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17.
朝の空気は、少し湿っていた。
夜の雨の名残が、アスファルトにまだ残っている。
響はバス停の屋根の下で、スマホを眺めていた。
ニュースも天気も、特に興味はない。
バスが来るまで、あと3分。
後ろから足音がして、誰かが隣に並ぶ。
制服姿の少女だった。
特別な理由もなく、なんとなく視線を上げて、またすぐに逸らす。
少女も同じように、時刻表を一瞥して、前を向いた。
風が吹いて、少女の髪が少しだけ揺れる。
(寒そうだな)
それだけ思った。
「神楽、バスこっちだよ!」
少し離れたところから、誰かが呼ぶ。
響には関係のない、知らない名前。
少女は「今行く」と返して、小走りでその場を離れていった。
バスが到着する。
響は乗り込み、空いている席に腰を下ろした。
窓の外で、少女が別の方向へ歩いていくのが見えた。
すぐに人波に紛れて、見えなくなる。
バスが動き出す。
響は、さっきまで立っていた場所を1度だけ見て、すぐに視線を前に戻した。
今日も、いつもと変わらない、なんでもない一日。
りんです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
日程は未定ですが、物語のスピンオフを投稿しようと考えているので、そちらもぜひ読んでいただけたら嬉しいです!




