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誰かの為の証明文。

作者:月々
「もう嫌なんです」

確かにそれは悲鳴とも取れる、彼女の慟哭だった。涙を流し過ぎて酷く乾いた表情の先には当然光はなく、およそ諦めというやつに塗り潰されていた。そんな彼女の壊れていく様を、私は反対側で見ていた。

これはとある大人になりきれない少女と、子供でいたい少女の。実に一方通行で傍迷惑な。なるべくしてなってしまった。どうしようもなく情けない。青春といえば確かに青春で、何も得られなかったといえば案外そうでもなく。ただただ過ごしていくだけのおよそ日常的物語である。
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