これからの事
遅れました・・・・・・
「ねぇ、千恵、白竜神が来たと思ったら知らない美少女が現れたんだけど?」
「あぁ、其方は知らないのか?創世の存在は姿を2つもっているぞ、あの白いのは白竜神だ」
「マジかー、あれ白竜神なのかー、私達ってどうなるの?お仕置きされる?」
「どうであろうな・・・・・・そもそも何の目的でここに来たのかわからんからな」
お仕置きは嫌だなー、ちょっとやりすぎた感はあったけど白竜神が来るとはなー、そもそも千恵の持ち物が反則すぎるからいけないのであって私は悪くないと思う
「ところであの銀髪は死んだと思う?」
「死んではおらんだろ、気絶はしているようだが」
今現在、私に攻撃してきていた銀髪は地面に倒れ、何故か人の姿をした白竜神に膝枕をされている状態だ、自分で気絶させておいてなんで膝枕?鬼人の女の子が介抱しようとしたのを止めてまで膝枕したかったの?なんかニヤニヤしながら頭なでてるけど何がしたいのかさっぱりだわ
「あー、白竜神?何しに来たの?」
「ん?なにやら懐かしい気配がしたかと思えばどういう訳か暴走状態じゃったから大人しくさせただけじゃ」
「私らのお仕置きが目的じゃないのね?」
「お仕置き?あぁ、少々やりすぎておるようじゃが別によかろう?我の判断する事ではない」
「ならいいわ」
「あの、話がまったくわからないのですが、シゼル様は無事なのですか?」
「安心せい、気絶しておるだけじゃ」
そだよねー、鬼人の女の子にはわかんないよね、つーかあの銀髪はシゼルっていうのか、鑑定してみても何も見えないからびっくりなんだよね、鑑定阻害の特性があるのは知ってるけど名前すら見えないとか、でもそんな事よりも
「巫女ちゃんお久しぶりー、無事だったんだね」
「お久しぶりです勇者様、無事かどうかはわかりませんが」
「どうゆう事?」
「鑑定なさればわかるかと」
ふむふむ、ってなんじゃこりゃ!!巫女ちゃんは人間だったはずなのに、ヴァンピレス、吸血鬼になってる!!しかもステータスがおかしいんだけど・・・・・・え、軽く素の私より高いんですけど
ちょ、ちょっと待って、なんで巫女ちゃんが人外領域のレベルに達してるの?しかもこれって混濁の大森林の奴らよりステータス高いんですけど・・・・・・巫女ちゃんに何があったし、ってヴァンパイアになったから?しかも鑑定スキルが消えてるし、どういう事だってばよ?
しかも鬼人の2人は巫女ちゃんより高いステータスまであるし、馬でさえ人外領域で、ダークエルフはまったく見えないし、なんなのこいつら・・・・・・
「ごめん、鑑定したら疑問が沸いてきたよ」
「亜里沙、どういう事だ?」
「こいつら、あー、銀髪とダークエルフは見えないけど多分、全員が人外領域の中でも上位のステータスだわ」
「・・・・・・本気か?」
「嘘ついてどうするよ?けどこれで墓守を回復魔法2発で倒したってのは納得だわ、出来て当然のステータスだもん」
「白竜神よ、其方はこやつ等の事知っておったな?」
「うむ、ベルセディア山脈でリザードマン達を救ってくれたからのぅ、シゼルには我の加護を与えておる、元は加護の気配を頼りにシゼルの後を追ってきたのじゃが、こんな事になっておるとはのぅ」
「・・・・・・加護を与えたと簡単に言ったが妾の知る限り加護を与えたのはこれが初だな、どういう風の吹き回しだ?」
「さっき言ったじゃろう?リザードマン達を救ってくれた礼じゃよ、それに我が誰に加護を与えようと貴様等には関係ないじゃろう?」
「っ・・・・・・」
人の姿になっても白竜神は白竜神か・・・・・・睨んだだけでこの威圧、理由を知られたくない?なにか秘密があるの?
そう思いなんとなく白竜神を鑑定してみると・・・・・・
「ちょっと、白竜神?」
「な、なんじゃ?」
「シゼルの婚約者ってスキルは何なの?シゼルって今あんたが膝枕してるやつよね?」
「な!!ラーナ様!!どういう事ですか!?初耳ですよ!!」
「わ、我が君と白竜神様が婚約者?・・・・・・ありえない」
「ま、待つのじゃシュキよ!!そう掴みかかるな、シゼルが起きてしまうじゃろう」
「むしろ起きて頂いた方がよろしいかと!!納得のいくご説明を!!」
「白竜神様にそのようなスキルがあるのでしたら我が君にも同じようなスキルが?」
うん、気になったから言ってみただけんだけど、思いのほか修羅場ってるわ・・・・・・白竜神に詰め寄れる存在を初めてみたわ・・・・・・あの鬼人の子凄いわ
けど、巫女ちゃんがシゼルって言う奴の事を我が君って言ってるのは気になるな、吸血竜公の使徒ってスキルからしてシゼルが吸血竜公で巫女ちゃんはシゼルの使徒って事なら巫女ちゃんをヴァンピレスにしたのはシゼルだ、どういった理由でそうなったかはわからないけど、理由次第では剣を向ける事になるかなー
ステータスだけなら勝ち目はないけど、こっちには4年間の実践経験があるのだし、なんとかならないかな、さっきのは暴走状態?だったみたいで武器を破壊する事に成功したけど、もう一回やれって言われても無理だしなー、聖魔法がどれくらい効くかわかんないけど、やるしかないか、そうならない方が嬉しいけど
目が覚めてもさっきの状態だったら意味ないな・・・・・・ん?そういや白竜神は懐かしい気配がしたって言ってたよな?
「ねぇ、白竜神、懐かしい気配ってどういう事?」
「・・・・・・古い同胞の事じゃよ」
「ここにそれが居たって事?」
「先ほどのシゼルの気配が古い同胞の気配じゃった、それだけじゃ」
「・・・・・・それだけ?それだけだと!?白竜神よ、妾でもあれが誰の気配なのかはわかるのだぞ!!主神が気付けばただでは済まぬ!!此処もすぐに攻められるのだぞ!!」
「ちょ、ちょっと千恵、いきなりどうしたのよ?」
「どうしたもこうしたもあるか!!先ほどまでのあやつの気配は最初の魔神にして暗黒大陸を支配していたオリジン・ヴァンパイア、魔神アードラだ!!」
「魔神アードラって主神によって倒されてその魂は消えたんじゃないの?」
「そのアードラの魂がそこのシゼルという者の中にあるとしたら?」
「だとしても、そこまで大変な事なの?」
「当たり前だ!!主神ガレオスを唯一殺せるのは魔神アードラだけなのだぞ!!もし、シゼルとやらがアードラの魂から主神を殺せる方法を知れば主神は黙っていないだろうな、そもそも先ほどの事で主神も気付いたかもしれん、そうなったら此処も危ない・・・・・・」
「だとしても!いきなりここを攻めてきてもこいつらがいなくなってれば問題ないでしょ?」
「それだけではないだろう?此処にはアレがあるのだぞ?見つかったらどうなるか・・・・・・」
そうか、アレがあるのか・・・・・・不味いな、アレは千恵が転生した時に自分の世界から持ってきた所持品ではあるけど、性能がぶっ飛んでるからなー、アレのおかげで紙に困らず製本作業が出来てるんだし、そもそも必要な物は全部アレで用意してるしな
「ふむ、アレ、とはなんの事じゃ?」
「・・・・・・ナンデモナイヨ?」
「ソウソウ、ナンデモナイ、ワラワ、ナニモ、シラナイ」
「そういえば、お主等は本を作っておったな?それも色までついた本を」
「「・・・・・・(汗)」」
「紙は何処からきておるのじゃ?あれほどの紙を作る技術はこの世界にはないはずじゃ、それに色のついた絵もじゃな、お主等の作る本はどれもこの世界の技術では作れぬ物じゃ」
「「・・・・・・(滝汗)」」
「怒らぬから白状せい」
「・・・・・・実は」
「おい!亜里沙!!裏切るつもりか!!」
「もうバレるんだからいいでしょ!!」
アレ、とは何か?簡単な事だ、千恵は転生するさいに死霊術師に転生する事が決まっていたが、それとは別に願いを1つ叶えると千恵の居た世界の神に言われて、その願いを使って元いた世界のある機械を持ってきただけの事だ
問題があるとすれば千恵の居た世界は科学技術がかなり進んだ世界で、千恵が持ってきた機械はその中でも国だけが所持する事が出来た機械だったって事か
その機械、それこそ誰もが欲しがるであろう機械、物質変換機(異世界Ver)である、千恵の世界の神のおまけで変換できる物に異世界特有の物が追加されただけの機械だ、ついでに電気がないので周囲の魔素を取り込んで動くようにも変えられている
この変換機はまさにチートだ、何せただの土がオリハルコンやヒヒイロカネになるのだから、私の聖剣もこの変換機で用意した、材料だけでも手にはいればよかったのに聖剣自体が作れたのには呆れたものだ
それ以外には紙とかの変換にしか使ってないんだけどね?お金は本の売り上げがあるし、千恵も当初は食料なんかを手に入れるために使っていたみたいだけど、リッチになってからは自分で絵を書いたりする際に紙とペンを用意する程度にしか使っていなかった、千恵も最初から絵が描けたわけではなく、暇つぶしにスケルトン達を描いたりしてる間に上手くなったらしい
スケルトンだと性別がわかりにくいから勝手に妄想してたらしいが、それが男×女でなく男×男で妄想する当たり腐っている
ずっとそうして絵を書いているだけの所に私が現れて本を作り売り出した、という訳だ
「創世の頃から引き篭もって何をしているかと思っておったら・・・・・・しかも聖剣までその機械で用意したじゃと?道理で見た事のない剣なわけじゃな」
「いやー、聖剣は主神から貰えるみたいだったけど、主神に会うのは嫌でさー、つい」
「つい、で聖剣を作るでない!まぁ、これくらいなら問題なかろう、聖剣を量産せぬかぎりはガレオスも五月蠅くいわんじゃろう」
「白竜神には悪いが、量産させてもらうぞ?」
「なに?」
「魔神アードラが戻って来たならば主神と戦うだろう?なら妾はそれに協力する、妾は女神アルミナに恩がある、この世界に受け入れてくれたこと、妾に此処を用意してくれた事、あの時はまだ来たばかりで弱くなにも出来なかったが今は違う、レベルも上がった、スキルも強化した、軍勢も用意した、ステータスも強化された、次は足手まといにはならぬ」
「まぁ、その最高傑作は倒されたけどね?」
「それはまた創ればいい、だが白竜神よ、其方はどうするのだ?今回もただ見ているだけか?」
「そう生き急ぐな、こやつが主神と戦うと決まったわけではなかろう?」
「魔神アードラなら戦うに決まっている、なにより1つの体に2つの魂は存在できぬ、先ほどアードラが出てきたのであればシゼルという魂は消えたのだろう」
「こやつはアードラではない、シゼルじゃ、それにおそらく消えたのはアードラじゃ」
「何故そんな事がわかる?シゼルが消えたのかもしれんだろう?」
「シゼルが消えたのであれば婚約のスキルも消えておるはずじゃ、じゃが消えておらぬ」
「ならシゼルに戦わせるだけだ」
「それを決めるのはシゼルじゃ、お主ではない、無理に戦わせるつもりなら我にも考えがあるぞ?」
「っ・・・・・・」
睨みあう白竜神とリッチさん・・・・・・実はちょっと前から気付いていたんだが、やべぇ、目が覚めたのにもう一度気絶したくなってきた
これからもちょいちょい遅れます




