八千代との朝
お互いに着替えてから俺がリビングに八千代と現れると母さんが俺に近づき
「悪都!あんたとうとう八千代ちゃんに手を出したの!」
ばちんっ!と急にビンタをされた。話も聞かずに。うちの母さんはいつもそう。八千代を連れてくるといつも俺のことをビンタする。
「八千代ちゃん!大丈夫?うちのバカ息子に変なことされてない?」
「おばさま。大丈夫です。それに毎回おっしゃっていますが私が来たからといって悪都をビンタするのはやめてください」
おお。八千代。まさに天使!毎回毎回思うがこう言ってくれる八千代まじで天使!
「毎回毎回何度も言ってますよね?悪都にビンタする権利があるのは私だけだと」
「そんなダメよ八千代ちゃん!八千代ちゃんと綺麗な手が悪都の汗で汚れたりしたら私ここで悪都を殺して私も切腹するわ」
母さんは急に包丁を持って腹部に当てる。
「おばさま。大丈夫ですから私と悪都のことは気にせず朝ごはんをつくることだけに集中してくださいまし」
母さんは八千代に言われると厨房に戻り朝ごはんつくりに戻る。
八千代はかなり過保護に育てられている。理由は単純明快。容姿端麗やることなすこと全てに対し万能だからである。八千代はそのため母さんや八千代の親からは金持ちの政治家とか石油王とかその類の人らと結婚させたいらしい。もちろん八千代は自分を自由にさせないなら出ていくといい、親たちはそれは困るので八千代をとりあえず甘やかしまくり八千代に近づくふさわしくない人は子供であろうと容赦なく当たる親である。
母さんは朝食を作って、八千代にはフレンチトースト。俺にはパンの耳である。
割ともう慣れっこなんで俺はとりあえずパンの耳を食べると八千代に「先に外で待ってる」と言って先に玄関から出て自宅の前で待つ。
大体数分後くらいに八千代はフレンチトーストを口に咥えまま出てきて咥えていたフレンチトーストを手に持つと
「それじゃいきましょ悪都」
「あいよ。八千」
八千代と名前を途中で呼ぶ前に遮られて俺の口に八千代は半分食べられたフレンチトーストを俺の口に突っ込む。
「ちゃんと悪都の分残しといたんだからね。感謝しなさいよ」
「ああ。ありがとうな。八千代。それじゃいきますか」
俺と八千代は手を繋いでまた学校に向かう。
学校に向かう道中、珍しく八千代にかまおうとする女性がいた。
「あなたが才川八千代ね!」
女性が腕を組んで仁王立ちしながら八千代にいった。




