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3章14 クロスギ JMI渉外係長(9)

 ウメダは女性客に、私と一緒に外に出ていい、と言った。


 まったく何を考えているのか? もし彼女が逃げたらどうする?


 女性は、なぜ私といたいと言った?


 この場から離れたいか、外の空気を吸いたいか、あるいは外で何かすることでもあるのか?


 例えば、警察に駆け込むとか…。


 喫茶店の中では、銃を持ったウメダがいたから、刑事に何も言わなかったかもしれないが、彼の目の届かない外ならやりたい放題だ。彼女は、本当は警察に知らせた方が良いと考えているかもしれない。


 警察は介入してもいい。だがそれはウメダたちが逃げ、われわれが店を去った後だ。


 私が彼女を見張らねばならないか…。


 私は彼女を連れて店を出た。


 コインパーキングに向かって少し歩きはじめる。彼女は清々したように呼吸をして私の後ろすぐ近くをついて来ている。


 歩きながら、ケンイチさん――G――に電話をかけてみたが、彼は出なかった。


 店のオーナーには、はじめはとりあえず、妨害電波を出してもらっていた。しかし、今は特定の回線以外の通信を遮断してもらっている。


 ケンイチさんとは電話がつながるはずなのだが……。車を運転しているか…、電話できない事情があるのか…。


「とりあえず、駐車場に行ってみましょう」

「はい」


 私は彼女が走って警察に駆け込まないように、左手で彼女の右手をしっかり握った。周囲の通行人がわれわれを振り返る。


 何かおかしい事でもあるのか? 


 この時間になると商店街のたいていの店は開いており、人通りも多い。所々にいる警官が、道行く人々に目を光らせている


「こちらの細い道から行きませんか?」


 女性が、2人並んで歩けないような少し薄暗い道を指さした。


 確かに近道と言えば近道だ。警察の目もない。


「そうですね。ただ彼らは迷わないようにメイン通りから行ったので、やはりそちらではなく、このまま行きましょう」

「はい」


 彼女が頷いた、その時、携帯が鳴った。


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