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IDEAL―仮想理想世界― /Chapter-1「何でも屋《マスター・オーダー》」  作者: crow
Episode-1「幸運乙女《マスコット・メーデン》」
8/69

Boot-4「マニュアル(V)」

 作者のcrowです(^_^)/




 今回の見どころは、短編と全く内容が変わっていない点です。


 マニュアルはそう簡単に変わりません。いや、変える気がなかったのか。


 しかし、その中でも最も重要(?)なのは21行目です。そこを覚えていると、ep-2で「おお」と思えるかも……?


 それでは本編をどうぞ。


――IDEAL keyマイルーム 15時25分頃


 一通りの設定を終えたkeyが初めて降り立ったのは、殺風景な部屋の中だった。


 床は木の板が丸見えで、ベッドとタンス以外の家具も見当たらない。向かって左に見える窓は景色が一向に変わる気配はない。あとは扉が1枚あるがそれは出口に繋がっている筈なので、これ以上部屋はないだろう。


 keyが部屋の中を見渡していると、突然目の前を遮る様にダイアログが現れた。


「わっ、ビックリした……!」



――マニュアル


 ようこそ『IDEAL』へ。


 まずは、この世界でアナタ様が為すべき事についてお教えします。


 アナタ様にはこの世界の全てを知る旅に出て頂きます。全てを知るとは文字通り、各地に赴き、時には障害を突破し、この世界の隅々まで知り尽くす、という意味で御座います。


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 次に、アナタ様のホームカラーについてお話します。


 今回のアナタ様のホームカラーは……青です!


 ホームカラーというのは、アバター作成時にこちらがランダムで決めるアバターを分別する際に使用する最大単位であり、全部で5色(白・青・黒・黄・赤)あります。


 それと同時に、アナタ様のマイルーム(俗称ホーム)があるサーバーとなります。


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 マイルーム(俗称ホーム)とは、その名の通りアナタ様の活動の拠点となるアナタ様だけの空間です。


 アナタ様のマイルームはBlue Cup 第3国家『銀山ギンザン』の第2領地『天樹』の居住区『西‐T棟』で御座います。


 此処にはアナタ様が許可したアバター以外の侵入は出来ません。そして、お好みに模様替えをして頂いて構いません。


 尚、ホームカラーは拠点を移動すると自動で変わります。お金に余裕が出来たら気分転換にマイルームを移動させるのも良いかもしれません。


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 ここからは、無法地帯と規律地帯についてお話します。


 無法地帯ローレス・エリアは原則として、武装できる・モンスターが出現する、という事を覚えて下さい。俗に言うフィールドやダンジョンと呼ばれる地域です。


 規律地帯ロー・エリアは、反対に武装できない・モンスターは出ない。つまり、街や村の中です。


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 ここでは、アバター同士が擦れ違う方法についてお教えします。


 『IDEAL』には多くのアバターが登録されております。NPCとはイベント以外でぶつかる事はありません(掴まる事はあります)が、アバター同士では両プレイヤーが同時期に反対方向へのコマンド入力を行わないと擦り抜ける事は出来ません。


 これは、マナーに関わる問題なので是非覚えて下さい。


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 今回お教えするのはJOBについてです。


 『IDEAL』ではアバターは何かしらの職に就いております。その職を決める方法というのがJOB=RANK+LICENSEという式です。


 RANKというのはアバターメイキングの際に決めて頂いたSPADE・CLOVER・HEART・DIAMONDの事です。これを初期RANKと言います。


 アナタ様の場合は……CLOVERですね。


 LICENSEとは、資格の事です。今、アナタ様は1つの試験も合格していないので何も設定されておりません。


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 因って、構成された式は―― 農家 = CLOVER(平民) + 資格無し、となります。


 強くなる為には、まず資格取得を推奨いたします。


 また、RANKにも上位RANK・最上位RANKがあります。こちらは条件的にも初期状態で昇進するのは厳しいのであまりお奨め致しません。


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 最後にお教えするのは、地下街アンダーグラウンドについてです。


 まず、アナタ様のLPがモンスターの攻撃によって0になった場合、アナタ様はマイルームに戻ります。


 しかし、0になった理由がPK(プレイヤーによる攻撃)または自殺(自身の攻撃で死んだ)の場合、アナタ様は地下街のマイルーム(仮)に転送されます。


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 地下街とは、暗い空を歩き、光る建物を見上げる、地上を完全に反対向きに写した世界です。地上に戻る方法は2つあります。


 独力で地上へと繋がるゲートを探すか、誰かに助けに来てもらう、です。


 尚、生者が地下街に入る・死者が地下街から出る場合、高額な入退場料が必要となります。


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 『IDEAL』を生き抜くための最低限の説明はこれで以上です。


 それでは『IDEAL』の世界を存分に楽しんで下さい。


マニュアルを閉じる10/10



……――



「やっと、終わった。まあ、私って説明書、読まないタイプだし……うんうん」


 3ページ目以降を全て読み飛ばした自身の行いを肯定するかの如く、現は独り頷いていた。


「――って、もう結構、時間経ってる~!?」


 ふとパソコンの時計を確認した現は、待ち合わせの時間がとっくに過ぎている事に気づき、急いでマイルームを出た。



 ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m



 さて、次話の投稿は2014年5月27日午前9時頃を予定しています。


 それでは、次話も是非読んで下さい(^_^)/



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