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67 夢叶う1
あるところにとても正直な男がおりました。
この男には一つだけ悩みがありました。
その悩みとは、背がとびきり低かったことから男としての自信が持てず、好きな女性に声をかけることができないでいたのです。
ある夜。
男の夢の中に白いひげの老人が現れました。
「ワシは神だ。おまえは正直者なので、ひとつだけ夢を叶えてやろう。金、力、女、なんでも欲しいものを言うがいい」
「だったら背をください。私は見てのとおり背がとびきり低いので、できましたらキリンみたいに、だれよりも背が高くなりたいんです」
「ふむ、ふむ」
神様は大きくうなずいて夢から消えました。
翌朝。
夢が叶い、男は背が高くなっていました。
首だけが長くなっていました。




