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IDEAL―仮想理想世界― /Chapter-1「何でも屋《マスター・オーダー》」  作者: crow
Episode-3「必要悪《ネセサリーイビル》」
60/69

Uninstall-3「掴めてきた(V)」

 作者のcrowです(^_^)/


 今回の見どころは、後半全般ですね。


 むしろ、前半全部削っても充分なくらいで。


 ネタバレを控える関係で詳しくは書けませんが、やっぱりあのキャラは予想の斜め上を行きますね!



 ※一応、注意※


 今回は本章最終話という事もあり、4900文字くらいあります(^_^;)


 読むのに多少の時間がかかるかもしれません、是非時間のある時に読んで見てくださいm(_ _)m



 それでは、本編をどうぞ(^_^)/



―※2015年4月15日更新※―


 はい、投稿から1日振りです(^_^)/


 今回はブクマ登録1件増加のお知らせです。登録者様、ありがとうございますm(_ _)m


 一応、現状をお伝えしておくと……


 『新・木花開耶物語』:執筆停止中→再開の見込み未定


 『IDEAL―仮想理想世界― / Chapter-2』:プロット作成中


 『IDEAL―OFFLINE(仮)』:3Dダンジョン風RPG制作中


 タイトル未定:SFっぽい小説のプロット制作中


 タイトル未定:ハイ・ファンタジーの小説のネタ集め中


 その他、ゲームや実況動画に時間を浪費中(;一_一)


 という状況です。


 2章の開始がいつになるか分かりませんが、ここには1,2日置きに巡回する予定ですので、感想にもしっかりお返ししていく事ができます!


 また、1章完結に際して『IDEAL』の仕様をここか、ホームページの方でまとめたいと考えています。


 以上、ブクマ登録者様への感謝と近況報告でした。



――20時55分 「ヤドリギの滝」



「『準備はいいか?』」


「ふー……OK」


「『行くぞ』」


 taskの合図で5人は通路よりも少し開けた空間へと足を踏み入れた。


 それを待ち構えていたかの如く、空間の中心に光の柱が現れ、中から1匹の狐が登場する。


 その狐型モンスターの名は野狐ヤコ、レベルは3で、属性は土魔・火呪である。


 外観は犬をふさふさの狐色の毛に替え、尾を太くした感じだろうか。目つきは悪く、愛嬌は感じない。


扇動アジテイトIII』


 taskは自身のヘイトを底上げするバフアーツで野狐の注意を惹いた。


 作為的に惹き付けられた野狐はtaskの持つ盾に体当たりを熱心に行っている。


 野狐の通常攻撃は打性質の体当たりで、特殊な攻撃として地上のモンスターでは珍しく呪術スペルを使用する。


「『スペル来るぞ』」


 丁度、野狐と間近で相対していたtaskが呪術の発動モーションを察知し、keyに報せた。


「大丈夫!」


狐火フォックスライト


 keyの返事と同時に野狐の周囲に青い火の玉が現れ、次の瞬間、火の玉が周辺に激しい光を放った。


 これはアクティブなデバフスペルで、ダメージはない。その代わりに、周囲にいた敵のCNC(集中力)を低下させる効果を持つ。


 しかし、この呪術には致命的な弱点が2つある。


 1つは判定時間が極端に短いこと。もう1つは、発動後の使用者の硬直時間が絶妙な長さなこと。


 そして、今までの戦闘でそれを熟知していたkeyはその好機を逃さなかった。


「えいっ!」


 狐火の判定が終わり、野狐が硬直した隙に一気に距離を詰め、右手に持った太鼓のバチで打性質の振り下ろし攻撃を浴びせる。


 keyの攻撃は見事に命中し、野狐は短い悲鳴を上げ、少し後退する。


 その間にkeyも定位置に帰還する。


「『だいぶ手慣れてきたな』」


「まあね!」


「まあね、って……そりゃ、もう10回くらいやってるしな」


「正確には13回目ね」


「外野、うるさーい!」


 そもそも、taskがこのダンジョンを選んだ理由として述べていなかった要素がここにはあった。


 いや、正確にはここに出現する野狐というモンスターにあった。


 野狐に限らず一部のモンスターは残りのLP(生命力)や、特定の状態異常になると行動アルゴリズムに変化が現れる。


 その変化が著しく、条件が分かり辛い初見殺しの定番が野狐である。


 最初、野狐は空間内のヘイトが最も高い者を狙う。


 LPが3分の1減ると、空間内を適当に走り回り、攻撃時以外止まらなくなる。また、この時の攻撃対象もヘイトが最も高い者である。


 最後、LPが3分の1以下になると、動きが鈍くなり、近付く者を見境なく攻撃する。


 つまり、何も知らなくても、taskのサポートがあれば2度はノーダメージで攻撃できるだろう。


 keyも2度まで攻撃を当てては反撃されというのを繰り返し、このアルゴリズムの変化を理解するまで12回もかかったという訳だ。


「『ほら、来るぞ』」


 そうtaskが言うと、空間内を縦横無尽に駆けていた野狐が一直線にtaskへと向かって来ていた。


 それに合わせて、keyがtaskの左斜め前に位置取りして野狐の到着を待った。


「これで、2回っ!」


 掛け声に合わせてkeyが太鼓のバチを振るうと、野狐がtaskにぶつかる直前でヒットする。


 keyの攻撃がヒットした事で野狐に2つの変化が起きた。


 1つは行動アルゴリズムの変化で、もう1つは野狐の位置である。


(ホント、上達が早いなぁ……)


 taskが心の中で称賛している通り、keyの学習能力は中々のものだった。


 keyは12回の失敗と、ここに至るまでの9回の戦闘で野狐の3番目の行動アルゴリズムをノーヒントで直感的に理解したのだった。


「これで、終わりっ!」


 そう、野狐が自分に最も近い所に居るtaskを襲っている内に、素早く近付いたkeyが3度目の攻撃を当てた。


『討伐報酬:野狐の毛皮(素材)×1』


 というメッセージが倒れた野狐から現れ、戦闘の終了を告げた。


「ふー、終わった~」


 野狐の姿が完全に霧散し、keyから緊張感のない声が漏れた。


「アキ、お疲れ~」


「鍵屋ちゃん、戦闘がすごくスムーズになったね」


「そうか? まだまだだろ」


 passの挑発的な発言にkeyが食いかかろうとした時、それを遮る様に、taskのメッセージが表示された。


「『盛り上がってるところ悪いが、この先にこのダンジョンのテスターがいる。集中力を切らすなよ、鍵屋』」


「……了解」


 ダンジョン攻略に際し、テスターという存在について事前に説明していた甲斐があり、taskの一言でkeyが戦闘モードへと即座に移行した。


「『じゃあ、ここのテスターについて説明するか』」


「……ううん、それはいいや。戦いながら、掴んでく。その方が楽しいし」


 と、keyがすっかりこのゲームにハマっていた事に一同が静かに驚く。


「んー、楽しみ~♪」


「『じゃあ、存分に戦って来い。俺も全力でサポートする』」


「うん、盾は任せたよ!」




――21時 「ヤドリギの滝」 最奥



 ここに至るまで滝どころか水という要素が皆無だったが、それは最後まで辿り着いた者のみが見る事のできる仕様だった。


 最奥には、木々に囲まれた中に落差20メートル弱の滝と、半径およそ20メートルの滝壺があった。


 そんな滝と一行の間の地面に、石で円形に作られた部分がある。それは人工的に作られたものであるせいか、この中で明らかに浮いていた。


「『景色に見惚れてるなよ、来るぞ』」


 taskの忠告が先だったか、光の柱が立ったのが先だったかは定かではないが、その人工物の上に光の柱は2つ( ・ ・ )出現した。


 中から現れたのは、2匹のタヌキでその名はムジナと言う。


 狢の体長は野狐よりは大きく、中型という部類に入るだろう。


 また、見た目はタヌキだが4足歩行ではなく、2足歩行がデフォルトで、前脚は手として機能している。


 よって、通常攻撃は拳を握って繰り出すパンチである。


「『可愛い外見に騙されるなよ?』」


「え? 野狐の方が可愛かったよ?」


 もう誰もツッコまなかったのでkeyのセンスについて言及するのは後回しにし、taskはタンクとしての務めに専念した。


扇動アジテイトIII』


 ヘイトの上昇を感知し、2匹の狢がのっそりとtaskに寄っていく。その間、keyはその様子を少し離れた位置から注意深く観察していた。


 taskへと到達した狢は、迷わず構えられた盾へと右拳を放った。


 そして、透かさず左拳も放つ。


 そこに遅れてやって来たもう1匹も同様に繰り返す。


 遅れて来た狢の攻撃が終わると、先に着いていた狢が攻撃を再開する。


 そんなエンドレスループに陥る中でも、keyは冷静だった。


 慎重に自身の位置を左右に動かし、敵の反応を探っている。


 自身の左右の動きに無反応なのを確認し、keyは次に前後に動き始めた。


 これについても狢は無反応だった。


 そこまで確認すると、keyは狢との距離を一気に詰めた。


「ほいっ!」


 そして、迷わず太鼓のバチを先に居た方の狢に振るった。


「もういっちょ!」


 続けて、遅れて来た狢に対しても太鼓のバチを当てた。


 しかし、2匹の狢は多少の後退をさせられたものの、敵意は依然としてtaskに向いたままだった。


「やっぱり、常にヘイトの高い人しか狙わないのね~」


「『知ってたのか?』」


「まさか……何となく見てたらそんな感じがしただけ」


「『2撃目以降、行動が変わるとは考えなかったのか?』」


「うーん、難しい事は分からないけど……のんびりしてるからもしもこっちに来ても避けれるかなーって」


(あぁ、現らしいな。後先考えないところは健在、と)


 そんな事を内心思いつつも、taskとしては厳しい事を言わなければいけない。


「『おいおい、今までの戦闘で学んできた事はどうしたんだ? そんなんじゃ、すぐに攻撃喰らうぞ?』」


「んー、たぶん大丈夫。何か掴めてきたから」


 その発言に皆が首を傾げる中、keyは再び太鼓のバチを狢へと振るう。


 2撃、3撃と攻撃を重ねる内にkeyは、2匹に交互に当てるよりも片方に狙いを定めた方が効率が良い事に気づき、戦法を切り換えた。


「いち……にぃ……さんっ!」


 そして、keyは流れる様な動作で狢に攻撃をヒットさせ、到頭、初見ノーダメージで1匹目の狢を倒すのだった。


「あっ、アキ――」


「しっ、黙ってろって」


 急に声を上げたmemoryを珍しくpassが制したが、それにkeyは気づかなかった。


 気づかない程、倒した狢を注視していたからだった。


「……まあいっか、次」


 違和感の正体に納得したのか、どうでもよくなったのか、keyの心意は読めなかったが、taskを襲っているもう1匹を仕留める事を優先したようだ。


 しかし、keyが背を向けたその時、倒した筈の狢がビクリと動いた。


 実は、keyが倒したと思っていた狢には、LPが25パーセントを下回ると死んだふりをして攻撃を無効化、敵が背を向けると復活するというバフアビリティ「狸寝入り(シャムスリープ)」がある。


 また、行動アルゴリズムについてもLPが25パーセントを下回ると自身へのダメージ比率が高い者を狙う様になる。


 つまり、keyは今、自分を狙う相手に背を見せている事になる。


(さあ、現、どうする? ま、気づけなくても無理ないけどな。その時は俺が仕留めるか……)


 と、taskはもう1匹の狢の攻撃を盾で防ぎつつ、視点カメラはkeyの方に向けて走り出す準備をしていた。


 そして、その時はすぐに訪れた。


 倒れていた狢が首を振りながら起き上がり、keyを見つける。


 すると、先程とは打って変わった俊敏さでkeyへと迫った。


(……そろそろ行くか)


 しかし、いや、やはりというべきか、keyはtaskの予想を裏切ってくれる。


「――やっぱり、来ると思った」


 そう言うと、keyは振り向きざまに、真後ろまで来ていた狢を太鼓のバチで殴った。


「よしっ、今度こそ終わりかな」


 その言葉通り、今度は倒れた狢の身体が輝き、霧散した。


 それから、keyは危なげなくもう1匹も倒し「ヤドリギの滝」を踏破が完了した。



――21時5分 同所



「んー、やっとクリアかー!」


 戦闘の終結と同時にkeyから緊張感の欠片もない声が上がった。


 しかし、keyにとってそれは束の間の休息でしかなかった。


 戦闘中は追及を避けていたが、task他3名には気掛かりな事があった。


「『鍵屋、知ってたのか?』」


「また同じ事、聞いてるよ? 何度も言うけど、何にも知らない。あの時は、何かリズムが違ったから分かっただけ」


「『リズム?』」


「そ。あのタヌキ、私がいくら攻撃してもそっちに行こうとするでしょ? でも、1回目に倒れる直前でそれが一瞬ズレたの。それにゲージなくなって無かったし、身体もそのまま残ってたから」


 その説明に3人はあまり納得がいかない様でkeyに詰め寄っている。


 そんな中、taskだけは違った。


(リズムって、まさかLP25パーセント切った瞬間に一瞬だけ起こる自分へ敵意が向く瞬間を感じ取ったってことか……!?)


 keyの、いや現の秘められた才能、潜在能力にtaskは純粋に興奮した。


(現なら本気でこの世界のトップランカーになれるな……あとは本人次第だが)


 今までどう切り出そうか迷っていたその話を、taskは話す決心をした。


「『鍵屋、お前は充分強くなった。ただそれはモンスターに対してだけだ』」


「うん、分かってる。対人戦じゃ、定石とかさっきのリズムとかもたぶん通じないもんね」


「『そうだ。今のお前には対人戦の経験が必要だ』」


「……そうだね、対人戦か。1人ずつ戦うんじゃ効率悪いね。勿論、何か良い案があるんでしょ?」


 そう、keyに話を振られ、taskの中で先程の決心が揺らぐ。


 しかし、最終的に「どうせ黙ってても、コイツは来る」と半ば投げ遣り気味に自分を説得した。


「『鍵屋、俺と一緒に領地戦に出ないか?』」


「「「!?」」」


「いいよ。それで、それって何?」


 領地戦を知っている3人が驚く中、keyは内容も知らず二つ返事で了承した。


 剛胆なのか、ただのバカなのか。


 きっとkeyはtaskの事情に巻き込まれる事より、自分に話さない事の方を怒るだろう。


 結局、taskの心配は杞憂に終わる。


 内心、苦笑いをしつつもそれを感じさせない様にtaskは領地戦の説明を始めた。


「『領地戦とはな――』」


 どうやら、まだまだ2人の冒険は続きそうだ。


 ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m


 キーの秘められた才能(?)はいかがでしたか?


 伏線というか、一応現のリズム感(音楽センス?)が良いという話はEpisode-1のBoot-2「切っ掛け(R)」で触れてたんですね。


 それはどこかというと、『KIZUNA』の会話で現のJOBは何がいいかと言う話でメモリー(アン)が、アキは歌が上手いから歌手がいいのではと言ってます。


 実は、作者は音痴且つリズム感皆無なので、今回の展開は完全にNGだったのですが、今後の事も考え、現には他人とは違う強さ、強みが欲しかったんですね~


 まあ、現が直感的に気づいた事を、タスクが論理的に補足するという構図が出来上がりつつあるので問題ないでしょう。




 さて、今回が最終話だったのですが、次章の開始は未定です。


 目処が立ちましたら、ツイッターやここの活動報告でお知らせしたいと思います。


 それでは、最後まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m


 また投稿できる日に読者の皆様とお会いできる事を楽しみにお待ちしております。





 感想はずっと募集していますのでお気軽に残していってくださいね(^_^)/~~~





―※2015年5月14日更新※―



 はい、お久しぶりです(^_^)/


 今回はブクマ登録1件増加と近況報告について書きたいと思います。


 まず、ブクマ登録ありがとうございますm(_ _)m


 完結してから増えるとは思っていなかったので、とても嬉しいです!


 尚、今後、追加更新は新しく話(分割)を投稿しようかと考えています。


 まあ、あまり60分割というキリの良い数字を崩したくないので、活動報告やツイッター以外の何らかの方法を考えたいと思います。



 次に、近況報告について。


 現在は『IDEAL OFFLINE』(3Dダンジョン風RPG)を制作中です。公開する予定はありませんが、そちらで手一杯なので、執筆活動は一切しておりません(>_<)


 こちらも何とか早く切り上げて、小説の方に取り掛かりたいと思っています。


 Chapter-2の投稿につきましては、Episodeが2つ(40分割)くらいできたら投稿し始めたいと思います。


 Chapter-2がどの程度の長さになるかは未定ですが、一応、Chapter-1と同じくらいの長さを想定しています。


 当面の作業は、湯水の様に使用するテクニックやモンスター、ダンジョン等の情報をしっかりと作成することです。


 あとは、前々から言っていた『IDEAL』のマップと、各分割で公開した「あとがき」の内容をきれいにまとめる事ですかね。



 以上、ブクマ登録増加と、近況報告についてでした。



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