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龍の国、入国

プルエルの魔法で龍の国周辺に飛び、自分のせいでなってしまった気まずい空気を改善しようと必死に話題を振る


「えっと…なんで転移できるのに龍の国に直接行かないんです?」


「…龍の国には国土を覆うようにドーム状の結界が張ってあるの、だから転移魔法で龍の国には直接いけないのよ」


「そうなんですか…ところでプルエルさん、龍の国って何ですか?」


「あ…説明し忘れてたわね」


「龍の国っていうのは、元々転移者たちが一か所に集って各々が勝手にやってたらできた土地に、ドワーフと妖精たちが転移者たちに武器や加護を提供する代わりにその土地に移り住んで護ってもらって、統治とかしたり商店を開いたりしたらできたのが龍の国」


「なるほど、でもなんでドワーフと妖精たちはわざわざ武器や加護を授けてまで、転移者たちの造った土地に移り住んで護ってもらおうとしたんですか?」


「土地の質が良かったのもあるけど、一番は外敵に襲われないからかしら」


「私たち妖精とドワーフはガルド達とかを除いて、ほかの種族と比べてかなり弱いの、だから、転移者に護ってもらうのよ」


「勿論、あいつらの性格はひん曲がってるからこっちもなにかあげないといけないんだけどね」


「あ、そういえばあなたはほかの転移者と違って性格良いのね」


「え?あぁ、照れますね」


ガルドが凡次を睨みつける


「それにしても…成程、さっきの話ってわざわざ加護や武器を提供してまで護ってもらう価値が転移者にはあるってことですよね」


「えぇ、転移者は漏れなくその人にしか使えない固有スキルを持ってて、固有スキルのほとんどは戦闘特化でとても強力なの、偶に未来予知とかの固有スキルもあるけど」


「じゃあ僕にも固有スキルが?」


「あるわよ」


「多分(小声)」


「え?」


「なんでもないわ」


「なんかようやく異世界っぽい!感動する…」


「まぁ、必ずしも戦闘向きってわけじゃないからあんまり期待しないほうがいいわよ」


「あ、そうですよね」


凡次はがっかりした顔をするが、すぐに次の聞きたいことが出てきて質問する


「あと魔法とか…」


プルエルが凡次の口を指で塞ぐ


「そういうのは後で授業の内に説明するから」


(授業?)


「今はこれを見て」


「ついたわよ!」


鬱蒼とした森の陰から足を出すと、目の前には舞い散る薄紅色の桜が溢れていて、盆地の中に出来た街が一望できた


盆地の傾斜にはめり込むような軒並み、底の平地には大きい建物や真ん中にある巨大すぎる桜の木、小さな太陽のような提灯があちらこちらに見える。


だが、そんな景色もすぐにどうでもよくなってしまった


なぜなら


空が割れ、地が揺れ、人の活気の声がここまで響く


空に二つの割れ目ができ、深紅より影を纏い紅く、蒼より照らされ蒼く二の龍の巨体は眼前に常光し、天を仰ぐと映ったのは比肩しえない美を凝縮した舞、まるで蝶はこれを猿真似して常に舞っていると沁み入ってしまうほど、美しく神々しい物が眼に映ってきた。


僕が浸っているとプルエルさんが現実に引っ張り戻す


「はいそこまで、着いたわよ…ここが」


「終わらない永久の春、龍を迎える龍門町」


「龍の国よ!」





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