秤上の感情
あらすじに書いたままを書きました。
右に自分を。
左に世界を。
乗せるは感情。
重さは不平等。
世界が悲しもうと、
私は悲しくない。
私が悲しもうと、
世界は悲しくない。
世界が嬉しかろうと、
私は嬉しくない。
私が嬉しくても、
世界は嬉しくもない。
秤は傾いたまま。
嫌悪の声が押し潰す幸福。
視界に入ることさえも許せずに
追放する日々。
でも時々、
つりあうことがある。
私と世界の繋がりが、
生まれる。
差し伸べられた光が優しくて、
忘れていた感情が秤を揺らす。
ありがとう。
ありがとう。
そして再び、書き始める。
心を揺らす、そんな詩を。