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もう1人の自分

|д゜)<評価ポイントが増えていた、チキンハートが震えるぜ


初めて書いている拙いにも程がある小説ですが、感想を書いていただいたりポイントをつけていただくとやはり嬉しい物ですね、ありがとうございます。






 真っ暗な空間だった、体の感覚は確かにあるし、動かしている事も分かる、なのに目の前に手を持ってきても何も見えない、光というものを完全に排した空間に気付いたらおれはいた




 なんだろうか、勇者と名乗る女性を見たと思ったらこの状態だ意味が解らない、周りを見渡しても何も見えないし、自分が何処にいるのかもわからないがつい確認してしまう、一応、地に足がついているのはわかるので歩いてみようか、そのうち壁にでも当たるかもしれない







 どれくらい歩いたのだろうか・・・・・・何時間?何日?疲れとかまったく感じていないからもしかしたらまだものの数分しか歩いていないかもしれない、それか今のおれは精神だけの状態だから疲れを感じていないとか?ないわー



 「意外とそうかもよ?シゼル・ベルンフォルン、いや、藤堂天理」


 「誰だおれの名前を呼ぶのは、しかも生前の名前まで知ってるとか、誰にも言ってないはずなんだけど」


 「知ってて当然だ、俺はお前でお前は俺なんだから、だけどお前は俺を知らない、異世界への転生で俺の記憶なんかは封印されていたからな、こちらの世界に帰ってきた事で封印が解けたが、封印されていた状態でも俺はお前の事をずっとお前の中から見てたぞ?」



 この世界に帰ってきた(・・・・・・・・・・)?何を言ってるんだ?しかもずっとおれの中にいて見てた?意味がわからないんだが・・・・・・



 「自分をただの異世界人と思ってるなら間違いだ、俺、いやお前と俺の魂は同一の存在で元々俺達はこのアレステアの存在だ、だが主神ガレオスの手によって異世界に飛ばされて、そのせいで俺の記憶は封印されお前という人格が生まれた、だがお前が異世界で死んだ事で異世界の神が異物に気付き元の世界、このアレステアに帰してくれた、というわけだ、おかげで俺の封印も解けたんだが1つの体に2つの人格、と言いたい所だが、どういうわけか1つの体に2つの魂が存在している状態だ、おそらく異世界の神の仕業だろうな、何の意味があるのかは知らんが」


 「ちょ、ごめん、いきなりそんなに話されてもついていけないは、つまり、おれは元々この世界の住人で生前の世界が異世界だったって事?」


 「そうだ、死んだ事でお前は元の世界に帰って来たんだ」


 「そんな事言われてもな、この世界で過ごした記憶をおれは持ってない、例えお前の言う通りだったとしてもおれの生まれた世界は地球だよ、この世界じゃない、魂が同一って言ってたけどさ、確かに最初は1つだったかもしれないけど、おれは地球で生まれて地球で育ったんだから、もう別物じゃないか?」


 「なるほど、異世界の神もそう考えて魂を分離させた可能性があるのか、だが問題は変わらない、むしろ難しくなったと言えるだろう」


 「どういう事だ?何の問題があるんだ?」


 「さっき言っただろ?1つの体に2つの魂が存在していると、ちなみに体の主導権は今は俺が取っていて勇者と交戦中だ、お前このまま消えてくれないか?俺にはアレステアでやる事があるんだ、お前をここまで生かしてやったのは俺のおかげでもあるんだ、少しは俺の頼みを聞いてくれてもいいんじゃないか?」


 「はぁ!?いきなり何言ってんだ?ふざけるなよ、そもそもお前のおかげで生かされたとか、何もしてもらってないんだけど?」


 「はぁ、無自覚か、それとも魂が分離した事による弊害か?よく考えてみろ、生前のお前は相手が魔物だとしても平然と命を奪う事が出来たか?人間を殺す事に対して何故お前は何も思わない?相手が敵だから、殺さないと殺されるから、お前が初めて殺した冒険者だが殺す必要があったか?あのゴブリンを助けるためなら何も殺す必要はなかったよな?」



 言われてみればそうだ、魔物に転生したからって生前の道徳観念まで全部無くしたわけじゃない・・・・・・なのに命を奪う事に対して何も思わなかった、いや、考えなかった・・・・・・これが普通だと、考える必要はないと、おれがそういった事を考えたりせず、魔物なんかを殺す事が出来たのもこいつのおかげって事なのか?



 「そもそもお前には目的がない、この世界で自分が何をするのか、何をしたいのか、そういった目的が一切ない、あるのはただ、死にたくないという本能だけだ、だったら体を俺にくれてもいいだろ?」


 「・・・・・・確かにおれにはこれといった目的はない、ないけど、だからといって、はいそうですかって体をやれるわけないだろうが」


 「まぁ、そうだろうな、ならやる事は1つだ」


 「体の奪いあいでもしようってか?」


 「お前がそれでもいいならやるが、確実に俺が勝つぞ?そうではない、お前には俺の記憶や知識がない、そして俺にはお前の記憶や知識がない、だが分離しているとはいえ元は1つの魂だ」


 「おい・・・・・・まさか」


 「目的のないお前にもこれで目的が出来るだろ?魂を分離された時点で俺にもお前にも何かしらの弊害が出てるんだ、お前は気付いてないが、生存本能ってスキルは俺だ、お前が死なないようにするためにスキルとしてお前の中にいたんだ、2つの魂が存在するにはそれしか方法がなかったんだろう、おかげで俺はこうしないとお前と話をする事も出来なかった、お前の場合は、死にたくないという本能しか残らなかったって所か?どうしても死にたくない理由がお前にはあったみたいだけど、それ以外を無くしてしまったら意味はないな・・・・・・残ったのはどうでもいい記憶だけか、その弊害を無くすためにも1つに戻すんだ、ただ、俺とおまえどっちが主体になるかはわからんし、無くした記憶も戻るかはわからん、分離した魂を戻す事にもなにか害があるかもしれんしな」


 「だから、一気に情報を流すな・・・・・・ただでさえ理解が追いつかない状態だってのに、とにかく分離した魂を1つに戻したいんだな、それはいいんだが、その結果どうなるかわからんってのはどうなんだ?」


 「これが嫌なら奪いあいをするしかないが、お前に勝ち目はないぞ?元々オリジン・ヴァンパイアの体は俺の体だ、見た目は変わってしまっているが、お前よりは俺の方が馴染む、生存本能のスキルレベルが上がっただけで簡単に主導権が奪えたのがいい証拠だ、あれは俺の意識が表に出やすくなったという意味でもあるからな」



 くそ・・・・・・使えるスキルかと思ってたのに、これなら上げなければよかった・・・・・・



 「さぁ、どうする?奪いあいをするか、それとも1つになるかだ」


 「お前の目的はなんなんだ?世界の破滅とか言うなら断固断るんだが?」


 「このままいけば世界は破滅するだろうな、創られた理由を放棄した世界がどうやって存続できるというのか・・・・・・それを防ぐためにも俺は女神の封印を解き、主神ガレオスを殺す」


 「・・・・・・ごめん、予想外な理由で理解できない」


 「お前は俺をなんだと思っているんだ?」


 「世界を破滅させようとしている魔王か邪神的な存在」


 「俺は魔王ではない、確かに俺は元魔神だが世界の破滅は考えていない、むしろ女神の望む共存のために魔族を纏めて、魔王にも協力してもらっていた、その最中にガレオスが女神に対して敵対行動を取ったからこちらも攻撃しただけだ」


 「あぁ~、聞いた事ある、ヴァンパイアの軍勢で主神に喧嘩売って負けたのってお前か、ははぁん、そんで地球に魂を飛ばされたって訳か・・・・・・ちょっとまて、なんか時間的なモノがおかしくないか?」


 「異世界へと渡るのに時間に縛られるわけがないだろうが、現にお前から見て未来の地球からアレステアの創世の時に転生している者もいるぞ?」


 「マジか、すごいな異世界転生・・・・・・」


 「それでどうするのだ?俺の目的は話した通りだ、女神復活後は共存の道を再度模索する」


 「おれが人間とあんまり関わろうとしなかったり、面倒に感じたのもお前の影響か?」


 「・・・・・・そうだ、ガレオスに気付かれる訳にはいかなかったからな、だが元々お前はあまり他者と関わろうとは思わない人間だっただろう?地球での交友関係なぞ居酒屋の連中と、病院で知り合った女くらいだったじゃないか、毎日見舞いに行くくせに告白する事も出来なかったヘタレが」


 「おぉい!!プライベートを簡単に暴露するなよ!!あと、出来なかったんじゃなくてしなかったの!!間違えんな!!色々と事情ってのがあるんだから!!」


 「・・・・・・ヘタレが」


 「そういうお前だってどうせアレだろ?女神に惚れてたから共存に協力してただけだろうが」


 「・・・・・・さて、無駄話は終わりにして答えを出せ」


 「おいこら」


 「時間もあまりない、おれが表に出た事で気付いた奴は気付いただろうからな」


 

 逃げられた気もするが仕方ないか、このままでいてもいい気がするけどな、こうやって話が出来るようになったんだから無理に1つに戻らなくても・・・・・・と、思うけど、戻らないといけないのはおれにもわかる、というよりおれもそれを望んでいる、欠けていた魂を1つの戻したいと本能が望んでいる


 この状況になって、多分、すでに少しづつ魂は1つに戻りつつあるんだろう、この世界、アレステアが置かれている状況とガレオスがやろうとしている事、そしてそれが成った場合、アレステアがどうなるのかが少しだけおれにもわかってきた、確かに止めないと世界の破滅だね、女神さんも結構意地悪な設定してるね、そんだけ自分の創造した者達を信じていたと言ってもいいけどさ



 「・・・・・・わかった、1つに戻ろう」


 「まぁ、すでに戻りつつはあるんだけどな、だが、俺達がそれを望み行う事ですぐに戻るだろう、最後にもう一度言っておくが、どっちが主体になるかは運次第だからな、恨むなよ」


 「お前こそな」


 「それと、もしお前が主体になったら勇者に謝っておいてくれ、少し過激に攻撃しすぎた」


 「おい!!そこは自分で謝れ!!だが、そうだなお前が主体になったらシュキやコッキ達の事頼むは」


 「あぁ、わかった」




 そうして俺達は1つに戻る事になったんだけど、どっちが主体になるかわからんって言われてもな、あいつの方がこの世界での目的がはっきりしてる分おれが主体になるよりあいつが主体なった方がいい気がするんだけど、そんな事を考えていた時だった、突然襲ってきた激しい衝撃と共に聞いた事のある声がした



 「なぁにをやっておるか!!この馬鹿ものがぁ!!」



 そういやおれはどっかの白竜神の婚約者なんだっけか、また(・・)置いて逝くわけには行かないよな、なんの奇跡かは知らないがもう一度会えたんだ(・・・・・・・・・)前世で言えなかった言葉もあるし、ここは何としても主導権を持たせてもらおう



 そしてあいつに会ってやるべき事をやろう、そうまずは





 婚約破棄だ!!

  



シゼル「異世界に転生したと思ってたら異世界に帰って来たという事実」

シュキ「実は地球に転生していた主人公」

シゼル「けど、チートスキルとかなかったんだけど」

ラーナ「転生ボーナスは出会いに全振りされてた模様」

シゼル「いらねぇぇぇぇぇぇ!!」

ラーナ「え?^^#」

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