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16 シッポ

 天の神様のもと、その天使は悪事を働いた人間を取り調べる仕事をしていました。

 この日。

 天使は一人の男を呼び出しました。

 その男は以前から、陰で悪事を働いているという噂の絶えない人間でした。

 ですがどう調べても、天使は男の悪事の証拠をつむことができませんでした。

「あいにくだったな」

 男が捨てぜりふを吐いて帰っていきます。

「くそー」

 天使は悔しそうに歯ぎしりをしました。

 そこへ天の神様がやってきました。

「証拠が見つからなかったのか?」

「はい、神様。ですがそのうち、ヤツのシッポをつかんでみせますよ」

 天の神様が首を振って言います。

「残念だが、ワシは人間を造るとき、あいにくシッポをつけ忘れてしまってな」

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― 新着の感想 ―
[一言] 痛恨のミスの筈なのに、なぜかほのぼのとした気持ちになりました。 シッポ以外につかめそうな部分がないか探してみましたが、馬脚以外に見つかりませんでした。助太刀できず残念です。 小さい頃は自…
[一言] 拝読しました。 上手い!たしかにシッポはつかめませんね。 お上手です。 だけど、もし、狸や狐が人間に化けていたなら、シッポはつかめます。 それで、思いだしましたが、私は亡くなった母にはも…
[良い点] 拝読しました。 ふふふです。 神さまは真面目な顔で言ったのでしょうね。 想像できて吹きました。(^ω^) 本日、穏やかな朝です。ありがとうございました!
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