勇者の行方
なんか書いてて楽しくなって気付いたらこんな感じになってました
どうしてこうなった・・・・・・
私がこの世界、アレステアに来たのは4年程前の事だ
いつも通り学校から帰った私は自分の部屋でベッドに寝転んで本を読んでいて、飲み物がきれているいる事に気付き新しく飲み物を用意しようと本を枕元に置き立ち上がったら、目の前が突然眩しく光り、あまりの眩しさに目を閉じて気付いたら神殿のような場所にいた
「はぁ?」
私のアレステアでの第一声はこれだった、これ以外に何を言えばよかったのだろうか?
「あ、あの勇者様・・・・・・ですか?」
勇者?何を言ってるんだこの子は、私は平凡なただの女子高生ですが?そういえば以前学校の男性教師に誕生日のプレゼントを渡したときに勇者と呼ばれたけど、そういう事なのか?
その男性教師は26という若さで可哀そうに太陽拳がセルフで発動している猛者だったのでプレゼントとして育毛剤ともしものためにカツラをセットで渡したのだ、男性教師からはちゃんとありがとうと言われたのでいいプレゼントをしたと思っているが友達から言われたのは勇者という褒めているのかわからない言葉だったが、それの事を言っているのか?
「巫女よ心配するな、その者は確かに勇者である」
そう言うのはなんというか見るからに偉そうなデブのおっさんだった、見ただけでわかる、こいつ嫌な人間だ、何が嫌なのか聞かれても答えようがない、所謂、生理的に無理、というやつだ、にしても確かに勇者であるってどういう事だ?
「あのさ、そっちで勝手に納得されても困るんだけど?私には自分の状況も此処が何処なのかもあんた達が誰なのかもさっぱりなんですけど、説明する気ある?」
「では、私が説明しよう」
できればあんたじゃなくてそっちの可愛い巫女?ちゃんに説明してほしいな、巫女ちゃん私のタイプなのよね、可愛いなぁ巫女ちゃん
とか現実逃避してる間におっさんが勝手に説明しだした、噛み砕いて言うと私はネット小説でよくある勇者召喚とやらで異世界に誘拐された模様、おっさんは鑑定スキルを持っているので私が勇者で間違いないとの事――私のスキルに勇者というスキルがある事で確定のようだ――私には魔王を倒してほしいが、今現在は結界で閉じ込める事に成功しているし、召喚されたばかりではそこらへんの魔物にも負けるのでまずは強くなるためにレベル上げをしなさいと言われた
剣と魔法のファンタジー世界に勇者として召喚されたけど地道なレベル上げが必要とかなんなの?普通チートスキルが与えられるもんでしょ?つーか鑑定スキルって私も欲しいんだけどって言ったらおっさんが私も鑑定スキル持ってるって言いだしたので試しに自分を鑑定してみたら
来栖 亜里沙 17才
Lv 1
HP 650/650 MP 700/700
STR 650
VIT 700
DEX 750
AGI 720
SPD 680
INT 750
MND 750
特殊スキル
勇者 鑑定 勇猛果敢
所持スキル
剣術Lv5 体術Lv5 魔力感知Lv5
魔力操作Lv5 気配感知Lv5
魔法剣Lv5
魔法スキル
風魔法Lv5 水魔法Lv5 火魔法Lv5
雷魔法Lv5 氷魔法Lv5 回復魔法Lv5
聖魔法Lv5 土魔法Lv5
耐性スキル
状態異常耐性Lv5
なんじゃこれは、マジで小説みたいな状態だった、そして本当に勇者のスキルがあったが気になるのは勇猛果敢という乙女には似合わない四文字熟語のスキル、なんだ、ハゲに育毛剤とカツラをプレゼントしたからか?あの教師はちゃんとカツラつけて来るようになったんだぞ?日差しの強い日とかマジで辛かったんだからな?クラスのみんなに勇者ありがとう!ってお礼言われたんだぞ?そういやそれ以来私はクラスの友達や隣のクラス、はたまた下級生や上級生からも勇者呼ばわりされるというイジメを受けだしたんだっけか、いい思い出だ、もちろん勇者らしく私を勇者と呼んだ奴には下級生、上級生の区別なくドロップキックをお見舞いしてやった
さて、そんなバカな事を思い出してる場合じゃないな、パターン的にこれは魔王を倒しても元の世界には戻れないパターンだろう、つまりはこの世界で生きていくしかないという事、ファンタジー世界で生きていくにはやはりレベルは上げないと不味いだろうな、私のステータスが低いのか高いのかよくわからんが
「確かに鑑定スキル持ってるみたいね、自分のステータス見たけどこれって低いの?高いの?」
「レベル1である君のステータスはすでに上級冒険者クラスのステータスだ」
「上級って事は結構上のランクよね?ふーん、ステータスだけなら高い方なのね」
「レベル1でこのステータスならばレベルを上げればすぐに超越者・英雄クラスに届くだろう、勇者である君ならもしかしたら人外領域と呼ばれるレベルにさえ到達できるやもしれぬ」
「この可憐な美少女を誘拐しておいて何が人外領域よ、私の可愛さが人外領域って言いたいの?それ褒めてないわよ?」
可愛さが人外領域ってそれバケモノって言ってるだけじゃなねーか、言っておきますが私はこれでスタイルだっていい方だし顔だって悪くない、むしろモテる!男が寄ってきても蹴り飛ばすけどな!
「・・・・・・して勇者よ、本来ならば勇者と共に旅に出るはずだった聖女がいたのだがこちらの不手際で現在聖女はおらぬ、だがしばらくすれば新たな聖女が現れるはずだそれまでは教会で魔法や剣技の訓練をしていてはどうだ?」
不手際で聖女がいない?だけどすぐに新たな聖女が現れる?なんでそんな事がこのおっさんにわかるの?もしかして次の聖女ってこの巫女ちゃん?だったら嬉しいな、一緒に旅をするって事は宿とかにも一緒に泊まるって事でしょ?女同士なんだから一緒のベッドで寝ても何もおかしくはないわよね?ってことは寝相が悪いふりをして巫女ちゃんに触ってもいいのよね?しかも旅をしている間に少しづつ私と巫女ちゃんの距離が縮まっていき、そして最後には・・・・・・うへへ、いいなそれ、美少女と旅・・・・・・最高だわ
あ、お伝えするのが遅れましたが、私、男よりも女の子が好きです、だって男なんてむさいし汗臭いしエロい事しか考えてない野蛮な存在じゃないですかー、けど女の子はいい匂いがして体も柔らかくて最高じゃないですか、女同士なら痴漢してもいいんですよ?※そんな事はありません
そんな邪な事を考えていた罰なのでしょうか?巫女ちゃんに旅は平気なのか?とか聞いてみたら返ってきた答えは
「教会以外に私には居場所はありませんし旅に出るとか無理です、それに私は勇者様の旅についていける程強くありません、死にたくないので行けと言われても行きたくはありません」
OH!見事に振られてしまったでござる!死にたくないと言われては仕方ない、無理に連れていくと好感度が下がってしまうからね!それにいざ戦闘になった時に覚悟のない奴は邪魔になるからね!
でもちょっと思っちゃうよね、私だって死にたくはないんだけど魔王倒さなきゃいけないんでしょ?誘拐されたうえに命を懸けて知らない世界の知らない人のためになんで私が戦わないといけなんだろうね?倒しても元の世界には戻れないんだろうしさ、私にとって利がないよなーって考えちゃうよね☆でもさ
「私はこんな人間ですけど、どうかこの世界のために魔王を倒していただければ嬉しいです」
とか、美少女に上目遣いで頼まれたらもうね、胸にズキューンッ!ってきちゃうよね、これだけで頑張っちゃうよ私は、えぇ私は単純な女ですとも
ただね、おっさんがこの巫女ちゃんを見る目が気に喰わない――おっさんの存在自体が気に喰わないけど――不手際で聖女がいないっていうのも気になる、聖女って呼ばれる存在がどれくらい大切なのかはわからないけど、そう簡単に居なくなっていい存在ではないはずだ
そうして私は取りあえず暫くの間、魔法や剣術の訓練という名のもと教会に世話になる事にしたんだけど、この教会絶対普通じゃない、だって妙に男、神父の数が少なく、巫女と巫女見習いと呼ばれている女の子が多すぎる、女の子達を鑑定してみれば全員が聖魔法Lv4以上で回復魔法も使えるようになっていた、あの巫女ちゃんに限っては聖魔法Lv8で一番高かった
他にも、教会だから別におかしくはないと思うんだけど、妙に孤児が多い、しかも先ほどの巫女見習い達は全員が元孤児で教会に拾われて聖魔法と回復魔法の訓練をしたらしい、そして一定の年齢に達した子供達は冒険者見習いとして教会を卒業していくのだが、冒険者見習いになるのは決まって聖魔法のレベルが低く回復魔法を覚えている子達だけで魔法自体を覚えていない子は貴族の屋敷の下働き等に行く事になっているようだ
魔法が使えるのだからおかしい事ではないのだろうけど、魔法が使えても戦いに向かない子は必ずいる、だというのに向いていない子までが冒険者見習いになっている、私でもわかる、この子はすぐに死んでしまうと、なのに何故?疑問を持ってしまったらやる事は決まっている、調べるだけだ
まずは今までの聖女の事を徹底的に調べた、その結果分かった事はあまりない、ほとんどが私の予想でしかない、まず聖女は酷く短命だ、寿命が短いとかいう問題ではなく今までの聖女達は皆盗賊や魔物に襲われて命を絶っているが聖女が死んでも早ければ半年以内には新たな聖女が現れている
分かったのはここまでで、これからは私の予想になる、聖女になる条件だがこれは高いレベルの聖魔法を所持している教会に所属している女の子が鑑定スキルを獲得すれば自動的に聖女となる、聖女というスキルがあるわけではなく、聖女とはただの称号のようなものだが、聖女は同時に1人しか存在出来ない可能性が高い、以前にも聖魔法Lv8の巫女見習いが2人いたが鑑定スキルを獲得できたのは1人だけで、獲得できた1人が死ぬと残ったもう1人が鑑定スキルを獲得し聖女となっていたのだ
ここまで言えば分かるだろう、教会は聖女を意図的に代替わりさせているし、聖魔法が使える子を死にやすい場所へ送っている、その理由まではわからないが聖女は教会の手によって命を奪われているし、おっさん――偉いとは思ってたがまさかの教皇だった――は確実にこの事を知っているし私はこのおっさんが首謀者と考えている
巫女ちゃんや巫女見習いの可愛子ちゃん達を教会に置いておくのは危険すぎる、巫女ちゃんにも何度か教会以外に本当に行く場所はないのか、ないなら足手まといでも構わないから旅に付いて来てほしいと思い誘ってみたが、答えは変わらなかった
教会にいるのは危険だという理由を巫女ちゃんに説明してもきっと無駄だろう、理由を説明した巫女見習いの子達からは敵意の眼差しを向けられるようになってしまったし、教皇は表向き孤児を育ててくれている慈善家として見られているからなぁ、巫女見習いの子達からも父のように尊敬されてるみたいだし、その父親を侮辱されたらそりゃ怒るよなー、巫女見習いの子達からは教皇様には黙っておくので早く旅に出て私達の前から消えてくださいって言われちゃったよ・・・・・・お姉さんの硝子の心は砕けたよ、粉々にね
巫女ちゃんにまで同じ事を言われたら立ち直れなくなりそうだから私は黙ってそっと旅に出る事にするよ、ちゃんと書置きで仲間は自分で探す!と残してきたので問題はないだろう、旅の支度金として教皇の部屋にあった貴族からの支援金を少しかっぱらってきたけど文句はないだろう、どこぞのゲームじゃあるまいし、まさか勇者にヒノキの棒とお小遣いしかやらないわけないよね?
それからは傷心を癒すためにフラフラと旅を続けた、勇者という事は隠して冒険者登録をして路銀を稼いでたら何時の間にか冒険者ランクは上級冒険者になっていたし、もちろん私のレベルも上がって、スキルも増えている、いやぁ、旅の途中で出会った獣人族の赤毛の狼のお姉さんに教えてもらったスキルは役に立った、気闘法と気操法の2つなんだけどね、剣術や体術と合わせるとマンガみたいな事が出来るんだもん、波〇拳と、か〇は〇波が撃てた時はテンション上がったは、いやどっちも見た目は同じだったんだけどね気分の問題だよ、大声で天〇斬月!!とか叫びながら使ったら白い目で見られたけどな!でもお姉さんに蔑まれるような目で見られるのも、イイ!!もっと見てののしtt・・・・・・いやそっちの扉を開けるのは私には早すぎる、レベルが足りない
ただ、獣人族、亜人と人間は基本的に仲が悪いから他の亜人には気を付けろと言われたのは残念だった、私の楽園にはぜひとも亜人のお姉さん達にも居てほしいんだけどな、猫のお姉さんとかモフモフしたい、じゃれあいたい、気闘法とか習ってる時になんとか寝技に持ち込めないか頑張ってたんだけど最後まで無理だった、お姉さん強すぎー
そんな旅が2年程経過した時に私はその存在に出会った、竜帝国にあるバルロア山脈での冒険者の仕事をしていた時だった、私の目の前に現れたのは白銀に輝く竜だった、直感でわかった、これには勝てない
「ほぅ?勇者とはまた珍しい者がいるな?この山に何の用じゃ?」
「冒険者の仕事で寄っただけなのでお邪魔ならすぐ去りますよ、というかなんで私が勇者だってわかるんですか?」
「ふん、鑑定スキルを持っているのは自分や聖女だけだと思うなよ小娘」
「それは失礼、それで私は殺されるんですか?」
「お主を殺して我になんの得がある?自殺志願者か?」
「死にたくはないので殺されないならそれでいいです、でもわざわざ私なんかの前に現れたんですから何か理由があるのでしょう?」
このような存在がそう簡単に姿を現すはずがない、たとえ私が勇者だろうとしても、私から会いに行くのはわかるが、相手から来るなどありえない
「理由か、何ただ聞きたい事があるだけじゃ」
「なんでしょうか?」
「お主、本気で魔王を倒すつもりか?」
「そのために呼ばれたのでは?一応魔王と戦うためにレベルも上げて戦ってきましたけど」
「お主ではいくらレベルを上げようと魔王には勝てぬよ」
「何故、とお聞きしても?」
「勇者は魔王に対してのみ絶大な威力を発揮する事が出来るが、魔王以外では他の人間と同じじゃ」
それはいままで戦ってきたので実感している、勇者といえど全ての魔物に対して有利なわけではないのだ、弱ければ勇者といえど追い込まれるし下手したら死ぬし勇者だからってチートスキルがあるわけではない、実際この2年間で私は死にかけたことが何度もある、上級冒険者になってからは私は臨時でPTを組むようになったのだが他の冒険者達と鑑定スキルがいなければ私は自分では勝てない魔物に喧嘩を売ってとうに死んでいただろう、だが相手が魔王であるならば勇者である私は有利なはずだ、なのに勝てないよはどういう事だ?
「簡単な事じゃよ、お主等が魔王と思っておる者は魔王ではない、ただの魔族じゃ故に勇者といえど勝てぬ」
「はい?魔王じゃない?なら本物の魔王は何処に?」
「居るには居るが会う事は出来ぬ、なによりすでに封印されておる」
「すでに、封印されている?じゃぁ私は何のために召喚されたの!?」
「大方、亜人達に対する牽制、もしもの時のための備え、じゃろうな」
「なによ、それ・・・・・・」
「それとな、魔王が偽物なら他にも偽物がおるのじゃ」
「まって・・・・・・嫌な予感しかしないんだけど」
「勇者のスキルは発現しておるがそれは本来の勇者のスキルではない、正確には勇者のなりかけじゃな」
「魔王が偽物なら勇者も偽物ってわけですか・・・・・・」
「魔王は偽物じゃが、お主は偽物というわけではない、言い方が悪かったのぅ」
私は偽物じゃない?どういう事?もう何がなんだか訳がわからない・・・・・・
「先ほども言うた通り、お主の勇者のスキルは本来の力を発揮できておらぬ、無論それにも理由があるのじゃが、その理由は教える事が出来ぬ、つまりはお主は勇者ではないが、勇者候補ではあるのじゃよ」
「勇者候補、なら何か条件を満たせば真の勇者になれるの?」
「それは難しいじゃろうな・・・・・・じゃが、お主は勇者として足りない部分を補うスキルを持っとるじゃろう?まさか使った事がないのか?」
なんの事を言ってるんだ?私のスキルにそんなのはないはずだけど、いや、確かに使った事がないスキルが1つだけあるな・・・・・・てっきりいやがらせのスキルかと思ってたのが
「勇猛果敢、その効果はお主と相手とのレベルとステータスに差があればあるほどお主が強化されるというスキルなのじゃが・・・・・・知らんかったか?」
「知らなかったわよ!!え?じゃぁもしかして私ってステータスが上の相手でも戦えたってわけ?鑑定でうわぁー強いわー1人じゃ無理だわーとか思って今まで戦わなかったけど、普通に戦えたの?」
「あぁ、うむ、圧倒は出来ぬだろうが互角の勝負に持ち込む事は出来るであろうな、あとはお主次第じゃが、鑑定でスキルの効果は確かめなかったのか?」
「鑑定ってそんな事も出来るんだ・・・・・・」
その時の私はまさに_| ̄|○の状態だった、だが白竜神――後から知ったが世間では想像の存在扱いだった――との出会いのおかげで私は魔王と戦う必要が絶対にあるわけではない事、私は聖王国、正確には教皇に利用されそうになっている事に気付いたおかげで大分気持ちが楽になった、別に命がけで強くなろうとしなくてもいいんだ!!って解放された気分だったは
その後はもう自由気ままに旅をしていた、そのうち教皇をぶっ飛ばす事を目標に迷い人と呼ばれる同郷の者を探しながらフラフラしている時に私は運命に出会ったのだ
そこは奇しくも聖王国内にある、死の国と呼ばれるアンデッドの国というかたまり場だった、そこにいたのは自分の事を妾と呼ぶ迷い人、なんでも死んだはずが気付いたらネクロマンサーに転生していたらしい、でも転生したらネクロマンサーってどうなのよ?ただ見た目は妖艶なボンッ!キュッ!ボンッ!の大人の女性で美人だった、うん過去形
最初は死霊魔術を使う人間だったけど、死霊魔術で永遠の命が得られると勘違いして自分に死霊魔術をかけて今ではリッチになっている、顔は人間の時の顔なのだが手足には皮と肉がだらんと垂れ下がっており、その体は胸までは普通、お腹あたりからは中が見えてるしハミ出てる時もある、足に至っては骨だけの部分もあるし肉が付いてるところもある、なんとも中途半端な状態なのだが、本人はいたって気に入ってる様子
勘違いしないでほしいのは別にこいつ――名前をアンリ・マンユ、本名・鈴木千恵――が運命ではなく、千恵が書いていた物だ
千恵が書いていた物、それは男同士がいちゃいちゃするBLと呼ばれる同人誌、私には理解できない世界だけど、閃いたのだ、現実で楽園が作れないなら2次元で作ればいいのだ!と
そこからは千恵に教えを乞い私は私の理想の女の子達とのいちゃいちゃラブラブな本を書き始めたのだ、そして書き始めたのならば誰かに見てもらいたいと思うのは仕方のない事だと思う、冒険者の時の伝手を使い、私と千恵の本をちょっとバラ撒いてもらったのだが、予想以上に大反響、貴族の貴腐女にはBLと私の本で半々というか若干BLが多い、私の本はどういうわけか貴族の男共にも大人気だった、可愛い女の子しか出ないからね、仕方ないね
おかげで今じゃ千恵と千恵が生み出したスケルトン達と本の制作で大忙しであっという間にこの世界に来て4年が経とうとしている、私何やってんだろう・・・・・・でも楽しいからいっか
あぁ、でも最近は中途半端に骨になってる千恵と完全に骨なスケルトンと運び屋のゾンビしか見てないからたまにはリアルで美少女が見たい、触れたい、いちゃいちゃしたい
どっかから美少女やってこないかなー!
シゼル「勇者がただの変態だった件」
シュキ「死の国にはいかないようにしましょう」
コッキ「腐ってやがる・・・・・・遅すぎ、いや最初からでしたね」




