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58 神楽舞い1
ここは山のふもとにある村。
今日は村の夏祭りで、村人たちは祭りの準備に朝から大忙しです。
そんなところへ、山の天狗が今年も祭り見物にやってきました。
「これは天狗さま」
「ようこそいらしゃいました」
村人らは喜んで天狗を迎えました。
「これから天狗さまのお気に入りの、神楽が始まりますので」
神楽の舞台の前に、村の長が天狗を案内しました。
そのとき。
「今日は暑いのう」
天狗が何の気なしに羽団扇でひとあおぎしました。
ビュー。
あっという間に風が巻き起こり、神楽の舞台が三間ほど吹き飛んでつぶれてしまいました。
天狗はあわてて村人に頭を下げました。
「すまん、神楽をダイナシにしちまって」




