後日談(番外編)
番外編です!
よろしくお願いします!
「旦那さま、珈琲をどうぞ」
「ああ、ありがとう、リア」
微笑んでわたしは珈琲を旦那さまに渡した。ちなみに、わたしは珈琲は飲めないので、紅茶をいただいている。
「辺境伯領での生活は慣れた?リア」
「はい、旦那さま。最初は鹿が怖かったんですけど、今はもう慣れていて。領民の皆さまにも優しく接して下さっていますし」
「それは良かった」
微笑んでわたしの頭をなでてくれる。
「そう言えば、ききたいことがあったんですけど」
「うん、何?」
何でもきいてオーラ全開の旦那さまに爆弾をぶっこんでみる。
「王太子殿下はどうなったんですか?」
「ごふっ!」
すごい音とともに、珈琲を少し吹き出した。
「あら、大変。誰か、布巾を持ってきて下さる?」
使用人に声をかけて、急いで布巾を持ってきてもらう。
わたしはするするとふきながら、旦那さまを窺った。
「旦那さま・・・?」
「あ、ああ。いや、王太子殿下は・・・その、廃嫡となりました」
「えっ!!」
わたしが驚いて手をとめると、使用人が代わりにふいてくれる。ふきおえてもらい、わたしが座ると、旦那さまがつぅっと目をそらした。
「旦那さま?ちゃんと話して下さいますよね?一応、被害者、みたいなものですし」
「い、いや・・・(僕が少し手を加えて、罰したなんて、言いたくないなぁ。どうしよ、誤摩化そう)」
「まさか、誤摩化そう、なんて考えてらっしゃいませんよね?」
にっこりと微笑んでみると、旦那さまは観念したように息をふううううっと吐き出した。それから、わたしの目をしっかりと見つめて、言った。
「あのね」
「はい、旦那さま」
「王太子殿下はそのぅ、(頭の)ご病気で療養なさっているんだよ。今は、離宮にて、のびのびとお過ごしなさっているようだ(建前だけれど)」
「いろいろと副音声が聞こえてきそうですけれど?」
旦那さまはにっこりと微笑んで、リアは気にしなくて良いんだよ、と言った。
「はあ・・・。良いです、別に教えていただかなくても。お父さまにおききしますから」
ふん、とそっぽを向くと、苦笑された。
「あっ、お父さままで口止めするのはなしですからね!」
「ははっ」
と笑ったので、多分、もう既に口止めされているのだと思う。
引き続き、読んでくださり、ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
まだ、番外編はあります!
投稿は不定期に行いますが、頑張るので、読んでくださると嬉しいですᕦ(ò_óˇ)ᕤ