依頼二日目 〜クソ暑い廊下を添えて〜
その次の日の朝、柚凪は自身のクラスの席に座って読書をしていた
「はあ、、、、」
(結局何もなかったじゃないか、送り損、、)
学校の予鈴がなる
「む、授業が始まってしまう、一限目は、、、数学か」
残念だがワタシは数学はあまり好きではない、できないとは言ってないが。(煽り)
教科書は、、、あった、えーとノートはぁ、、、やっべ忘れた、理科ので代用しよう
授業の準備が終わったところでまた本を開くと
ぎーーーーーーんんごーーーんっがーーーんごーーーん
音が壊れたチャイムの音がした
(、、、壊れてるんだが、、、、凄く煩い、、、)
そういえば涼夜君のクラスなどを伺っていなかったね、今度尋ねようか
ほんのパラパラ捲られる音がする、もう少しで読み終わりそ、、う、、おや?
そういえば先程から待っているが先生が来ないな?、、、生徒の声もしない
ジジジ、、、、蝉の鳴き声ばかりが響く、扇風機の音すらない、
柚凪が本から顔を上げる、そこには、、、
リィーン、リィーン、
ないはずの風鈴の音が鳴り響く誰も居ない教室が広がっていた
「、、、なるほど、今回の怪異は、、、少しめんどくさそうだな、、、」
(ワタシは多分彼と関わりすぎたから巻き込まれたのだろう、矢張り、、)
この怪異、人の思いから生まれたものか。
怪異というものには様々な種類がある
意図的に生み出されたもの
長い間放置されて自我が宿ったもの
人が怪異に転じたもの
そして、、、
今回のような人の強い思いが怪異に変貌したもの
もっと分けようと思えば分けれるが、、今回はめんどくさいのでやめておく
怪異というものは元になるものの性質に引っ張られやすい、故にいくら賢い怪異であろうと思いに逆らった行動はできない、、恐らく恋心などがこじれて怪異になったのだろう、涼夜君、、、キミ一体何したんだい、、
「いや、それより涼夜君を探さなくては」
「ユズ______。」
ふわり、夏の暑さと匂いがやってくる
「ッッッ!!!」バッ
「ハァ、、らしくない、」
そんなことは今はどうでもいい
(これ以上ワタシのような人を増やすワケには、、)
柚凪が歩き出す、その足取りには少しの焦りが含まれていた
一方その頃
「うえーー、、、ここどこだよ、、、暑いしぃ、、、最悪」
涼夜は廊下を歩いていた、クソ暑いこの廊下を
「クラスメイトの田中が消えたし、、、っていうかむしろ誰も居ないし、、、どーなってんの?」
トボトボと一人廊下を歩く、、、カワイソw「_すぞ手前!!!」コッワ、
「ああ、こんなことになるなら柚凪さんのクラス聞いときゃよかった」
まあ柚凪さんがいるとは限らないけど
「まじで何なのぉ?俺なんかしたかなぁ、、」
学校に呪物でもおいてんのかってんだよ、、、このままじゃ熱中症直送コース何だけど、、、
「とりあえず昇降口に向かってるけど、、、空いてるかなあ、、、」
ホラゲーだとだいたいしまってるんだよなー
コツ、コツ、コツ
「っ?!」
足音がする
涼夜は反射的に近くの教室に入った
(えっっ誰々?!まじ誰?!こっっわ!!誰かわからないのってこんなに怖いん?!)
コツ、コツ、コツ、コツ、、、、、、、
足音が止まる、少し上に目をやると右上、教室のドア前に影が立っている
(入ってくんな入ってくんな入ってくんな帰って!!!!)
そんな涼夜の願いは叶わず
ガララララ、
扉が開いた
(あああああああ、、、、、、)
嘘だろ、、、