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銀河歴1234年珍兵器博物館  作者: まいまい
銀河歴1234年珍兵器博物館
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26.Bacchus

「“Bacchus”は、一時期銀河で広く使われた戦闘用ロボットです。こちら、なんとコクピットへ実際に乗り込めるようになっています!是非ともお試しあれ」

「じゃあ、まあ……」

タラップを渡り、コクピットに乗り込む。

コンソールを叩くと、OSのロゴに次いで見慣れない表示が出てきた。

『20歳以上ですか?』

『はい』

「なんだこれ」

「『はい』を押してもらって結構です。形式的なものなので」

開いたコクピットハッチから顔を覗かせながら、少女が説明を続ける。

「“Bacchus”の特徴は、特殊な動力炉から放出される粒子です。これはあくまでも動力炉の機構上の副産物でしかないのですが、この粒子には周囲の人間を『酔わせる』というアルコール様の効果があり、士気の向上や痛覚の鈍化を目的にこの機体が流行する原因になりました」

『はい』を押す。

OSそのものは至って普通だった。

「これは周囲の人間だけでなく搭乗者自身にも影響を及ぼし、長時間の使用は判断力の低下や強い酩酊状態をもたらし最悪の場合死亡するケースもあったとか。恐怖感の軽減を目的に若年層に強く支持された機体でしたが、若年層ほど酔いの回りが早く、また経験の不足から戦闘を止めるタイミングが掴めなかったため早々に規制の対象になりました。『ドラッグよりはマシだ』という反発も少なからずあったようですが」

コクピットの隅には、小さなポスターが貼られていた。

『戦争は二十歳になってから』

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