0.君とはじめましょう
無個性でなんの取り柄もない僕が出会ったのは……僕の世界に色を与えてくれる、鮮やかな君だった
彼女の名前は日日日 花梨。謎めいたところの多い彼女だけれど、彼女が僕に教えてくれる世界の出来事はどれも面白くて。
いつしか……いや、それは必然か、彼女は僕にとって大切な存在になっていた。
君と過ごす1年は長いようで、短いようで。
何でも知っている君は、僕にこう言った。
「世界はあなたよ」
無知な僕だから、最初は何のことかさっぱりわからなかった。
でもそれは、1日1日を過ごすうちに姿を現し――。
これは、僕が君と出会い、共に過ごした1年のお話。
“ねえ、君は最初からこの結末を知っていたのかな?”
――ご挨拶――
はじめまして。廿楽 月と申します。
生まれて初めて小説をきちんと書いてみようと思った次第ですが……本作はほとんどノリと勢いで執筆しております。
また、“きちんと”というのですから「お前、書いたことはあるの?」という感じでしょう。
実は、むかーし昔、お話は書いていました。小説と呼べるものではありませんでしたが。
そんな私が書く『色のない僕と鮮やかな君』は私の大好きなファンタジーな世界観になる予定です。予定……予定です……。
とまあご挨拶はこの程度にしておきます。頑張って執筆していきますので、どうぞよしなに。