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江戸川区編6・エドガワゲンジョウ

「マジかよ・・・・」

「えっえっ!?どういうこと!?」

「青?」

「どうしようシンノジョウ君!?」

ヨシキと呼ばれたシンノジョウさんと同じ赤い和服の男性が泣きそうな顔で叫ぶ。

「青は何か言ってきてるの?」

シンノジョウさんが聞く。

「より強く権利を寄越せと・・・」

「う〜ん、って言ってもなぁ。あっケゲン!リサには同窓会の手紙?は渡しとくから」

「一から全部説明しろよシンノジョウ。ここまで聞いて俺が引くわけないだろ」

「だよね〜。でも彼女さんいるのに」

「大丈夫、ソヨは弱くない。まだなだけだ」

「まっケゲンが言うなら信頼してるよ」

私には分からない事だらけだった。最初から分からないけど、今は結構ヤバい状況でそれに勝手に巻き込まれてそれでいてケゲンくんが私を信頼してくれてるそれだけが分かる事だった。

私達は空港を出て、ヨシキさんの車に乗り、新区維新本部に向かう。

江戸川区の街並みは高層ビル群が建ち並び、それとは別に和服の家々も建っていて何だか時代がごちゃ混ぜで不思議な感じ。

統一性のなさがあり見ているだけでタイムスリップを繰り返してるよう。

そんな街並みを眺めながら車は走る。

助手席からシンノジョウさんが話してきた。

「ケゲン、ソヨコさん。一から説明するとね、現江戸川区に対して俺たち新区維新が内乱を仕掛けてる最中なの。その始まりは現江戸川区に不満を持った三人のデモ活動。現江戸川区への不満ってのは他の区から侵略に弱腰な事、区民への配慮のなさとか色々。それが拡大して拡大して始まりの三人を中心に新区維新が発足。区全部を巻き込んだ現江戸川区対新区維新の戦いになった訳」

「現江戸川区がリサを攫ったと」

「それが違くてね〜」

「違う?」

「ここからは私が話します」

ヨシキさんが話を引き継いだ。

「リサさんを攫った青とは青い和服の奴らの事です。青の奴らは元々は新区維新の仲間だった奴らなのです。始まりの三人が意見が割れ、一人は我々新区維新に残り、もう一人は新区維新の中から同士を集い青い和服の組織を作り、もう一人は行方不明になりました」

「えっとつまり現江戸川区と内乱していて尚且つ新区維新の中で仲間割れもしていると?」

私は要約して質問した。

「そう!その通り!」

シンノジョウさんが元気よく答える。

「「メンドくさい〜」」

私とケゲンくんは同時に言う。

「そっ!メンドくさいの!もう敵だらけな感じだよ〜。特に青は過激でね、さっきみたいに俺が散歩してただけで襲ってくるし」

「さっきの散歩の途中の出来事だったんですか!?」

「青の奴らの目的は現江戸川区を落とす事なの?」

ケゲンくんが聞く。

「そうだね。目的は同じなんだけど俺たちは平和ならそれで良い。青は他の区への侵略を考えてる、侵略されたってのを根に持ってる感じ。そこが始まりの三人の意見の違いになったのかな」

「・・・・バカだね、そいつら」

「ホ〜ント、そうだよね〜」

話が終わり車内は沈黙になった。

居心地悪い、ただでさえ明るくない話なのに。

しかしホントに内乱とかしてるなんて。その上仲間割れも。怖すぎるよ。

何で皆争わないで暮らせないのかな。

シンノジョウさんたちは平和の為に動いてるっぽいけど。

私には争う事の意味は分からない。

「あのケゲンさんとソヨコさん、でしたっけ?」

次はヨシキさんの質問ターン。

「はい」

代表してケゲンくんが返事する。

「あなた方はシンノジョウ君とリサさんのお友達ということで宜しいですか?」

「あ〜友達なのはケゲンだけだよ。ソヨコさんはケゲンの彼女さん♪」

「なるほど。それであなた方は私たち側になってくださるということで宜しいですか?」

「・・・・リサは友達だしシンノジョウもそうです。友達が危機なら助けたい。それだけです」

「そうですか。では・・・・死にましょう」

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