ごめんなさい。3
ーー現世SAS地下施設内。
『フィリア今の彼らの状況を確認する事は可能かな?』
『可能ですが魔素の調整に少々お時間をもらいます』
「では、こちらは新しい組織を構築するとしようか雫」
「そうですね。では、これから起きる世界大戦いいえ、世界対戦に備えて見解をまとめましょうか」
フィリアとの連絡を終え会議室の扉を開く。
会議室には、竜胆達に賛同した自衛団体や政府、学者、技術者など多方面の顔ぶれが大きなスクリーンを囲んでいた。
「黒嶺竜胆。お前の企みはなんだ」
「企みとはいきなり聞き捨てなりませんね。幹事長」
「すこしばかり態度が大きいようだな黒嶺」
「まったくです。分野は違えども同じ一研究者のわたしからしても黒嶺さんの研究は人知を越えている。そう思いませんか皆さん」
「いろんなご意見ありがとうございます。ですが、ここに集まっていただいたと言うことは賛同していただいてると言うこととして話させてもらいます。今からの話は他言無用です公表しないで下さい。私の研究ではすでに今後の未来をも手にあると言えますから」
『準備が整いました』
映写室にいるフィリアから連絡が端末を通して入った。
『なら、投影はじめてくれ』
『はい』
フィリアはプロジェクターに魔力を注ぐ。
「まず、わたしの研究の成果の一つをスクリーンに投影したいと思います。最初に言っておきます。ファンタジーの概念は捨てて下さい。これから流れる映像は現実です。ゲームやマンガ、アニメのような空想と呼ばれる物にも信じるべき起源があることを心にとめて下さい」
「我々の世界への影響にどう関係してくるのか検討するに至る根拠があるか見定めさせてもらう」
「確かに根拠は大事ですな。ねぇ陸軍将官殿」
「はい。幹事長はじめ国交大臣殿の意見に我々は賛同します。職務上我々は事態を把握し注視し国の為に国の方針に力をかすのみですので、今は意見を言えた立場ではありませんゆえ」
「お堅いね」
スクリーンが光を放ち映像が流れ始める。
「異世界は確かにある。このことを説明するにあたり今朝行った実験の成果をご覧ください」
「人間のコールドスリープ状態。これは、実際に凍結させてはいません。脳以外の神経系を一度遮断している状態です。これにより、外部から体内維持装置で生命を保っています。研究の成果として分かっていることはある法則で脳波を見たところあの事件の時に起きた波長ににたものが脳波にみられたと言うことです。つまり、異世界への扉が開く波長です。証拠としてこれから出てくる映像は研究職員が異世界に行っている証明になります」




