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江戸川区編16・イイエガオ

「さてー話も済んだしお腹もいっぱいだし行こうか!」

「帰る?」

「何言ってんの?このまま青の本部のビル行くんだよ」

「えっ!?今から!?」

「お腹いっぱいになったら体力100%でしょ!」

「どこの少年漫画の主人公理論だよ!だって・・・大丈夫なの!?」

「大丈夫じゃないよ」

ホント何言ってんだろこの子はと私は唖然と飽きれた。

「明日にしたらもっと疲れるかもしれないしたら、何が起こるか分からないだからやれる時にやるんだよ。これは高校の時ケゲンが教えてくれた」

その言葉で私の気持ちは固まった。

私たちはセルフうどん屋楽を出て、再び闇市商店街を進む。

「でもどうやって行くの?昼間は全然だったじゃん」

「あーそれはちゃんと行こうとしたから。次はちゃんとじゃなくナカガワザト的にね」

と言うとリサは商店街のメインストリートを外れ細い横道へ入って行く。

私はリサの考えがよく分からないままついて行く。

闇市商店街は基本大きな一本道のメインストリートだけなんだけど、店と店の間に幾百の細い横道があって闇市商店街の中でもより闇市な物を売っていたりするらしい。

細い横道、闇横72番線から58番線へ行き31番線を経てを歩く事47分程。

上の終わりが見えないくらいの壁に当たる。

「この壁は青の本部ビルの周りをぐるっと守ってる壁で入り口も出口もない硬い硬い壁」

「この先にビルがあるって事ね。でどうするの?正攻法以外じゃ入れないようにする壁って事だよね?」

「簡単、簡単♪なきゃ作るって」

「は?」

ガン!!!!!!!!!!!!!!!

ゴン!!!!!!!!!!!!!!!ガガン!!!!!!!!!!!!!!

ゴガガンゴ!!!!!!!!!!!!

「ちょっ!?えっ!?何!?」

私は慌てる事しか出来なかった。

ここに来るまで色々あった。そりゃあ色々な事があったけど。

女の子が壁を何度も何度も殴れば慌てるよ!

「さすが硬いなぁ〜。ナカガワザト負けない!」

更に殴り続けるリサ。

煙と破片でリサと壁が見えなくなり、壁の殴る音でまともに音も聞こえなくなり私は目を瞑り、耳を塞いだ。

数分か数十分か経ってから耳から手を離し目を開ける。

すると目の前に大きな穴が開いていた。

「どうソヨコ?ナカガワザト頑張った!」

そのリサの笑顔はとても可愛らしく今の壁を殴って開けた事さえも忘れさせる、男ならこりゃあ惚れるなというくらいの爽やかで赤みがかっている良い笑顔だった。

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