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食事も中盤に差し掛かった頃だろうか(僕は、食事の臭いに気分が悪くなり水しか飲んでいなかったが)、丸団子はいきなり話を切り出し説明をした。
「そろそろ、説明に取り掛かっても宜しいでしょうか?」
すると周りのものは、一心不乱に食べていたものから手を離した。
力が抜けたようにダランとした様子に違和感を覚えた。
何かが可笑しい
そう、思いながらも霞んでいく思考にどうしようも出来なかった。
丸団子は、その様子を見てニヤニヤと、悪どい笑みを浮かべているのが辛うじてみえた。
「ここラグーシャ王国は、魔界と人間界を繋ぐ要になっていましてね。私の隣におる第一王女の巫女姫は、未来を予言することができる能力を生まれもってきた。そして、巫女姫はあと2、3年で魔王が出現することが分かったのだ。不安な根は、早いうちに詰むんでおかなければならないからな。だから、勇者様方は呼ばせてもらった。」
周りのものは、丸団子の声に呼応するように丸団子の言葉を繰り返す。
「「「魔王の出現、詰むがなくては……ブツブツ」」」
「そう、だから魔王を倒して我が国を救ったくれ。だから、我らの国に尽くすのは当然。そして、死ぬまで我が国の為に戦うのだ。そうだろう?」
「「「国に尽くすのは当然、魔王を倒す、国のために死ぬ……当たり前当たり前当たり前当たり前当たり前……ブツブツ」」
そこ言葉を聞いて気分が良くなったであろう丸団子は、壊れたように笑い続けた。
く、くくくくく
ハハハハハハハハハハハハハハ
そして、丸団子は手を一回叩いた。
すると、霞がかっていた視界が次第に晴れていった。周りのものも生気が戻ったかのように、再び食事をはじめた。
今のは……