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聖女と鑑定スキル

切らないとかなり長くなりそうだったので短めです







 さて、面倒な事に巻き込まれそうな気配がするのでカリベナ村はスルーしたい所なんだが、どうやらその面倒事が向こうからやってくるようだ


 顔を隠したいかにも村に火を放ったのはおれ達です!という風貌の男連中がこちらに走ってきている、何故か武器を構えた状態でだ、はて、おれ達が何かしただろうか?ついさっき山から下りてきたばかりなんだが?念のため顔を見られないようにおれ達は顔をフードで隠している


 普通こういう時って貴様等何者だ!!とか聞いてくるもんじゃないのか?問答無用で斬りかかってきたんですけど!?


 しかし、相手の斬撃はなんというか遅いな・・・・・・、躱してくださいって言ってるような遅さだ、シュキもコッキも楽に躱したようだ 



 「チッ」


 「いきなり斬りかかってきて舌打ちかよ、お前ら何者だ?」



 あれ?ついおれが聞いてしまったが大丈夫か?悪者になったりしないかな?



 「今から死にゆく者が知ってどうする」


 「つまり何もしていないのに殺されるわけか、それは勘弁してほしいな」


 「我等の姿を見た以上死んでもらう、己の不運を恨むのだな」



 いや、そっちから姿を見せにきたんですが、見たくて見たわけじゃないんだけどな



 「シゼル様、どうされますか?別段強敵というわけではなさそうですが・・・・・・」


 「殺しにきてるんだから殺してもいいと思いますよ」



 シュキもコッキもなんだか好戦的になってきたよな・・・・・・、一応シュキはおれに判断を委ねてるけどその手は最初から剣にあるし、シュキの顔には答えは決まってますよね?って書いてある気がする



 「話を聞きたいからリーダー格の1人は生きたまま捕縛しよう、何も知らないまま面倒事は御免だ」


 「畏まりました、シゼル様」


 「了解です!」



 そう言うが早いか、2人はおれと話しをしていた男の後ろにいた連中めがけて突っ込んでいった、君達そんなに戦いたかったのかね?



 「んー、お前がリーダー格って事でいいか?できれば穏便に話をしてくれると助かるんだけどな?」



 早く話さないと後ろのお仲間がシュキとコッキにやられてしまうよ?15人くらいいたのにもう8人しかいないし、ちょっと弱すぎないかい?



 「・・・・・・貴様等どこの国の間者だ?ベルセディア山脈の方から来たようだが、リザードマン達と手を組んだのか?」



 ふむ、どこの国と言われてもな、何処かに所属しているわけではないし、デルツとは友達だけどリザードマン達と手を組んでるわけでもない、こいつ何か勘違いしてる?



 「答える義理はないな、ただそうだな、お前たちの飼い主の邪魔をしにきただけだ」


 「なるほどな、だが遅かったなすでに聖女には特別な薬と毒を飲ませてある、助かりはしない」



 聖女?カリベナに聖女がいるのか?しかも特別な薬と毒を飲ませたって?・・・・・・それっぽい事言ったら教えてくれるかな?って思っただけなんだけど、本当に教えてくれるのか、聖女か、確か鑑定スキル持ってるんだよな、助けたら血吸わせてもらえるかな?毒を飲んでるなら早く行った方がいいよな、けどもう少しだけ



 「聖女・・・・・・ね、それだけじゃないけどな」


 「貴様何処まで知っている・・・・・・」


 「知ってる事しか知らないさ、例えば、聖女を殺すだけが目的ではなく騒ぎを起こして逃げる事も目的の1つだって事、そうだなぁ、ベルセディア山脈の方角に逃げたと思わせれば任務達成ってとこか?」



 まぁ、勘でしかないんだけどね、聖女を殺すだけなら村に火を放つ必要はないだろう、最初から火を放つ予定なら聖女を毒殺する必要ないだろうしな、それにさっきからベルセディア山脈の方を気にしてるし、リザードマン達と手を組んだのか?なんて聞くって事はリザードマン達を警戒しているんだろう、なんで警戒するのかはわからんが・・・・・・



 「どうやら知らなくていい事まで知っているようだな、やはり死んでもらうしかないようだ」



 え?予想的中した?もしかしてこいつら村に火を放った事とかリザードマン達に擦り付けるつもりなのか?



 「最初から殺すつもりのくせに何言ってんだか、だけど残念だったな?」


 「なにがだ?」


 「お前は何もできずにおれに捕縛される事になるからさ影の茨(シャドウ・ソーン)


 「なっ!!」



 男が逃げようとするが遅すぎる、本当残念だったな、燃えている村を背にしていなければ避けれたかもしれないが、おかげで男の影はおれの方へ伸びておりすぐに影で男を捕縛する事が出来た


 捕縛できたのはいいんだけど、このまま影で捕縛したままで大丈夫かな?シュキとコッキの方はもうじき片付くみたいだけど、この男まで殺したりしないよね?


 つーかもう1人いるの完全に忘れてた、何時の間にかおれの影に入り込んでいたやつがいたんだった



 「シャッテン、おれは村の方に行って聖女を見て来るからこの男の監視を頼む、シュキとコッキが戻ってきたら男を連れて村に来てくれ」


 「了解しました我が主(マスター)



 まぁ、これで後から男から話を聞く事は出来るだろう、さて聖女様はまだ生きてるかな?






 カリベナの村に入った感想としては、酷いな、の一言だった



 抵抗したのだろうと思われる男が数名いたが無残にも殺されてるし、馬車に隠れようとしたのか、それとも馬車から引きずり出されたのかはわからないが、馬車の近くにはまだ9~12才くらいの巫女っぽい服を着た女の子達が殺されていた



 村の女達も似たような状態だったが、ふとおれの気配感知に1人反応があった、あるにはあるんだが酷く気配が薄い、急いで気配の元へ行ってみると、そこにはなにやら苦しんでいる女の子がいた、恐らく恰好からして彼女が聖女だろう、どうやら毒に抵抗しているようだが、あの様子じゃ持たないだろうな・・・・・・回復魔法でどうにかなるかわからんがやってみるか



 「異常回復(リカバリー)



 聖女様を抱えて健全な状態をイメージして回復魔法を使ってみたが、まったく効果がないようだった、これで体力回復とかしたらただの鬼畜だよな・・・・・・

 


 「ど・・・・・・毒と、一緒に、魔法・・・・・・無効の、薬を・・・・・・」



 どうやら男の言っていた特別な薬とやらは魔法無効化の薬のようだ、回復魔法まで無効化するとか使い時が難しそうな薬だな、しかし、これで助ける手段がなくなったんだが、どうしようか・・・・・・



 「こんな、とこで・・・・・・死にたくない、やりたい、事だって、まだ」



 そう言っておれの服を、もうほとんど力なんて残っていないだろうに精いっぱいの力で服を掴んで訴えてくる・・・・・・



 「そう・・・・・・だよな、死にたくないよな、何かをやり残したまま死ぬなんて出来ないよな、()も同じだ、今度こそ彼女(・・・・・・)を救わないといけない(・・・・・・・・・・)




 今おれは何を言った?今度こそ彼女(・・・・・・)を救わないといけない(・・・・・・・・・・)?何の事だ?今喋ったのは本当におれか?


 ・・・・・・気味が悪いな、進化の時もそうだったけど、おれの中に何か別のモノがある気がする、時々おれを襲う強迫観念にも似た衝動、生存本能のスキルがそうさせていると思っていたけど、もしかして生存本能のスキルって危ないスキルだったりするのか?


 はぁ、分からん事を考えてる場合じゃないな、それに死にたくないってのはおれにもよく分かる、おれだって死にたくはない、けど回復魔法が使えない以上助ける術はないんだよなー



 あ、あのスキルを使えば?でも、相手は聖女様だ、提案しても拒否されるだろうな・・・・・・しかしおれにはそれしか術が残ってないわけで、試しに聞くだけ聞いてみるか



 「人間を辞めても生きていたいか?」


 「生き、たい」


 「もう元の生活には戻れないぞ?最悪、人間から敵意を向けられ襲われる、それでもか?」


 「それ、でも・・・・・・生きたい」


 「覚悟はあるんだな?」



 コクっと頷く聖女様、相手がそれでいいと言うならやってやろうではないか、まぁ、助かるかどうかわからないけどな、それでも、試す価値はある



 スキル使用  使徒化!



 正直これで使用できているのかはわからないが、大体相手の血を吸えば相手も吸血鬼になるって聞くし、大丈夫だよね?ついでにおれも血を吸わせてもらってるんだけどさ




 ⦅特殊スキル 鑑定 を獲得しました⦆

 ⦅スキル 聖魔法Lv8は聖魔法Lv6に統合され聖魔法Lv9になりました⦆



 こんな時になんだけど念願の鑑定をゲットだぜ!!!これで知りたい事が知れる!おれのステータスも分かる!!もう敵がどんなスキルもってるとか耐性はあるのか怯えなくてもいいんだ!!



 ⦅使徒の制約を決めてください⦆



 使徒化は無事に出来てるのか?使徒の制約?制約ってあれか?絶対服従とか?


 いらんいらん、別に配下がほしくてやったんじゃないんだから自由にしてよし!好きに生きな!!制約はなしだ!!



 ⦅制約は無しで決定されました、使徒化を終了します⦆



 無事に使徒化も終わったみたいだけど、本当にこれでよかったのだろうか?まぁ、覚悟はあるみたいだったし、なんとかやっていけるだろう


 早速聖女様のステータスでも鑑定してみるかな!どんな感じなんだろうか、ワクワクする


 では、鑑定!!




 リオナ 種族 ヴァンピレス


 Lv 12


 HP 1020/1020 MP 1500/1500



 STR 720

 VIT 650

 DEX 640

 AGI 620

 SPD 620

 INT 1860

 MND 1900



 特殊スキル

 吸血竜公の使徒 身体変化 太陽の加護 


 所持スキル

 魔力操作Lv7 魔力感知Lv8 思考加速Lv6

 気配感知Lv5 魔闘法Lv9 頑強Lv6

 杖術Lv5 

 


 魔法スキル

 風魔法Lv8 火魔法Lv7 回復魔法Lv8


 耐性スキル

 毒耐性Lv6 物理耐性Lv8 




 おぉ、見える、見えるぞ!!聖女様はリオナって言うのか、種族はヴァンピレス?ヴァンパイアの女って事?スキルには吸血竜公の使徒かに・・・・・・なんで太陽の加護があるの?吸血竜公の使徒の効果か?スキルの鑑定ってラーナがやってたから出来るよな?鑑定!!



 吸血竜公の使徒

 主の持つスキルの中で適正があればそのスキルを主のスキルレベルそのままで獲得する事が可能だが一部のスキルは獲得不可能、また主のステータスが高ければ高い程自身のステータスに補正がつく



 なるほど、適性があったから太陽の加護を獲得してるのか・・・・・・、でも聖女様も鑑定スキル持ってるんだよね?見る限り持ってないみたいだけどなんでだ?あと聖魔法も持ってたはずなのに


 そう疑問を持ったところで聖女様、リオナが目を覚ました



 「あれ、私、生きてる」


 「生きてるって言っていいのかわからんが、起きたのなら早速で悪いが移動しようか、さすがに燃えてる村の中でのんびり状況説明はしたくないんでな」


 「あ・・・・・・はい、畏まりました」



 リオナを立たせ2人で村の入り口に向ってる途中でシュキとコッキと合流したが、隣にいるリオナを見て怪訝な顔をしたので後で説明すると告げてまずは移動を優先する事にした


 ようやく鑑定スキルを手に入れたんだ色々と鑑定したいものもあるし、リオナに説明もしなきゃならない、まずは落ち着ける場所に行くべきだと言う事で捕縛していた男をシャッテンが担いでおれ達はとりあえずベルセディア山脈の麓まで移動した


 

 さっき山から下りたばかりなのにまた山に戻る事になるとは・・・・・・


次回でリオナに説明したり、説明されたり

その次でスキル説明回になるかもしれません

もしかしたら2つとも1話にぶちこむかもしれません

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