感想をつけてみた感想
小説家になろうに投稿されている「作者は感想がつくと嬉しい」「レビューがつくと嬉しい」という内容が目に付き読み漁っていた所、私自身も「感想を書いてみようかな」と思うようになりました。
加えて定期的に読み返している小説で最近自分なりに新しい発見というか勝手な捉え方といいますか、ともかく新しい面白さを発見した感情の昂ぶりと混じり合って感想をつけることに決めました。
最悪返信なんて無くて良いと思っていました。とにかく自分が「面白かった」という気持ちを幾らか具体性を伴って伝わったら嬉しいと。
贅沢言うなら作者様がちょっと気分良くなってくれたら嬉しいと。
そして返信を頂いたのですが、これは果たして作者様に嬉しい気持ちになってもらえたかというと違う気がしてきました。
むしろ返信をさせる負担をかけて申し訳ないという気持ちになりました。
作者様からすると私は本当に初対面の人間です。初対面の相手なのですから配慮して言葉を選ぶのも当然でしょう。
なのでこの配慮された、と私が一方的に思い込んでいるだけですが、返信から作者様の嬉しさを感じることは大変難しかったです。
手間をかけさせて悪かったという気持ち悪さが残りました。
ここで思い返したのですが自分は何のために感想をつけたとのいうこと。
前提を間違えていたのです、私は感想をつけることが第一であって、作者様が喜んでもらえるかどうかは次なのです。
作者様が喜んでもられることを第一とするならば、作者様のことを調べて好まれそうな言葉を選ぶべきです。
つまり私が返信に対して「違う、そうじゃない」と感じたのは、そもそも私が喜んでもらうために感想をつけたわけではないのに喜んで欲しいと無意識に押し付けていたからです。
感想を書いたら無条件に作者様が喜ぶと考えた私が悪いわけです。
ところで思い返して「作者は感想がつくと嬉しい」という関連のエッセイを読み直し始めました。
感想がつけられた側については概ね嬉しいやら幸せとは書き記されてますね。
ところで、感想をつける側は何が楽しいのでしょうか。
今回の経験を通してあまりわかりませんでした。
確かに感想を付けた小説の「ここが面白かった」ということは是非とも誰かしらに話したかったし分かってもらいたかったです。
ですが正直その面白さに関して私だけが分かっていれば十分、私の感想は私の胸の中にだけがあればいいのだという気持ちもあります。
ですので今まで感想をつけてこなかった人へ。
これまで感想をつけなかったのなら、この先もつけなくてもいいじゃないでしょうか。
感想をつけないと人質の命が危ないとか特別な事情がない限りは。
だってこれ、ラブレターじゃないですか。
「あなたのここが素敵です、好きです」って書いているのと変わりないじゃないですか。
控えめに言ってファンレターでしょうか、どっちも私は書いたことないですけど。
今まで話しかけたことも無い読者が感想改めラブレターを初めて書いて送るってとんでもなく大変なことだと思います。
書こうと決心するのは大変だし、書く内容の吟味も大変だし、ラブレター読んだ相手の反応を予想するだけで大変ですし、実際「大嫌い」なんて言われたもう生きていけないじゃないでしょうか?
途中から変な話にしてしまいましたが、感想をつけるのはつけた後も含めて大変ですので無理につけることは無いよという私の経験談でした。
感想をつけられた作者が喜ぶという相手に対してプラスとなることが勧められるのは当然であるべきだと思いますが、「なんとなくやったほうがいいのか」という程度で実施するとこんなつもりではなかったという結果になると思います、私はなりました。
なので感想をつけることに対して自分なりの解答を持たない限りは感想をつけることに踏みとどまってみるべきだと思います。
それこそ寝ても覚めても「これ面白いわー、誰に見られてもどう思われても良いから語りたいわー」ぐらいの衝動的な気持ちが抑えきれないとかよっぽどのことが無い限りは止めるべきです。
私は多少別の影響を受けたとはいえよっぽどのことがあったために感想をつけたというわけです。
なお私がどうして今まで感想をつけなかったのかとか他にも色々述べたいことはあったのですが、胸の中に溜まったモヤモヤを発露すべく、どうしてもこれだけは先に書きたかったために今回のエッセイ投稿いたしました。
追記
後日、改めて自分のモヤモヤについて考えると「もっといい感想をつけられたのではないか」という自分に対する失望だと考えると胸にストンと来るものがありました。
ただ気づく前にしろ後にしろ、悪いのは最初から最後まで自分自身であることには変わりないと思います。