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41 人食い大蛇１
その昔。
人を喰らう大蛇がおりました。
その大蛇は山奥深くに棲んでいて、腹がへると近隣の村々に降りてきては村人を襲って喰うのですが、そうしたなかでも特に若い女を好んで喰っていました。
この日。
山から降りてきた大蛇は、村の一人の娘を捕まえ、長い胴体でぐるぐる巻きにしました。
「お願い、助けてー」
娘は叫びながら苦しそうにもがいています。
ですがこうなってしまっては、だれもがどうすることもできず、娘は山に連れていかれて食べられるだけでした。
娘の母親が涙ながらに進み出ました。
「お願いです。その子のかわりに、どうか私を食べてください」
大蛇はフンと鼻を鳴らしました。
「年増女は食わん」
なんとも人を喰った話でした。
