第4話:写真展へ
それから沙恵に許可をとって、写真展には3人で行くことになった。
斎藤君ゎそこまで写真に興味があるようでもなくて、本当に一緒に行きたいだけのようだった。
写真展に行く当日。久しぶりに安藤さんの写真……しかもきっと新作。が見れるといぅことで、正直私はうかれていた。
斎藤君と駅で待ち合わせて沙恵の待つ5駅先まで行く間、斎藤君とはあまり話をしなかった。
普段しつこく話しかけてくる斎藤君は、今日はなぜか信じられないくらい静かだった。
5駅目で沙恵がくるのを待っていたが、電車が駅を出てからしばらくたっても沙恵は私たちのところにこなかった。
心配になった私と斎藤君は沙恵に電話をすることにした。呼び出してかなりたったとき、やっと沙恵が電話に出た。
「ごっめ〜ん!!今の電話で起きたぁ〜♪」悪怯れもなくいわれたものだからつい黙ってしまった。
「私はもう間に合わないから……斎藤と2人で行ってきなよ!」沙恵はそれだけ言うと、もう一度謝ってすぐに電話を切ってしまった!!
沙恵は悪い子じゃないってわかってるけど、この時ばかりは攻めずにはいられなかった。
ってことは……つまり……斎藤君と2人きりで写真展に行かなきゃいけないんでしょ??
そんなの気まずいじゃん!
「沙恵…今起きたみたいで、今日はこれないって。」
斎藤君に事情を説明すると
「あぁ〜。そぉなの。」ときわめて興味なさげな答えが返ってきた!
それでいいの?斎藤君は沙恵と写真展に行きたかったんじゃないの??
なんか最近この2人に振り回されてばっかりで嫌になっちゃうよ。
私は大きくため息をついてから、
「次の駅だね。」と一言つぶやいて窓の外の空を見上げた。
彼の写真は今日も空の写真なのだろうか……そんなことを考えながら。




