフールの被害も足と尻だけに留まった。

 もっとも、俺は顔以外の全身がずぶ濡れだが……。


「よし、もう少しだ。行くぞ」

「うい」


 川から上がり、担いでいたフールを地面に降ろして荷物を受け取ると、俺たちは休む間もなく森の中へと入って行く。


 邪魔な藪をハムの奴で切り開きながら進んでいると、〈メルトス〉でコイツを探しに林の中に入った時の事を思い出す。

 地下遺跡にばかり篭っていると、こうして森の中を進むという機会は滅多にない。

 後ろを付いてくるフールの事も考えながら進むので、いつも以上に気を使うが、まぁこれも良い経験だ。


(本当なら、もっとノンビリした旅になる予定だったんだがな)


 まさか、あの四人組がここまで追ってくるとは思わなかった。

 “たまたま偶然”――などと言った都合の良い話ではないだろう。

 十中八九、連中は俺たちの居場所を何らかの手段で掴み、それを踏まえた上で追ってきたのだ。


「ったく」


 シュッ


 苛立ち紛れにハムを振るい、邪魔な枝を切り落とす。

 黒刃は相変わらずの切れ味で、俺に枝を切った抵抗を殆ど感じさせなかった。


「ね~レイド、つづきは~?」

「あン?」

「さっきの話のつづき~、装飾の数がなんとか~って」

「ああ、ありゃそのままの意味だよ」

「そのまま?」

「最上階でお前が言ったろ、自分の調べた装飾の合計は“四十一”だって」

「うい~」

「その時にな、俺の調べた装飾の数は全部で“三十八”だったんだよ」


 つまり、あの時点での装飾の数は、俺とフールの合計で“七十九”だった訳だ。


 鐘楼の外壁も含め、それまで各階層の壁には必ず十の装飾が描かれていた。

 なので俺は初め、最上階である七階の装飾を全て調べた時点で、合計“八十”の装飾を調べたと勘違いしていた。

 だが、実際の合計は“七十九”。最上階である七階だけ、何故か装飾の数が“九”だったのだ。


 どんな意味があるのかは知らないが、この鐘楼に装飾を施した連中は“十”と言う数に拘っている。

 それなのに、最上階だけ装飾の数が“九”というのは、明らかにおかしい。なので、もしあの鐘楼に八十羽目の“空飛ぶ鶏”が居るとするのなら――


「俺たちがいた最上階より更に上、鐘楼の“屋根の上”に有るだろうと考えた訳だ」

「へ~、そう言う事だったんだ。ボクじゃ絶対気付けなかったよ~」

「気にすんな。寧ろ俺だって、お前が息抜きに誘ってくれたから気が付けたんだ」


 あの時、フールの誘いに乗って休憩していなければ、恐らく“出発点”の在り処に気付くのが更に遅れていただろう。

 もしかしたら結局気付けないまま、アレッシオ達から逃れてあの場を離れていたかもしれない。


 それだけならまだ良い。

 最悪の場合、連中が来た事にすら気が付かず、あの場で掴まっていた可能性も有り得たのだ。

 それを考えたら、あの時のフールの提案は、正にファインプレーと言っても良い働きである。


 果たして、これまでも何度、コイツのこういう発言に救われてきたことか……。


「(やっぱ良い相方だよお前は)」

「何か言った~?」

「んにゃ、何も言ってねぇよ?」


 そうして暫く森の中を進んでいると、握っているハムの奴が声を掛けてきた。


『レイド、右上じゃ』

「おっと、アンガトさんっ」


 言われた方向にある木にハムを投げつける。

 幹に突き刺さった刃の先端が、同時にそこを這っていた蛇の頭を貫いた。


「お、また腹目蛇ハラメヘビじゃん。晩飯ゲットォ♪」


 木の幹からハムを引き抜くと、手早く蛇の頭を切り落とす。

 鞄の後ろに逆さまにぶら下げておけば、血が抜けて食べる際に肉が臭くならないのだ。折角手に入れた食料だ、どうせなら美味しく頂きたい。

 鞄の後ろには、既に二匹ほど同じ種類の蛇がぶら下がっている。


「しっかし、まさかお前にこんな特技あったとはなぁ」

『なに、半径三~四歩ほどならば、草むらに隠れた小動物ていど簡単に見つけ出せる』

「しかも結構的確じゃねぇか、慣れてるっていうか」


 森の中を進んでいる最中、突然ハムの奴が俺に蛇や蜘蛛などの位置を伝えてきた。

 最初は何事かと思ったが、その忠告は的確で、お陰で先程から随分と効率良く森の中を進むことが出来ている。


『フフン、そうじゃろう? 何せお主の父親相手にも同じ事をしておったからのう。この程度はもうお手の物じゃよ』


 どうやら、前に親父の奴と一緒に居た頃にも、今と同じような事をしていたらしい。

 どう言う原理かは知らないが、重宝する事は間違いない。折角なので、俺も有効に活用させて貰おう。


(というか、そんな便利な機能があるならもっと早く言ってくれよ……)


 短剣が喋ると言うだけでこっちは十分驚きなのだ、そんな特殊な能力があるなんてとても思い浮かばなかった。


 そういえば、今迄コイツとした話の内容は殆どが俺や親父の事で、コイツについてはそれ程詳しい話は聞いた事がない。

 一度お互い腰を据えて、ジックリと話し合う機会を設けるべきだろう。


「だけど親父の奴、いつもこんな便利な機能使っていやがったのか?」

『いや。少なくともお主と一緒に居った頃は、あ奴が我の助力を求めた事はなかったかのう』

「何で?」

『知らん。我はあくまで、求められたから力を貸しただけじゃ』

「じゃあ何で俺の事を助けるんだよ?」


 先程からコイツは、自主的に蛇や蜘蛛の位置を俺に教えている。別に俺からお願いした訳ではないので、今の言い分なら俺を助ける道理はない筈だ。


『決まっとろう、お主の父親に頼まれたからじゃよ。“もし息子が〈メルトス〉の町から旅立つ積もりなら、多少なりとも力を貸してやってくれ”とな』


 ボフッ


「むぎゅっ」


 唐突に足を止めた俺の鞄に、フールの奴がぶつかった。


「……他に何か言ってたか?」

『“外の世界を知らない甘ちゃんだから、お前の助けがなけりゃあ直ぐにおっ死んじまう”。なんて事も言っておったのう』


 そう言って笑う親父のにやけ顔が、俺の脳裏にありありと浮かんでは消えて行く。


「む~? レイド~?」

『これから先も我の助力を求めるかは、お主自身で決めると良い。じゃが、背負うと決めた物の“重み”を、もう一度よく考えてみる事じゃな』

「……チッ」


(分かってんだよ、そんな事は……)


 あの親父に比べたら、自分が未だ未熟な半人前だって事くらい、嫌と言うほど理解している。

 俺は親父とは違う。自分の決めた道義に反さない限り、使える物は何だって使うのが俺の流儀だ。


 それに、コイツの言うように、今の俺が本当に優先すべき事柄は……。


「イキナリ止まってどうしたのさ~?」

「……いや、何でもねぇ。行くぞ」


 そうして、俺が再び歩き出そうとした時――


『止まれ』


 突然ハムの奴に静止を掛けられた。


「今度は何だよ。蛇か? 蜘蛛か? それとも――」

『そうではない』

「それじゃあ何なんだよ。別に俺は――」

『“ココ”じゃよ』

「親父の……あ?」

『じゃから、“ココ”がお主が地図に印を着けた場所だと言っておるんじゃよ』

「え? ここ?」

『そうじゃ』


 どうやら、既に目的地に到着していたらしい。


「進まないの~?」

「あ? ああ悪い、着いたわ。ここが“到達点”みてーだ」

「ここ~?」


 改めてフールと周囲を見渡してみるが、そこは完全に森の中で、特に目に付くような物は見当たらなかった。


「……ここに“フクロウ”が居るの?」

「その筈なんだが……取り合えず、周囲を調べてみるか」

「また像とか装飾を探すの?」

「いや、この場合の“梟”は比喩かもしれん」

「ひゆ~?」

「ああ。例えば梟その物じゃなく、梟が住着きそうな虚とか、そんな感じの物かもな」

「ほうほう」


(それは梟とかけてる積もりか?)


「兎に角、手分けして何か目印になりそうな物を探すぞ」

「う~い。わかった~」


 そうして、俺たちは早速“梟”の探索を開始した。

 周囲に生えている木々を一本ずつチェックしたり、藪を掻き分け覗き込んだり、怪しい形の石や岩がないか探してみたりと、兎に角“梟”に関係しそうな物を探し回った。


 しかし――


「くっそぉ……おいフール、そっちはどうだ?」

「なんにもナ~イ」


 暫く周囲の探索を続けてみたものの、ソレらしい代物は一切発見できなかった。


「っかしーなぁ、確かにこの辺りにある筈なんだが……」

「ホントにココなの~?」

「うぅむ……おいハム、本当にこの場所で間違いねぇんだよな?」


 握ったままのハムに話し掛ける。


『何じゃ、我の言質を疑っておるのか? あの鐘楼の真東にある山の峰、そこから鐘楼の頂上を結ぶ直線状――朝日によってあの“ガルダ像”の影が作られる地点。間違いなくここじゃよ』


 どうやらコイツには“空間把握”のような能力もあるようだ。

 一度通った場所の地形は決して忘れず、遠目から見た目的地までの距離や方角もほぼ完璧に把握できるらしい。

 残念な事にココからでは森の木が邪魔で鐘楼の姿を確認出来ない為、正確に検証した訳ではないのだが、ソレが本当なら改めてとんでもない性能だ。


 コイツさえ協力してくれれば、今迄苦労してきた遺跡内部の測量や地図作成の効率が飛躍的に向上する。

 この能力だけでも、コイツを手に入れたいと考える輩がごまんと湧いて出てくるだろう。


(ったく、頭の痛くなる事実が次から次へと……)


 しかし、今それを考えていても仕方がない。取り敢えずは目先の事に集中し、その事実は頭の隅にでも置いておこう。


(もしかして親父の野郎、地面の下にでも埋めたのか?)


 だが、それならそれで目印らしき物を残している筈だ。

 目印もない、範囲の指定もないとなると、この辺り一帯の地面を掘り返す事になる。

 そんな力技、あの親父が俺にやらせるとは思えない。


(と言う事は……まさか、まだ解けてねぇ“謎”があるのか?)


 俺は腰の鞄から伝言の書かれたメモを取り出すと、再びその内容に目を走らせる。


 《大昔の〈トルビオ〉には二羽の鳥が居た》

 《一羽は空飛ぶ鶏、もう一羽は夜更かし梟》

 《太陽が好きな鶏は、夜明けに喜び唄を歌う》

 《太陽が嫌いな梟は、怯えて鶏の後に隠れてしまう》


「うーん??」

「ねぇねぇレイド~」

「ん? 何だ、疲れたか?」

「ん~ん、大丈夫。それより暗くなってきたから、そろそろ“準備”した方が良いと思うんだけど~」

「……ああ、そうかもな」


 フールの言う準備とは、要は野営の準備の事だ。


 枝葉の間から覗く空を見上げてみると、青い空に少しだけ朱が混じり始めているのが見て取れる。

 今の時期は日が長いので、冬場のように一気に日が落ちる事はないのだが、野営をするのなら明るいうちに準備した方が良い事は確かだ。


「暗くなるまでまだ少し余裕があるな……」


(できる事なら、明るい内に“梟”とやらを見付けたかったんだが……)


 だがこれ以上この辺りを調べても、目的の物は探し出せそうにない。

 矢張り、伝言の謎を完全に解かない限り、お宝には辿り着けないと言う事なのだろう。

 我が親父ながら、なかなか凝った謎解きを用意してくれたものだ。面倒な事この上ない。


「やっぱり“フクロウ”だから~、暗くならないと出てこないんじゃない?」

「いやいや、流石に本物の梟ってこたぁねぇだろう」


 それに、暗くなってからこんな森の中を探したところで、まともな探索が出来るとも思えない。

 夜行性の動物も動き出し危険も増すので、夜の森では安全を確保して動かないのが得策だ。


(まさか、夜と昼とで隠し場所が移動するなんて事もねぇだろうし……)


「……んっ!?」


(いや、待てよ。そういえば……)


 俺は眉根にシワを寄せ、もう一度伝言の内容を最初から最後までじっくりと読み返す。


「レイド~?」

「…………フール、やっぱお前スゲェわ」

「へ??」


 解かった。理解した。今度こそ親父の伝言の謎が完全に解けた。


 本人に自覚はないだろうが、これもフールが振ってきた話題のお陰だ。今の会話で漸く残りの謎と、その正体に気が付くことが出来た。

 やっぱりコイツは、俺とコンビを組む上で最高の相方だ。


(親父のヤロウ、なかなか味な真似してくれるじゃねぇか!)


「まだ時間はある。フール、今のうちに場所を変えるぞ」

「変えるって、どこに~?」

「勿論、“梟の隠れ家”にだ」


 俺は言いながら、鞄の中から先程印を着けた地図を取り出す。


「隠れ家って……レイド、“フクロウ”がどこに居るか分かったの~?」

「ああ、そいつは――」


 そうして地図を広げ、手元のコンパスで方位を慎重に確認しながら――


「“ココ”だ!」


 改めて、“梟”が隠れているであろう地図の一箇所に印を着けた。


ハム「どうじゃ? どうじゃ? 我ってば役に立つじゃろ?」

フール「ハムくん凄~い」

レイド「きゃー、ハムくんステキー」

ハム「(#^ω^)」

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