地下墳墓と墓守
遅れた割には短いです
シュキ達から微妙な視線を向けられつつもおれはヴァンパイア・ブラッドの残り液を飲む事にした、向けられる視線の意味は考えないようにする、こういうのはさっさと終わらせるに限る、いただきます!
ゴクッゴクッゴクっと、一気に飲み干す!!
「・・・・・・なんか舌がヒリヒリする」
⦅状態異常耐性Lv7の効果により毒の無効化に成功しました⦆
マジかぁ、あれ毒だったかー、味はまったくしなかったからただの液体なのかな?って思ったんだけどなぁ、毒だったかぁ
⦅特殊スキル 血液操作Lv7 を獲得しました⦆
⦅状態異常耐性Lv9は状態異常耐性Lv7に統合され状態異常耐性Lv10になりました⦆
⦅状態異常耐性Lv10は状態異常無効に成長しました⦆
血液操作ゲットだぜ!!ついでに異常耐性が無効に成長したな、これで状態異常は怖くないな、あとはおれのステータスがどれだけ強化されたかだな、よし、鑑定!!
シゼル・ベルンフォルン 種族 オリジン・ヴァンパイア
Lv 72
HP 9475/9475 MP 13150/13150
STR 8160
VIT 9180
DEX 8550
AGI 8060
SPD 14800
INT 9760
MND 9120
特殊スキル
成長促進Lv8 超音波Lv6 音波感知Lv5
飛行Lv9 魔眼Lv5 太陽の加護
吸血竜公 身体変化 使徒化
贋作作成Lv3 空間収納 魔法付与Lv2
ラーナの婚約者 鑑定 血液操作Lv7
所持スキル
夜目Lv7 思考加速Lv7 気配感知Lv9
魔力感知Lv8 生存本能Lv6 隠密Lv10
魔力操作Lv10 疾風Lv8 空間把握Lv8
鷹の目Lv8 罠感知Lv6 怪力Lv8 頑強Lv8
並列思考Lv7
咬みつきLv9 ひっかきLv8 毒牙Lv10
麻痺牙Lv10 魔闘法Lv9 念話Lv7
剣術Lv6 縮地Lv4 魔法剣Lv5
弓術Lv6 気操術Lv6 気闘法Lv6
拳闘術Lv7
魔法スキル
風魔法Lv8 暗黒魔法Lv8 水魔法Lv7
火魔法Lv7 雷魔法Lv7 氷魔法Lv7 回復魔法Lv7
聖魔法Lv9 土魔法Lv2 複合魔法Lv2
耐性スキル
物理耐性Lv8 水耐性Lv5 状態異常無効
風耐性Lv6 聖耐性Lv8 火耐性Lv6
雷耐性Lv2 悪臭耐性Lv2
あ、あれ?たしかにレベルが72に上がったけど、ちょっとステータス上がりすぎじゃない?成長促進はまだレベル8だよ?
これってもしかしてヴァンパイア・ブラッドのステータスまるっと全部奪ってないか?ちょっと吸血竜公の強奪する吸血を詳しく鑑定してみよう
強奪する吸血
一定量の血を吸った者が所持しているスキルを確率で奪う事が可能、確率はスキルレベルに依存する、スキルを奪われた者は当然、そのスキルを使用する事が出来なくなるが後に再度そのスキルを獲得する事は可能、血の鮮度が良ければ獲得確率に補正がつくが鮮度が悪ければ確率は下がる
血を吸った者が死者だった場合、相手のステータスを奪う、スキルレベルが高ければ奪う量が増える
ただし、血液等がない者に対しては効果を発揮しない
現在レベル10のため相手が死者だった場合、ステータスを全て奪う事が可能
全て奪うって・・・・・・えぇー、これってスケルトンとかと戦ってる場合じゃない気がする、血液のある魔物殺しまくってステータス強化した方がいいんじゃないだろうか、スキルだと鮮度が確率に影響するけどステータスはどうなんだろうか・・・・・・ゾンビとか出てくるかもしれないけど血を飲む気が起きないんだよなぁ
あ、でも血液操作でゾンビの血液を操作して自分の体内に取り込んだらどうだろうか?自分の血液しか操作できないか?ちょっとこれも詳しく鑑定!!
血液操作
血液を自在に操る事が出来る
スキルレベルが上がれば血液に特殊効果を付加させる事が可能
現在レベル7のため硬化、毒化、酸化、硬化2、毒化2、酸化2、硬化3が使用可能
自身の血液と混ざっていれば他者の血液も操作可能
自分の血と混ざっていれば操作可能か、自分の血と混ざるとなると強奪する吸血が発動するかは微妙な気がする・・・・・・試してみないとわからんが、ダメな気がする
兎に角、ちょっと欲しかったスキルも手に入ったし、ステータスも予想以上に強化できたのでよしとしよう、今日はこのまま此処で休むとして、明日からどうしようか、さすがにスケルトンばかりなのは飽きてきたから少しは違う敵と戦ってみたいのだが、夜になればゾンビとか幽霊系出てくるかな?
まったく出てこなかった、一応魔物避けの香草を焚いて順番で仮眠を取ったのだが、魔物は1匹も出てこなかった、ゾンビも幽霊系も一切出てこなかった
ここはヴァンパイア・ブラッドの縄張りで他の魔物は近づかない場所だったのだろうか?だとしても何も出てこないってどうなのだろうか・・・・・・近くに魔物の気配すらなかったのはさすがにおかしくないか?
そういえばアンデッド系ってのは大概が生命力を感知して襲い掛かって来るんだっけ?おれ達が移動してないから感知範囲に入らなかった?だとするとスケルトン達は地面の下で待機している状態なのか?でも幽霊系がいなかった理由にはならないよなぁ、うん、わからん
「さて、今日もスケルトン達でレベル上げかな」
「でも、レベルも追いついて来て上がりにくくなってきましたよシゼル様」
「そうですね、まさか1日でこんなに上がるとは思いませんでした」
「それに我が君が強くなると一緒に私も強くなっていて、これが使徒のスキル効果なのですね」
「そうだな、使徒もそうだけど、加護を持ってるシュキ達も同じだな」
「それじゃぁ、ヴァニスも俺達同様強くなってるんですか?」
「なってるよ、おれも予想外だよ」
そう言いつつヴァニスの顔を撫でると「ブルルゥ」と嬉しそうに鳴いて頬ずりしてきてちょっと可愛く思えてくるから不思議だ
瞳が赤い事を除けば普通の白馬に見えるのになんで戦闘になったら突撃していくんだろうか、相手はニンジンではなく骨なんだけど、負けじとコッキやシュキも頑張っているおかげでスケルトン達は強くなったヴァニスにいいように突撃され粉砕されているし、もとからコッキとシュキにはやられているのでおれの出る幕がなかったりする
出番のない暇なおれは贋作作成と魔法付与のスキルレベル上げをやっていたりする、土で剣や短剣を作り、作ったものに火魔法や聖魔法なんかを付与しては壊すといった事を繰り返している
この作業でわかった事が武器や防具には魔法を付与できる容量のようなものがあると言う事、その容量は材料で変化する可能性が高い事だ、ただの土で作った剣には付与できてレベル1だった、それ以上を付与しようとすると武器が破裂した、けれど、スケルトン達が持っていた剣だとレベル2までなんなく付与できたのだ、魔法付与のレベルがまだ2なのでこれ以上は試せないが、武器には容量があるといのは間違いないだろう
そしてヴァニスが戦闘に夢中なため今現在馬車を引いて移動しているのはシャッテンである、突っ込んだら負けなのだろうか
それから幾度となく戦闘を行いながらも奥へ奥へと進むおれ達の前に姿を見せたのは、地下への入り口らしき物と、その入り口を守らんとする他のスケルトンよりもひと際でかく、手が4本ついて剣や槍を持ったスケルトンだった
スケルトン・グレイブキーパー
Lv98 種族 スケルトン
HP 6580/6580 MP 5860/5860
STR 6250
VIT 6180
DEX 5360
AGI 5850
SPD 4850
INT 4650
MND 4200
特殊スキル
死の軍勢 女王の配下 死の超越者の加護
骨砕け 魔法の盾
所持スキル
魔力感知Lv9 魔力操作Lv9 魔闘法Lv9
気配感知Lv9 怪力Lv9 頑強Lv9
剣術Lv9 槍術Lv9 魔法剣Lv9
魔法スキル
土魔法Lv9 氷魔法Lv9 火魔法Lv9
耐性スキル
魔法耐性Lv9 状態異常無効 衰弱無効
強いな・・・・・・しかも加護持ってるよ、あと変なスキル、けど他のスキルは全部レベル9とか、グレイブキーパー、墓守だっけか?って事はこの入り口は死の超越者さんの墓なのか?だとしたら強いのは当たり前か、ゲームとかだとこいつを倒して超越者さんのとこに行って本人を倒せばなんか伝説の武器とか手に入るんだろうな
さて、まずは気になるスキルを詳しく鑑定!!
死の超越者の加護
HPが0になった時、1度だけHPを半分回復し、攻撃力80%上昇
状態異常無効と衰弱無効のスキルを獲得
骨砕け
物理攻撃を受けた際、通常の3割増しでダメージを負う
HPが半分以下になった時、攻撃力20%上昇
魔法の盾
魔法攻撃を50%カットする
魔法耐性
スキルレベルに応じて魔法攻撃によるダメージを減少させる
現在レベル9のため魔法攻撃のダメージを40%減少させる
なぁにこれぇ、最終的に攻撃力100%上昇って、STRが2倍になるって事?STR15000ってすごいなこいつ、ただ物理攻撃には弱いのか、これは長期戦はまずないな、攻撃力が違いすぎる、短期決戦でいくしかないか?
1度相手のHPを0にしても半分回復するが、反撃の隙を与えずに攻撃し続ければ被害も少なくやれるか?問題はそこまでの攻撃が出来るか?だな
魔法が使えれば答えはYESだ、黒雷でも全力で放てばいけるだろう、だが50%カットの上に40%ダメージが減少だ、魔法攻撃は論外だろう
スキルからして物理でこいやぁ!!って言われてる気がするのは気のせいか・・・・・・遠くから魔法でドーンッ!!ってさせないためのスキル構成だよな
しかも剣術と槍術のスキルも高い上に魔法剣のスキルまで持ってて、魔法も使えるとか、こいつの弱点って何?圧倒的な攻撃力以外で何が弱点なの?
おれならステータスでごり押しも可能だとは思う、思うけど、なんだかコッキ達がすごいやる気になってるんだよな、これ絶対コッキが俺がやります!!って言いそうな気がする
「シゼル様!シゼル様は手を出さずに見ていて下さい、こいつはおれ達だけでやります!!」
ほらね、言うと思った・・・・・・え?達?
「はい、私と兄さんとリオナさんの3人でやります!」
「我が君にどれくらい強くなったかを見て頂こうと思います」
「これでもこっそり3人で連携とか練習してたんですよ、まかせてください!!」
シャッテンとヴァニスは仲間はずれの様子
「シャッテンさんが戦われるとシゼル様がいるのと同じ状態になってしまいますし、ヴァニスさんは意思疎通が・・・・・・」
うん、納得してしまった、それにシャッテンは竜の姿が本当の姿だしな、そういや人型ではあんまり戦ってないな、ヴァニスは勝手に突撃していくから連携とか無理だろうな、今も突撃してくてうずうずしてるし
けれども3人だけで大丈夫だろうか、心配だ、少しぐらい手を出してもいいんじゃないか?
「ダメです、ただでさえ加護の効果でステータスが上がっています、これ以上シゼル様に守られてばかりでは私達は本当に強くなれない気がするのです」
十分強くなってると思うけどな、それに守られてるのはおれも同じだ、シュキ達がいたからおれは旅に出れたのだから、1人だと森からは出ずにすぐに洞窟に帰ってたかもしれない
マザーに旅に出ろって言われた時は捨てられた気がして勢いで飛び出してしまったからな、実際どうかは知らないけど、1人だったらノコノコと洞窟に帰ってる自信がある
なによりこの世界の常識を知らなかったからね、洞窟に帰る理由としてもマザーに常識を教えてもらうって十分な理由になっただろうし
だけど、そっか、シュキ達は今よりももっと強くなるために、自分達の力だけで強敵に勝ちたいのかな?加護はどうにもできないけど、それでも、なにかそういった証のようなものが欲しいのだろうか
加護の効果だけで強くなったわけではないという証、それが欲しいのかな
ただ、そうなると、おれはスキルの効果だけで強くなったんだけど、どうすればいいですか
「わかった、だけど無理はするなよ?無理だと思ったら迷わず逃げる事、いいな?」
「「「はい!!」」」
こうして、シュキとコッキ、リオナの3人とグレイブキーパーとの闘いが始まったのだ
作者「おれこの作品完結させたら短編作るんだ」
シゼル「おい、ばか、やめろ」




