選択の先
日々少しづつ増えていくブックマーク等に喜びを感じつつそれ以上の恐怖を感じている今日この頃、ふと見ると累計Pvが15,000を超えいたりと驚きです
拙いものを見ていただき誠に感謝しております。 2016/02/29
目を開けると目の前にいたのは銀髪、ではなく白髪で赤い瞳をした20代くらいの女性だった、どうやらおれはこの女性に膝枕されているようだ
「あ?だれだ?」
「ふむ、目が覚めたかシゼルよ」
「目は覚めたけど、あんたは誰だ?」
「ん?わからぬか?我はラーナ・レンディアントじゃ」
「見た目が人間になってるが、どういうことだ?」
あれ?ラーナってリザードマンの姿じゃなかったっけ?なんで人間の姿?
「なに、お主が進化して見た目が人間になっておるのでな、合わせてみただけじゃ、見た目なぞ身体変化で好きに変えられるからのぅ」
「だからってなんでその姿なんだよ、もっと別の姿があるだろうに」
「なんじゃ?何か不満でもあるのか?この姿は我が最初に変化した姿でな、他の姿にもなれるが我はこの姿が気に入っとるのじゃ」
別に不満があるわけじゃない、ただ、知り合いの姿に似ていておれが戸惑ってしまうだけだ
「不満があるわけじゃないけどな、まぁ、いいさ、気にしなければいいだけだしな」
「ふん、何やら気になる言い方ではあるが、よかろう、それより体に異常はないのか?シュキ達を見るにお主の進化はどうやら変わっておるようだが」
「別に異常は感じないけどな、おれの進化はやっぱ変わってるのか?」
「うむ、突然お主の体が闇に包まれた時は何が起こったのかさっぱりじゃった、シュキ達にあれがシゼルの進化だと言われなければわからんかったからのぅ」
やっぱり今回もおれの体は闇に包まれての進化だったのか、次も同じか確かめようにもこれ以上進化不可能って言われたな、結局おれは何に進化したのだろうか・・・・・・
「なぁ、おれって何に進化したんだ?」
「なに?お主、自分が何に進化したのかわからぬのか?」
「あぁ、何に進化するのか選んだけど?????で何になるのかわからなかったんだよ」
「?????じゃと?なんじゃそれは?お主そんなわけのわからぬものを選んだのか?ばかじゃろ?」
「いや、うん、馬鹿と言われても仕方ないだろうけど、おれにも色々あるんだよ」
「色々とは?」
言っても信じられないだろうけど、進化の途中で誰かと話していたことをラーナに話したがやっぱり何言ってんだ?みたいな顔をされた、わかってたけどされたらされたでむかつくな・・・・・・
「はぁ、それで挑発にのって?????を選んだと、ミミズ等ありえるわけなかろうに・・・・・・」
そんな可哀そうな子を見る目でおれを見るな・・・・・・
「まぁ、お主自身の目でまずは自分の姿を確認してみてはどうじゃ?」
確かにどんな姿になってるかは気になるな、ラーナはおれが人間の姿になってるって言ってたし、ちょっと確認してみるか
手足は・・・・・・うん、インプじゃないな、ちょっと肌が白い気もするが人間の手足だ、足に毛が生えてないけど、体の感覚では20代前半くらいか?
筋肉はそこそこというか細マッチョ程度はついてるな、なんか生前の体付きに似ている気がする、割と鍛えてたから体付きはそこそこよかったんだよね
ちょいと水魔法で水を出して顔を確認・・・・・・なんだこれは?
髪は銀髪で顔はなんだろ、自分で言うのもあれだけどそこそこイケメンな顔をしている、中の上くらい?だけど一番気になるのは瞳の色だ、なんで黄金色なんだ?瞳が黄金ってすごく敵キャラっぽいんだけど?
「これがおれ?なんかすげー悪役っぽいんだけど」
「ぽいのではなく完全に悪役じゃろう?人間にとってヴァンパイア等悪以外の何物でもない」
「あぁ、やっぱヴァンパイアって人間の敵なのか?・・・・・・おい」
「なんじゃ?」
「なんでお前はおれがヴァンパイアだってわかるんだ?」
「・・・・・・さぁて、我はシュキ達の元へシゼルが目を覚ましたと教えに行くかな」
「おい、まてや白竜神、お前もしかして鑑定スキルもってないか?」
「ヒュー、ヒュヒュー、ヒュー」
「ふけてねぇぞ?」
おい、まじか?こいつまじで鑑定スキルもってるのか?よかったらちょっとだけ血を吸わせてもらえないかな?あ、つーか強奪する吸血って統合されたんだった・・・・・・もう使えないのかな・・・・・・
「むぅ、バレてしまっては仕方ない、我は鑑定スキルを持っておるのじゃ、どうじゃ?羨ましかろう?」
「じゃぁ、おれのステータスとか見えてるのか?」
「うむ、といっても詳しくは見れておらぬ、種族と持っておるスキルが少し見えるくらいじゃ」
「全部が見えるわけじゃないのか?」
「相手にもよるのぅ、我にもよくはわからぬが鑑定を阻害するものが時々おるのじゃよ、シゼルがそれじゃな、それゆえにシゼルのステータスは詳しくは我にもわからぬ」
「鑑定阻害のスキルなんか持ってないはずだけどな・・・・・・」
「鑑定阻害はスキルではない、持って生まれたその者の特性とでもいうべきか、鑑定されなければわからぬ特性ではあるがのぅ、そもそも鑑定スキルを持つ者自体が滅多におらぬのだから鑑定阻害に気付くこともないしのぅ」
「例えば鑑定を阻害できるやつが鑑定スキルで自分を見た場合も詳しく見れないのか?」
「そればかりは解らぬ、鑑定を阻害できる者が鑑定スキルを使った事などないからのぅ」
「そっか、それでラーナにはどれくらいおれのステータスが見えてるんだ?」
「ふむ、今は種族名、個体名、それと少しばかりスキルが見えておる、じゃがステータスの値はまったく見えておらぬが進化前は少しだけ見えておったぞ?」
まじか、ステータスの値とかすごく気になる
「見えてた値はなんなんだ?」
「魔力量だけじゃのぅ、ちなみに進化前のシゼルの魔力量は2450じゃった」
「へぇ~、それって多いのか?」
「ふむ、我の魔力量が16500じゃからのぅ、そこそこ多いと言えるじゃろう」
そこそこ多いも基準がわからんし、ラーナにそこそこ多いと言われても信用できん・・・・・・
「そっか、それでおれの今の種族名は?」
「うむ、オリジン・ヴァンパイアとなっておるのぅ」
は?
「すまん、もう一回」
「じゃから、オリジン・ヴァンパイアじゃ」
オリジン・ヴァンパイア?トゥルーではなく?オリジン?真祖じゃなくて始祖って事?そういや進化の時にそんな事言ってたっけ?なんだったか・・・・・・
ならば、なるがいい、この世界でたった一人の始まりの祖に!
だったような気がするけど、正直、真祖と始祖の違いってなんだろうか・・・・・・同じような扱いだった気がするけど、言い方の問題だろうか
「まぁ、いいか・・・・・・、スキルは何が見えてるんだ?そのスキルの効果も見えるのか?」
「今見えておるのは魔眼Lv5と魔力操作Lv10に状態異常耐性Lv7だけじゃの、他はまったく見えぬ、どうもシゼルの鑑定阻害の力は随分と強いようじゃの、我でこれなら勇者や聖女ではほぼ見えぬじゃろうな、種族名か名前が少しでも見えればいいほうじゃろう」
「結構見えてないんだな?進化前もこんな感じだったのか?」
「進化前は強奪する吸血というスキルも見えておったぞ」
「あぁ、そうなんだ、でもそのスキル消えたっぽい」
「なに?どういうことじゃ?」
「先に言っておくがおれがしたわけじゃないからな?」
「はよぅ言わんか」
「強奪する吸血と白竜神の加護が統合されて吸血竜公ってスキルになった」
「なん・・・・・・じゃと?」
「だから、統合されて吸血竜公ってスキルになったの、お前の加護も消えた、おーけー?」
「いや、そんなはずなかろう、加護は消えておらぬぞ?今も我の加護は確かにシゼルにあるのじゃぞ?」
「なんだと?まじか?」
「このような事嘘を言ってどうなるのじゃ」
もし白竜神の加護が消えていないとしたら強奪する吸血も消えていないのかもしれない・・・・・・、統合されたけどスキルの効果はそのまま残っていたりするのだろうか・・・・・・、だとしたら猶更ラーナに血を吸わせてほしいのだが、上手くいけば鑑定スキルが手に入るかもしれないしな
「ラーナ、少し頼みがあるんだが」
「嫌じゃ」
「まだ何も言ってないだろうが」
「嫌じゃ」
「ちょっと実験に付き合ってもらうだけなんだ」
「絶対に嫌じゃ」
「ワイン一杯程度の量でいいんだ、血を吸わせてくれ」
「死んでも嫌じゃ」
「いいじゃないか少しくらい、なぁ?いいだろ?少しだけだからさぁ」
「断固拒否するのじゃ」
結構、頑固だなちょっと血を吸われるくらいいいじゃないか、減るもんじゃあるまいし・・・・・・、いや、血は減るのか・・・・・・
はぁ、まぁいいか、強奪する吸血の効果が残っているかは別のやつで試そう
「それより、何時まで我の膝の上に頭を乗せてるつもりじゃ?」
そういやそうだった、なんか心地よくてずっと膝枕の体勢で話してたんだった
「なんだ、いやなのか?重いか?」
「別にいやというわけではないのじゃが・・・・・・そろそろシュキ達に目が覚めた事を教えてやった方がいいのではないか?随分と心配しておったぞ」
「そんなに心配かけてたのか?」
「そりゃのぅ、1週間も闇に包まれておったからのぅ、心配もするじゃろう、ちなみにもうシュキ達も進化を終えて、今は進化後のレベル上げにロックバードを狩っておるぞ」
なにさらっと言ってんだ、おれの進化って1週間も時間かかってたの?しかもシュキ達もすでに進化が終わっている?まじかよ・・・・・・
シゼル「白竜神があんまり役に立っていない件」
ラーナ「我の責任ではない」
シュキ「シゼル様と駄竜がなんか膝枕していちゃいちゃしてた件」
コッキ「・・・・・・おれに言われても」
シャッテン「影の竜なのに我の影が薄い件」
コッキ「だからおれに言われても・・・・・・」




