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医者には治せない ②

昼、アルーゴはネタリアーナの様子を確めに訪れる。


「眠ってしまわれたのですか?」


ああ、苦しまれていないようでよかった。静かに眠る姫の顔は安らかだ。と、安堵する。


「告げるのは何度目になるかわかりませんが、貴女が好きです」


これまで幾度も眠る彼女へ届かない想いを語ってきたことを思い出す。


「……ゆっくりおやすみください」


アルーゴは部屋を去る。しばらくして、ネタリアーナは目をあける。


「私も」


ネタリアーナはアルーゴが口にした言葉を、いつも眠らずに聞いていたのだ。

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