連れてきて
日が暮れて
葉も暗く
その早さに秋の終わりを見た
秋はあったのかと
どなたかに尋ねたく
たまたま見つけれはしないかと
喫煙所を探す
ポケットには
煙草があったはずなのに
掴んだのはよれた手紙
開いたのは私で
書いたのは私だ
読んだのは私で
聞いたのは私だ
秋が見つかった
乾いた空気に晒された落ち葉に極彩色のアクリルで染められたのなら私はもっと秋を好きになったはずだけど手には一つも絵の具の汚れはありもせずそもそも懸命に目を凝らしているということは私は秋に淡白なそれしか持ち合わせていなくて始まった高揚の終わりと季節の締めとの間にある四季が秋であってその価値を高める方法を私は知らないから誰か教えて欲しい