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再会を願って

ふぅ、なんとか何時もの時間?に投稿できましたね、予約投稿なんですけどね

スマホで書くのとPCで書くのってこんなに違うものなんですね、フリック入力か?フリック入力なのか?スマホでもキーボード入力なのがダメなんでしょうか








 竜の涙(笑)という名の湧き水をラーナが持っていた水瓶に汲んでおれ達は1週間ぶりにリザードマンの村に帰ってきた、リザードマンの姿に戻ったラーナ――村ではラナと名乗っている――が一緒だった事もあり姿が変わっても問題なく村に入る事が出来ると思っていたおれが馬鹿だった


 ラナとして村に来てからは隠密で目立たないようにしていた事から村の入り口にいたリザードマンはラナの事を知らなかったためにわざわざデルツを呼びに行ってもらい、その間リザードマンの戦士達からは警戒されるという状態だった、おれ達もデルツにしか名乗っていなかったので名前を言ってもリザードマンには意味がなかった



 「マジで白竜神様すごいな・・・・・・」


 「こ、こんなはずでは・・・・・・」


 「白竜神の姿になった方が早いんじゃないですか?」


 「兄さん、それはそれで大事になってしまいます・・・・・・」



 

 そんな感じで少々居心地の悪さを感じながらデルツが来るまで入り口で待ってたのだが、デルツが来てからは話が早かった、さすがにラナの事は覚えていたし、名前を名乗ったらすんなり村に入れてくれた



 「いや、村の者達が済まぬな、まさかラナの事を我以外覚えていなかったとは・・・・・・」


 「いえ・・・・・・私こそすみません、他の方とももっと顔を合わせておくべきでした」



 うん、私とか言ってるのがラーナなんだけど、なんでそんな話し方なのかと思ったら最初に会った時もなんか畏まった話し方してた事を思い出した、さっきまで我とか言ってた白竜神が私とか言って話してるとか、笑ったらいけないんだろうけど、笑いがでてきそう・・・・・・



 「おい・・・・・・シゼルよ、せっかく姿を偽っておるのだ、バレるような事はするでないぞ?」



 なんかこちらを睨みながら念話で注意されてしまったが、なんというか内と外のギャップが笑える、外では申し訳なさそうにデルツと話してるのに内では我は白竜神だぞ、なんで我がこんな事を・・・・・・とか念話で文句を言ってきている、おれに言うな



 「うむ、シゼル殿達も無事に進化できたようでなによりだ、所でラナよ頼んでいた物は持ってきてくれたか?」


 「はい、こちらが竜の涙です」


 

 そう言って竜の涙が入った水瓶を差し出すラーナ、正直ラーナの魔力が入っていればいいのなら水魔法で生み出した水にラーナが魔力を注げばよくないか?って言ったらラーナは何も言わなかったのでおれ達もこれ以上は何も言わない事にした


 きっと人為的に生み出すより自然が生み出した竜の涙の方が価値があるのだろう、そう思う事にした



 「おぉ、有り難い、ではさっそく友好の儀を行うか」


 「友好の儀ってそんな簡単にできるのか?」


 「うむ、儀とは言っておるがこれは竜の涙が注がれた杯を互いに腕を正面から交差させて飲むだけの事だからな」



 あぁ、なんかそういうの見た事があるけど、ごついおっさんがビールジョッキ持ってガシっ!と腕を組んで、見ただけではなんでそんな飲みにくそうな事して飲んでんのかと思ったけど、友情的なものがあるのか



 「では、シゼル殿よ」


 「おぅ」



 そしてお互いに腕を交差させて竜の涙を飲みほした、ラーナの魔力が僅かとはいえただの水も同じだろうと思っていたんだけど、飲んでみると普通の水よりもなんか微かに甘みがあってすっきりした感じだ、うん、美味い


 ちょっと、そんな風に驚いていたらどっかの白竜神が、どやっと顔をこちらに向けていたが無視した



 「うむ、シゼル殿、いやシゼルと呼ばせてもらおう、これで我とシゼルは友となった、これよりシゼルに何かあった場合は我が助けに征こう」


 「なら、おれもデルツに何かあった場合は助けに来るよ、って言っても連絡手段がないな」



 前なら携帯番号の交換だけで済んだけど、この世界にそんなもんないだろうしな、この世界の人間がどれくらいの技術を持っているか知らないけど、携帯とかはないだろう・・・・・・、でも確か本田君が魔道具がどうたら言ってたから、迷い人がそういった魔道具を作ってる可能性はあるのか?


 こんな事ならもっと本田君の話を真面目に聞いておくんだった、こんな事になるなんて誰が予想できるんだ?



 「うむ、その心配はなかろう、友好の儀を結んだ相手に危機が訪れた時は不思議とわかるらしいのだ、虫の知らせというやつだな、それに我は勘がいいいので猶更わかるだろう」



 ハッハッハッ!と豪快に笑うがそれ本当じゃなかったらどうするんだよ、暫くして訪れたら死んでましたじゃ笑えなのだが・・・・・・



 「そう心配されるな、我は簡単には死なぬし、もしそのような危機が訪れようともシゼルが助けに来てくれるまで耐えてみせよう、それに我等は今一度火を吐けるように特訓も始め、辛うじて残っている魔法の書物から素質あるものは魔法を会得しようと頑張っておる、戦い方もこれからすこしずつ増やしていくつもりだ、今回のような事があっても対処できるよう皆一から鍛えなおしていくつもりだ」


 「そっか、なら心配いらないな」


 「うむ、次会う時には今よりも更に強くなったリザードマンを見せてやれるだろう、その時にはシゼル達も今より強くなっておるのだろうな」


 「当たり前だ、強くならないと生きていけないからな」


 「うむ、次に会う日が楽しみであるな!シゼル達はこれから何処を目指すのだ?西の竜帝国にあるバルロア竜山脈か?あそこの山頂には竜王が何体かおると言うが」


 「なんでそんな危ない所にいかなきゃいけないんだよ、俺たちは聖王国を目指してるんだよ」


 「む?なぜ聖王国なのだ?あそこは人間至上主義の国ゆえ亜人、ましてや魔族は見つかればすぐに討伐されてしまうぞ?まさか・・・・・・聖王国へ攻め入るつもりか?さすがに無謀としか言えぬぞ?」


 「おい、デルツの中ではおれ達はどう思われてるんだ?攻め入るとかするわけないだろうが、レベル上げのために聖王国へ行くだけだよ」


 「ふむ、レベル上げか、シゼル達が聖王国でレベル上げとなると、そうか、あそこを目指すのか」


 「そうそう、やっぱレベル上げと言えばあそこになるのか」


 「うむ、あそこしかあるまいな、気を付けられよ、あそこにいる魔物をなめてかかると痛い目に会うからな」


 「あぁ、だろうな・・・・・・状態異常とかありそうだよな、耐性はあるけどもってないのとかやられそう」


 「うむ、腐食耐性は持っていたいところだな、まぁ、なくても攻撃をくらわなければよいのだがな」



 ハッハッハッ!って笑ってるけど腐食ってかなり怖いんだけど!?ま、まぁ、おれには状態異常耐性があるから大丈夫なはず・・・・・・コッキ?知らん頑張って耐性をゲットしろ



 そんな話をしながら今日はもう休んで明日出発する事にしてデルツの家に泊まる事になった、さすがにさっき山頂から帰ってきてまた山頂へ行って山を下るとかやりたくないしな、シュキが持ってる魔物避けの香草も節約したいしな



 そして次の日の朝にはおれ達は村の入り口で何時か再会を約束してリザードマンの村を後にした、もちろんどこかの白竜神様も自分の村に帰ると言っておれ達の出発に合わせてきたが、出発の際にデルツから協力のお礼として結構な量の魚や干し肉を渡されて、近いうちに直接村にもう一度お礼に行くと言われて大量の汗をかいていたがおれには関係ないので無視しておいた



 「おい、シゼルよ何かいい考えはないか?このままでは我は食料を持って逃げたと思われるかもしれぬ」


 「知らん、別にいいじゃないか、どうせデルツが村に行ってもそんな奴はいないって言われるだけなんだしさ」


 「しかしだな、貰ってしまった食料はどうする?恐らくこれはその村に対する礼でもあるのだぞ?」


 「いいじゃん、実際その村は何もしてないんだからラーナが貰っておけば?」


 「むぅ、しかしだな・・・・・・」



 ん~、何がそんなに気がかりなのかわからん



 「その、なんだ、何もしていないのは我も同じじゃから我が貰うわけにはいかぬ」



 あ、なるほどな、確かにラーナは何もしてないな・・・・・・親蜘蛛との戦闘には参加してたけど、見てただけだったらしい、仕方ないな



 「よし、ならその魚や干し肉はおれが貰おう、そして貰ったその食料はおれ達には多すぎるからその村に寄付でもしよう、そうだな通りすがりのリザードマンからとでも書置きでもしてればいいだろ、実際に戦ったおれが貰ってそれをどうするかはおれの勝手だろ?」


 「う、うむ、確かにそうじゃが・・・・・・うむ、それでいこう、シゼルよ頼む」


 「あいよ」



 白竜神なんだからそんな事気にしなくていいと思うんだけどな、けどなんかラーナはリザードマン達に対して申し訳ないというか、なんか負い目を感じてる所があるからそれが理由なのかもしれない、聞いた所で答えるとは思わないし、どうにか出来るわけじゃないから聞かないけどね、話したくない事ってやっぱ誰にでもあるだろうし





 デルツから貰った食料は反対側のリザードマンの村の入り口にそっと置いてきた、書置きには親蜘蛛が現れたことでそちらも大変だっただろうからせめてもの支援に食料を御すそ分けしますと、簡単に書いてきた、後でデルツが来た時にどうなるかわからんが、デルツの事だなんとか話を合わせくれるだろう


 なんとなくだが、デルツはラナの正体に気付いてるっぽいし、シャッテンの事を気にしたりして、白竜神の事を考えてるからとか思ったけど、そんな存在が怪しまれるモノに対してそこまでするだろうか・・・・・・、ベルセディア山脈は白竜神から管理をイェーツィアの部族が任されたとか、デルツが信じていたとは思えん


 そもそも反対側の村からの応援が1人って時点でおかしいだろう・・・・・・ラナがデルツの前に現れた時にはすでに気付かれてたんじゃないだろうか、勘の鋭いデルツなら気付いてそうだけど、食料も見守ってくれていたお礼というか供物的なものなんじゃないかな?


 理由としては他にも、親蜘蛛という脅威を排除したのだから宴会とかあってもいいだろうにそんな事はなく、おれ達といるときにはデルツ以外のリザードマン達はいなかったから出来るだけ秘匿しようとしたのではなかろうか、単にデルツ以外のリザードマン達からおれ達が嫌われてたって可能性もあるけど


 ただ、どうして秘密にしようとしたのかの理由がわからん、こればかりは部外者には考えたところでわからないものかもしれないな、ラーナの負い目とやらが関係しているのかもしれないが、おれが触れるべきではないだろう


 そんな事を考えているとラーナがここでお別れだと言い出した



 「もうすぐ聖王国じゃ、我はここで別れるとしよう、ちと古い知り合いに会いにゆかねばならぬしな」


 「そうか、山頂では眠ってる間世話になったし、色々ありがとな」


 「フッフッフ、もっと感謝してもよいのじゃぞ?白竜神と会い、その加護まで貰うなど創世の時より初の出来事じゃからな」


 「つまり創世の頃からラーナはボッチだったのか?」


 「違うわ!!単に加護を与える程気に入った者がおらんかっただけじゃ!!」


 「つまり、白竜神様はシゼル様を気に入ったと?」


 「ち、違うぞ!!勘違いするでないぞ!!別に異性として気に入ったという意味ではなくてだな!」


 「私は別に異性として気に入った等とは言ってませんが・・・・・・」


 「・・・・・・っ、し、知らぬ!もう知らぬ!お主等の事等もう知らぬ!何処へでも好きに行くがいい!!シゼルのバーカ、バーカ!!」



 そう言い残して遥か彼方に飛び去って行く白竜神様、シュキのからかいに対してまさに子供か、と言いたくなる捨て台詞を吐いて去ってしまった



 「なんだか面白い方でしたね、白竜神と聞いて最初は恐れていたのですが・・・・・・」


 「良くも悪くも気さくな人って事でいいんじゃないかな?」


 「俺の白竜神に対する尊敬は粉々に砕かれましたけどね」


 「まぁ、なんとなくだけど、またラーナには会いそうな気がするし、今度会った時は改めてお礼を言わないとな」


 「そうですね、山頂でも私や兄さんもよくしていただきましたので、次にお会いするときはちゃんとお礼をしませんと」


 「からかったりせずにさっきお礼を言えばよかったのに」


 「さっきのは何故かそうしなければいけないと思ったから、つい・・・・・・」


 「また会うためにもレベルを上げて強くならないとな」




 そんな事を話しながら山を下りたおれ達の目の前に見えてきたのは、黒い煙を上げながら燃えている話に聞いていた国境の村・カリベナの姿だった


 




 さて、見なかった事にして、さっさと湿地帯を目指そうか、面倒ごとの匂いがプンプンするぜ・・・・・・

次回はラーナ視点の幕間が入りその後も別視点と人間視点の話になり

シゼル視点に戻るのは2~3話くらい時間がかかるかもしれません


シゼル視点ではとくに言及されない世界の仕組み等の話がこの間に少し出てきます、でてくるといいなぁ・・・・・・

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