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105 足袋の付喪神
道具や器物は長いこと大切に使われていると、魂を宿して付喪神になることがあるといわれています。
これらの付喪神。
時代とともに形が変化したり、なかには残念なことにこの世から消えてゆくものもありました。
そして明治になって文明が大きく発達すると、付喪神の多くは人々から忘れられ、無念のうちにこの世から消え去っていきました。
そうしたなか……。
足袋は靴下となって生き伸びました。
たとえば靴下の片方が行方不明となり、どこを探しても見つからないといったことがありますが、これは足袋の付喪神の悪戯なのです。
靴下がこの世から消えない限り、足袋の付喪神は人に一生ついてまわります。
タビは道連れです。




