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プラス的 異世界の過ごし方  作者: kyo
4章 飛べない翼
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第164話 レベル上げ

 わたしたちは今、ミラーダンジョンに来ている。

 セズたちには今日は行けない旨を伝えてある。


 昨日は即席風呂を作って入ってもらったし、服などは提供してある。ただセズのサイズがなくて困っている。今は兄さまの服を着てもらっているんだけどね。近場で服を買ったら絶対に父さまにバレるから。

 その日の食事はパスタにした。ニンニクを入れて滋養強壮だ。干した野菜と干し肉を炒めて折ったパスタと一緒に煮込んだ。そこに硬くなったパンをパン粉のようにして振りかけて最後に軽く焼いた。あの食感とニンニク、そしてドライトマトンがいい仕事をしているはず。お腹が驚かないように、少しずつ量を多くしていく予定だ。今日の分は雑炊とベアジャケのオーブン焼きを置いてきてある。ずっと1日1食だったようなので、とりあえずそのままにしてもらっている。


 おまる、バイク、スノボー型の魔具でサブハウスからミラーダンジョンに向かった。短い時間でみんなもう乗り物を自分の体の一部のように乗りこなしている。

 ちなみに、スノボー型は兄さまとアルノルトで、教えたわけでもないのに、体を横向きにして進んでいた。仁王立ちで飛んだりもしていたけど。


 そしてダンジョンに入ってから、わたしはもふさまに乗せてもらっている。

 わたしはおまるで移動するつもりだったが、わたしが走らせる速度だと遅すぎて却下となった。

 もっと早くすると落ちるかもしれない危険性があり、それならと、もふさまに乗せてもらうことになった。もふさまにはなんで乗れてるかって? それはもふさまの力で乗せている人をガードしていたからだ。そう、わたしはもふさまに乗れていたのではなくて、もふさまの力で転げ落ちないよう乗せてもらっていたのだ。それを知った時の衝撃ったら!


 ちなみに父さまたちは、空飛ぶ乗り物にはまっている。もっと遊びたいらしい。それゆえ、ダンジョンの中も乗り物で移動してみようということになった。

 絶対今日の目的を忘れている。そう、今日の目的は、わたしのレベル上げだ。

 サブサブルームを作るのに、わたしの魔力だとギリだという。それで、ハウスさんは〝同期〟がしたいらしい。よくはわからないんだけど、わたしから絶えず漏れている魔力をハウスさんがある程度拾ってくれているそうだ。全部でないのは、それが土地やら何やらに染み渡っていって、そのほうがいいかららしい。魔力が染み渡るって意味がよくわからないけれど、ハウスさんがそのほうがいいと思ったのだから、そうするのがいいんだろう。

 ハウスさんが拾ってくれた魔力をハウスさんの中で大きくしてそれをわたしに返すみたいなことができるらしい。もともとわたしの魔力だから。そうするとわたしの魔力が増えるというわけだ。

 ただ同期をすると、今のわたしのレベルだと消化しきれない量かもしれないから、レベルアップを勧められたのだ。聞いた瞬間に燃え上がったのがもふさま。

 もふさまは侯爵子息のイザークがわたしより魔力量が多いのが、気に入らないらしい。ん、ニュアンスが少し違うかな? ええと、わたしがイザークより魔力量が少ないのが悔しいようだ。

 ハウスさんが、レベルを上げて同期をすれば魔力がより増えるというと、よし、レベルをあげよう、ダンジョンにいくぞと盛り上がり、父さまたちも巻き込んでダンジョンに行くことになった。父さまも日中は仕事、帰ってきてからは母さまについてとしんどそうだったので、いい気分転換になるかと思うし、母さまも気が引けていたのだろう、父さまにダンジョンに行くように勧めた。

 サブサブハウスを作るために、魔力量を増やすのが妥当だと思うのだが、増えたときに魔力酔いをすることを考えると、少し憂鬱だ。


 父さまたちは乗り物という新しいおもちゃにすっかり夢中だ。

 父さまにはシロとミルが両肩に乗り、アルノルトにはチャボとシッポ。兄さまにはアリとワラ。ロビ兄にはアオ。アラ兄にはクイとチョコが乗っている。わたしはもふさまに乗っている。


「今日はリディーが主役だ。リディーが打ち損じたのだけ、散らすぞ」


 父さまが宣言すればみんなが返事をした。


 今日は地下11階だ。ファーミーの毛皮が取れるので、この階にした。それと10階にスライムの魔石を取りに行くつもりだ。使い勝手がよくいろいろ作っているうちに残りが少なくなってきたから。


 ああ、フラッグの解析は今もアラ兄が頑張って続けている。

 だけどわたしたちは好きな階に行けるようになった。地下20階に一度行くと、好きな階にいけるドアが現れるようになったのだ。ドアの横にエレベーターのようなボタンがあり、数字がふってあった。鑑定をしてみると、想像していた通りだったので、行きたい階のボタンを押してドアを開けた。突き進めばボタンを押した階にいけた。ちなみに魔力を通さないとドアは開かない。

 ダンジョンは私たちが20階まで行ったものだって認識しているってことだ。それもまたなんだか恐ろしいが。便利なのは嬉しい。

 他のダンジョンもこうなのか聞いてみると、ダンジョンによりけりらしい。出口はあるダンジョンや、魔力でどこかの階に移動できるスポットのあるダンジョンもあるそうだ。それらの機能は誰得なのか、不思議だ。ダンジョン、不思議。

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