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白の死塔

「はい。ハンター証明カード」

「ありがとうございます」


 ななみは誠也に一枚のカードを渡した。

 そのカードには誠也の名前と『E』という文字が書かれていた。


「これで君は今日からハンターだ。始めてばっかりだからランクは一番下の『E』。ランクはS、A、B、C、D、Eに分かれていて、ランクが上がれば上がりほど色々なクエストが受けられる」

「分かりました。色々とありがとうございます……あのどこか着替えられる場所ってありますか?」

「ん?ああ、あそこにハンター専用の更衣室があるからそこを使うといいよ」

「ありがとうございます。失礼します」


 誠也はななみに一礼した後、更衣室に向かった。

 彼の姿が見えなくなった後、ななみは急いでエレベーターに向かった。


「早く会長に報告しないと」


<><><><>


 更衣室に入った誠也は()()()()()()()()()()()、防具を取り出した。


(スキル【影術師】の〈影収納〉……便利だな)


 そう思いながら誠也は、防具と装備した。

 誠也が纏った防具は、水色に輝く結晶の鎧と兜。

 首には宝石がいくつも埋め込まれたネックレスをぶら下げ、両手の手首には蒼く輝く腕輪を嵌めた。

 どれも誠也が作った一級品の装備。


「さて……行くか」


<><><><>


 東京都、秋葉原。

 そこはアニメグッズや漫画などオタクが好きなものがそろっている観光地。

 そんな場所に雲を突き抜けるほど高い白き塔が存在していた。

 

 塔は数百年前に突然現れた世界最大のダンジョンの一つ。


 通称、『白の死塔』


 多くのハンターや守護騎士が挑戦したが生きて帰ってきた者はいない。


 そんなダンジョンに誠也は挑戦しようとしていた。


(未来を変えるには、このダンジョンを攻略してアレを手に入れなければならない)


 誠也の故郷は千体以上のモンスターによって滅ぼされる。

 故郷を救うには、千体以上のモンスターと戦わなければならない。

 そして千体のモンスターを倒すには、『白の死塔』であるものを手に入れなければならない。


(何も知らなかったらこんな自殺行為みたいなことしないが……俺は知っている。このダンジョンの攻略方法を)


 タイムリープ前、誠也が三十歳の時だ。

『白の死塔』はとある守護騎士によって攻略された。

 その守護騎士はテレビに出た時、『白の死塔』の攻略方法と攻略した時に手に入れたお宝を話をしたのだ。


(このダンジョンを攻略するあの守護騎士には悪いが……『白の死塔』の宝は俺が貰う)


 誠也は『白の死塔』の扉に近付いた。

 扉の前にはスーツを着た男性が立っていた。


「止まれ。ここはハンターか守護騎士しか入れない」

「俺はハンターです」


 ウエストバックからハンター証明カードを取り出し、男性に見せる。


「……創造誠也か。一応…言っておく。このダンジョンに入るのはやめておけ。死ぬぞ」

「そういうわけにはいかないんですよ」

「そうかい。ま……精々頑張りな」


 そう言って男性は『白の死塔』の扉を開いた。

 誠也は覚悟を決めて、塔に入った。

 読んでくれてありがとうございます。

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