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11.秒速60000000000センチメートル
ホログラムの惑星の地表からは、大きな塔のようなものが大気圏の外まで突き出していた。
「これは?」
「これは対惑星用の固定砲台です。光速の約二倍の速度で質量弾を発射可能だったと記録されています」
「対惑星砲……」
馬鹿々々しすぎて逆に強そうだった。
「ワープドライブ機構の応用兵器なのですが……観測した科学者曰く、どうみても局所的に物理法則が歪んでいるとか。撃つたびに地軸が傾いたらしいです」
宇宙は不思議でいっぱいである。