相克の双星

かつて栄華を誇ったサントリア王国。
その王レイオウ・サントリアに、二人の双子の王子が誕生する。
しかし、王国は戦火に呑まれ、王妃と共に片方の王子が連れ去られる。
王国は滅び、生き残った王子アルは、忠臣ジンに育てられることとなった。

アルは亡国の王子として、剣を学びながら生き延びる。
一方、敵国で育てられたイルは、自らの出自を知らぬまま、優れた剣士へと成長していた。
彼は祖国を滅ぼした国の騎士となり、やがて戦場に立つことになる。

そして、運命は巡る。
アルとイルは、互いを知らぬまま敵同士として剣を交えることに――。
戦乱の中で明かされる真実とは？
兄弟は敵か、あるいは――。

王国の誇りと復讐の狭間で、二つの運命が交差する。