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ギルティ†コネクト  作者: 不夜城ノ陽炎
~プロローグ ~  現世と異世界の接続
1/11

プロローグ 1

 王は民衆達に告げる――。


「民衆よ、我が王国の仲間たちよ。これは戒めだ。王国に反旗を翻した哀れな魔女に裁きを与え、天への供物とする。暗黒の時代は魔女の亡骸とともに終焉に至る。我が王国は繁栄の時を迎えるのだ。これより行われる処刑は異端信仰の愚者に墜ちた魔女の処刑である」


 ******


 泥や古びた血で汚れ、ズタボロになった処刑服の女は両手足に(かせ)をつけられ自由を奪われている。


 兵士は後ろを振り返ることなく女の両手首に繋がれた鎖を強引に地面に引き寄せ歩みを止める。後方の兵士は嘲笑いながら鞭を打ちつける。


 人を人と見ない非情で理不尽な空気感の中、何度も繰り返される兵士の趣向の道楽により処刑所へ進む。


 薄い布一枚しか隔てていない女には相当の激痛だろう。(にじ)み滴る血は街路の石畳を点々と赤の色を残していった。


 通りを囲むように集まった民衆は恨み憎みの罵声を浴びせる。子供でさえ大人達に混じり石を投げつける。


 女に何の罪があったかどうか民衆には関係ない。それどころか、大半は気にかける事もないだろう。


 女は叫び狂いたかった。しかし、この時は口を開こうともせずに自分の傷だらけの足先を見るように下ばかりを見つめていた。


 叫び狂わずにいたのはこの女のプライドなのか、それとも残された希望でもあったのか。


 何も語らずただこれからの起きる現実にゆだねているようでもあった。


 この日の処刑は異例だった。本来の処刑場とは異なり王の意向により城のエントランスに設けられた十字架の磔台(はりつけだい)で処刑が行われる。


 いくら苦痛の声をあげようとも今処刑されようといている女にかける慈悲の言葉は存在しない。


「王国を裏切り、偽りの神を信仰し、我らを愚弄ぐろうした悪しき魔女に神罰を下す。この聖剣に(まと)いし業火にその身を焼き果てろ!」


 バルコニーから王の側近は大勢の兵士、属領兵および民衆の目を掲げた燃え盛る剣に集めて見せた。


 無抵抗に淡々と女は十字架に縛られていく。


 女は鎖を巻かれ身動き一つ取れなくなってから閉ざしていた口を開いた。その時の表情にはプライドや仮面(つくられた)ものではなくただ、純粋に一人の少女としての泣き顔だった。


「神様。私は何を間違えましたか。幾年より貴方に使え(した)しみました。なぜ、私を二度も裁かれますか。もし、願いを聞いて下さるのなら三度(みたび)私に光を差し伸べて下さいませんか……」


 民衆の中がざわついた。


「その言葉を私達は聞きたかった。私達はいくら異端と罰せられようとも貴方に使えた事を誇りに思う。だからこそ、せめて、貴方が望まれる希望に力を貸したい。我らの神は貴方とともにあるのだから」


 (はりつけ)にされた女の前に、民衆の中を掻き分け姿を表した二人の修道者は、そう言い首に下げた十字架を手に方膝を付き願った。


 バルコニーより炎剣を掲げた王の側近は下にいる兵士に言い放つ。


「そいつらを引っ捕らえよ! 王の面前で悪しき信仰をさせてたまるものかさっさと牢に放り込めよ」

 

「我らの神はけして見捨てない。屍諌(しかん)なされないで下さい。我らの主君よ」


「いいかげんにしろ!」


「皆もいいのか……。王国の為に軍を率いて一線で戦ってくれた主君たる少女を見捨てるなどして」


 修道者が兵士に取り抑えられ連行されたのを見て側近の男は冷酷な言葉を言い放った。


「我らの主君は現王たるハンティス様である。民衆よ、騙されるな。悪しき魔女教徒が邪魔に入ったが裁きを執行する。命乞いをする時間はもう与えん。魔女、貴様は地獄で懺悔(ざんげ)をしていろ」


 民衆の目線はバルコニーに立つ王ハンティスに集まった。


「皆よ、ようやく時は満ちた。我が王国の騎士を騙し我を騙し民衆に異端の信仰を広げた罪を魔女の亡骸とともに消し去ろうではないか」


「「いいぞ! いいぞ!」」


 王は側近から炎剣を受け取り女に向かって投下した。


 その炎剣は一直線に女の胸を貫いた。まるで、剣自ら女に向かって行くように。


 炎はゆっくりと女の身体(からだ)を包み込む。


 女の身体は民衆に注目されながら次第に肉体の大半が(ただれ)溶け、支えがなくなった骨は徐々に磔台の下に落ちていく。


 王の女に対する念は火炙りにとどまらない。女の残した遺物を保管する信者が現れぬよう骨を大鎚で粉砕し水に葬れと属領兵らに命令した。


 民衆。兵士らは歓喜した。


「「祝祭だ。今宵は新たな時代を迎えた祝祭だ!!」」



あーどうも悠希夜(ゆうきないと)という名前で頑張って書きたいと思います。よろしくお願いします。


以前にも書いていたこともあるのですが、うまく書けなく中途半端になってしまうどうしょうもない作者です。でも、ストーリーを考えて物書きしたい衝動があるというか、好きなのです。めちゃくちゃ構想と執筆に時間がかかってしまいます。


書いても納得できずに改編すること多々あります。


これからのストーリーも、こうしたいというのはありますが、流れが複雑になるおそれがあります。

首を長くして待っていてもらえると嬉しいです。

 

書きたい気持ちはあるのです。欲を言えば、本になれば嬉しいです。自分にはむずかしいことでしょうけど……。あーでも書きたいのでまた頑張って書きます。 


え……とりあえず、プロローグ 1 でした。 これじゃストーリーわからないじゃないか!!

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