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80 ろくろ首

 その昔。

 霊界のはずれに一軒屋があり、そこにはろくろ首の夫婦が住んでおりました。

 夫は頭が首から抜ける、ろくろ首。

 妻は首が長く伸びる、ろくろ首。

 生まれや育ちはちがっていても、二人はたいそう仲むつまじく暮らしていました。

 そんなある日。

「ちょっくら出かけてくるからな」

 旦那は体から首から上を抜くと、体を家に残したままふらりと外に出ていきました。

 その夜、旦那の頭は帰ってきませんでした。

 次の日も帰ってきませんでした。

 それから一週間がたちました。

 どこへ行ってしまったのか、それでも旦那の頭は帰ってきませんでした。

――あのひと、どうしたんだろうね?

 女房は頭のない旦那に目をやり、首を長くして帰りを待つのでした。


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― 新着の感想 ―
[一言] 調べてみました所、首が抜けるタイプのろくろ首には「抜け首」という別名があり、首が伸びるタイプのろくろ首の原形という説があるそうですね。 本作の夫婦の場合ですと、夫の方がより原種に近い血統と言…
[良い点] オチがいいですねwろくろ首の奥さんが、首を長くしたら、ながすぎてからまるかもww [一言] 首だけ抜ける って話しもよく聞きます、だから枕が大切にされたのだとか。昔みた、フランスのアニメで…
[一言] ろくろ首には、首がのびるのと、首がとれて自在に動き回るのと、タイプが2つに別れるようどすね。 でも首だけあっても、手がなきゃいろんなこと、できませんよね。旦那さんは、首だけふらふらどこをさま…
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