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65 迷い人

 この日。

 街中はコロナ禍のせいで人通りも少なく、ずいぶんひっそりとしていた。

「あのー、すみません」

 声をかけられて振り向くと、背後に七十歳ぐらいの老人が立っていた。

 老人が周囲を見まわして問うてくる。

「私はどちちらの方向に行けばよいのでしょうか?」

「どちちらの方向って、これからどちらへ?」

「それがわからんのです」

「行き先がわからなければ、どうにもお答えのしようが……」

 と、そのときだった。

「いたぞ!」

 向こうで声がして、数人の屈強な男があわてたようすで駆けつけてくる。

「道に迷うのは毎度のことでね」

 マスクをはずした老人の顔に、なぜかスガスガしい表情が浮かんでいる。

 男の一人が老人に声をかけた。

「総理!」



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― 新着の感想 ―
[良い点] オチで笑えましたw確かに総理になってから、若干だけど、スガスガしい顔になったかも。 [一言] どこかへ行く予定だった。でも外にでると目的地を忘れ、あせって道も迷ってしまう・・・怖いですね~…
[一言] 映画「記憶にございません」を連想しました(*^-^*) 現実の迷子と、政治の迷子・・・両方とも大変ですよね。比喩的な意味ではなくて、本当に行先のわからない70代の御老体が総理だったら・・・?…
[良い点] これはなんとも皮肉めいた…… でも、人はみな、迷い人だと思いますよ。
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