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34 狸の駕籠かき

 ある商家の主人で嘉三郎という男がおりました。

 この日。

 嘉三郎は山一つ向こうの町からの帰り、山の中腹まで来たところで足をくじいてしまいました。

――少し休めば痛みは引くだろう。

 そう思って道端に座って休んでいると、そこに運よく駕籠(かご)かきが通りかかりました。

 嘉三郎はその駕籠に乗りました。

 このあと。

「旦那様!」

 店の手代(てだい)の呼ぶ声で、嘉三郎は目をさましました。

 手代は主人の帰りが遅いので迎えに来たのだといいます。

 このとき嘉三郎は道端で寝ており、あたりはすっかり暗くなっていました。

「ワシは駕籠に乗ったのだが……」

「それは化け狸の駕籠かきだったんです」

「狸だと?」

「はい、狸にかつがれたんですよ」


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― 新着の感想 ―
[良い点] 「駕籠かきなら、猿でない?」と、おもいつつ、最後でなるほどです。確かに”担がれました”これは、狸の詐欺?いやたしかに、かついだんだから、事前の確認しなかった旦那さんのミス?ww想像すると、…
[一言] 手代さん、お手柄でしたね。嘉三郎さんは一杯食わされたお返しに、狸を店先に立たせておくと良いかもしれません。堪りかねた狸が、今度こそ然るべきものを担いでくれると思います。 雪縁さんからのレビ…
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