第24話 超有名店の料理人になろう
「ここかい。すげー、とこだな」
早速、紹介状を書いてもらって、料理人ギルドのお姉さんの「いいとこ」にやってきた。
超高級店って感じのお店。
店構えがすごい。
キンキラしていて、とにかく高そう。
一品金貨1枚なんて、料理は平気であるんだろうなぁ。
フルコースでお酒も頼むと金貨10枚くらい平気で飛んでいくだろう。
たぶん、正面入り口から入ると、店員に嫌な顔されそうだから、別の入口を探そう。
店の後ろに回ってみると、たばこを吸っている駆け出し料理人らしき若い男発見。
「すみません。料理人ギルドから紹介してもらった者なんですが」
「あ、僕じゃ分からないからチーフ呼んできますね」
「よろしくです」
やった。ちゃんとチーフにつながった。
高級店で働くのは初めてだから、どうしたらいいかわからなかったけど、なんとかなるものだな。
しばらく待っていると、扉が開いてオークが現れた!
こんな所に魔物が、とびっくりしていたら、よく見たら人間だ。
しかしまぁ、ずいぶんとオーク顔だこと。
「この人ですよ。ギルド紹介の人は」
「おー、お前、ギルドのライセンスはあるんだな」
「はい。C級ですが」
「おおー、C級か。助かった。今から働けるか」
「あ、大丈夫です。面接とか試験とかは?」
「そんなのいらん。俺がいいと言えばいいんだ。ただし、最初は見習いからだから、1日大銅貨8枚だ。C級なら簡単に上に上がれるだろう」
ずいぶんとざっばなルールなんだな。高級店なのに、いいのかな。
「うちは人気が出すぎて人手が足りなくてよ。それこそ、オークの手も借りたいほどでよ」
思わず噴き出してしまった。
たばこ吸ってた若い男は、あせっている。
だけど、オーク顔チーフは気にしていない。
「まぁ、即戦力として期待しているぞ」
そういうと、後はその若い男に聞いてくれと、扉から戻っていった。
「俺はミトって言うんだ。よろしくな、えっと」
「あ、僕はミッシェルです。よろしく」
ミトが僕の先輩になるみたいだから、仕事の内容を聞いてみた。
ほとんどが下ごしらえらしい。
「毎日毎日、野菜を剥いているんだ。ほんと、たまらないよ」
「まぁ、最初はそんなものだぜ、どこでもな」
嘘を言ってしまった。
街の安食堂なら、いきなり料理作らされたりするけど。
まぁ、大きい店なら、そうじゃないかと思う。
「一緒に働く人は何人くらいいるの?」
「俺とお前、あと、もうひとりだ」
ミトに連れて、仕事場に入った。
就職先が見つかった。
楽しく書いて、楽しく読んでもらえたらうれしいです。
書籍化も決まったこっちもよかったら読んでくださいね。
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