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IDEAL―仮想理想世界― /Chapter-1「何でも屋《マスター・オーダー》」  作者: crow
Episode-3「必要悪《ネセサリーイビル》」
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Boot-3「最大の利益(V)」

 作者のcrowです(^_^)/


 今回の見どころは、久々の敵(モブ)の登場と、戦闘シーンです。


 特に、戦闘シーンの方は初のチームプレイ|(小集団戦)となります。


 結構、カメラワーク(?)が大変でした(^_^;)



 それでは本編をどうぞ。


――17時35分 『鬼龍きりゅう』 北部 『塩砦しおさい』前



 パーティーの目の前に広がるのは、『鬼龍』へと流れる川の上に形成された要塞の様で、実は自然にできた山を堤防ダム化したところモンスターの巣窟にされた洞窟ダンジョン・塩砦だった。


 今回のミッション『真水を届けろ』は、読んで字の如く真水を入手し納品するのが成功条件のミッションだ。


 そして、言うまでもなくその入手場所は洞窟の最奥と相場が決まっている。


 だが、そもそも川が目と鼻の先にあり、領土にも流れているにも関わらず洞窟の最奥まで取りに行く必要があるのか。


 その理由ワケは、ミッション説明で明かされている。


 それに寄ると、何でもこの堤防を通った川の水が何故か塩水になってしまうから、だそうだ。



「イメージしてたのよりデカいな……!」


 塩砦を見て、とてもソロじゃ探索し切れないとpassが感嘆の声を上げた。


「心配ないのでございますよ。わたくしこのミッションは初めてではございませんので」


「ふぅ、それなら道に迷わなくて安心ですね」


「それで、ミッションの完遂は当然の目標として、他にはどういう方針で進むんだい?」


 一同から一抹の不安が消えたところで、sizingが確認の意を持って尋ねた。


「そうですね、即席パーティーですし経験値稼ぎよりアイテム入手に重きを置く、というのは如何いかがでございますか?」


 queryの言う事は「最小のリスクで最大の利益を得る」という観点からも妥当だった。


 火力に欠けるパーティーで無理に戦闘はせず、マップを把握しているからこそモンスターの包囲を掻い潜り、無駄なく目的地に向かえる。


 そして何よりも、皆にとって自身よりも高レベルなダンジョンでの獲得アイテムはとても魅力的だった。


「うん、賛成~!」


「了解です」


「俺も異論なしだぜ」


「それでは、サイジングさんとパスさんを前衛に、進むのでございますよ~!」


「「「おー」」」


 珍しくpassも腕を上げるモーションで応じたそのムードを、作り出した張本人が悪びれもなくぶち壊した。


「と、その前にアイテム取得の設定をし忘れていたのでございますよ。とりあえず、リーダーの一括取得で後程、分配という形で如何でございますか?」


「お、おう」


「賛成」


「了解」


「それでは、気を取り直して出発でございますよ~!」


 皆が空振るのを警戒する中、queryの底抜けに明るい声だけが周囲に響いた。



――『塩砦』 下層



 塩砦で最も多く出現ポップするモンスターは野猿やえんだ。


 野猿はレベル80以上の大抵のエリアで出現する真っ赤な顔をした小型のサルモンスターである。


 主に5~8匹の群れで行動し、アバターを見つけると積極的に襲い掛かってくる。


 レベルは85で、攻撃性質は斬、得意属性は火魔・気呪、弱点属性は土魔・火呪である。


 尚、野猿はポップ後、ポップ位置から特定範囲を縄張りとして徘徊する。



 そして、今まさに探索中のquery達の前に現れたのがそいつ等である。


「敵は僕が引き受けるよ『扇動アジテイトII』! 今の内に攻撃を……!」


 パーティーの最前線で重斧を斜に構え、防御姿勢をとったsizingがバフアーツで自身のヘイトを瞬間的に上昇させた。


 sizingの宣言通り、野猿共はパーティー内で最もヘイトの高い者の前へと群がった。


「それでは、私はサイジングさんに物理耐性スタミナアップを『苦行アセティックII』、ここの敵は主に物理攻撃なのでございますよ」


 ウィンドウの右上に表示されている自分のゲージとは別に3本のゲージがある。


 それぞれ、pass、memory、sizingと名前が付いており、その内のsizingと名のついたゲージに矢印(カーソル)を合わせる。


 それを終えると丁度、予備動作(ブックの場合は詠唱時間)も終わり、queryの杖が黄色く発光した。それを天へとかかげる動作の後マジックが発動する。


 queryのバフマジックは敵味方で混沌とした中からしっかりとsizingに作用し、その身体を黄色い光が包んだ。


「じゃあ、私はパスに『緋鬼香クラリサルビア・エッセンス』で物攻アップ、トドメは任せたわよ……!」


 そう言い終わるのと同時に、memoryから煙の様なものが溢れ出し、前方に居たpassへと纏わりついた。


 memoryの使用したバフアーツは、queryのマジックと違い、ほとんど予備動作時間なし(ノータイム)でpassへと作用した。


「はっ、任せとけ『掘起ディガップ』っ!」


 盾役サイジングに群がる敵へ放たれた土砂と、地面を抉りながら突き出されたpassの武器・堅桜鞘杖かたざくらざやのつえがヒットし、ポップした5匹の野猿は全滅した。


「ふぅ、即席パーティーにしては良い連携だったね」


 結局、攻撃を受ける前に倒せたので無傷(ノーダメージ)だったsizingが3人の元に戻りながら言った。


「野猿ぐらいなら俺は一殺ワンキルできるっつーの」


 と、passはsizingの称賛を素直に受け取らなかった。


 それに対しsizingも、飽くまでパーティー全体の話をしていたのでpass個人と張り合う様な幼稚な真似はしなかった。


 そんな険悪ムードを知ってか、知らずか、そこに割って入ったのはいつでもゆっくりのんびり丁寧な口調のqueryだった。


「そうでございますね。それでは、この調子で徘徊野猿に気をつけながら探索再開でございます」


 つまるところ、それはポップ後の徘徊ルートまではqueryも把握し切れていないという暴露に等しかった。


 その言葉の真意を察し3人は首肯モーションを返し、探索を再開した。


 ここまで読んで頂きありがとうございますm(_ _)m


 戦闘シーンは如何だったでしょうか?


 誰に(敵含む)、どのタイミングでスポットを当てるか、というのが個人戦と違い大変でした。今回は敵の方に大きな動きがないタイプだったので楽な方でしたが、敵が中ボスクラスになると動きもモブとは一線を画すのでそちらの動きにも注意をしなければなりません(>_<)



 さて、次回の投稿は2015年01月13日午前9時頃を予定しています。


 それでは、次話も是非読んで下さい(^_^)/


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