14/18
幕間『自由』
少女は名前のとおり、気まぐれでマイペースだったため、友達の和に交ざることはなかった。
そんな性格を災いだと思ったのは、姉がこの世から姿を消してからだった。
多くの人が姉の死を悼み、涙を流す中で、少女は孤独感に苛まれる。
誰もが大切な人の笑顔を見失っていく世界で、少女の瞳だけは死者を映した。
少女は……一人にはならなかった……
亡霊との距離が縮まる反面、少女は姉の影に苦しんでいた。
姉を失ったことで、両親の見えない鎖で縛られるようになったからだった。
家という檻に閉じ籠められていると気づいた少女は、やがて自分は自分、姉は姉だと説くようになった。
――少女は、自由になることを誓った。
常磐猫
学校…雪ノ下中学三年生
イメージカラー…茶色
キーワード…自由
花言葉…なし