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凡人の魔王の倒し方  作者: 昨日の駄文メーカー
凡人と騎士の国
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凡人と騎士王

凡次らがクエストをこなして二月の折、四人が宿で食事をとっていると、ある一人の騎士がやって来た


「この中に、田中凡次率いるパーティー「紅楼の龍塚」はいるか?」


騎士は凡次の名を挙げるが、覚えのないパーティー名に戸惑い疑問を発する


「…なんですかあの名前」


「俺が付けた、パーティー登録の時に必須でな、…不満か?」


「いや、不満はないですが、というかなんでそもそも僕らを?」


「いいから行けよ代表、者!」


源蔵が凡次の背中を押して騎士の前に出す


「む、お前、あの時の迷子か!」


兜のせいで表情は読み取れないが、仕草で驚いていることが分かる


「あの時の……あ、僕らを騎士の国へ案内してくれた騎士さんですか?」


「あぁそうだ。いやなに、珍しいこともあるものだ」


「それに貴様らかなり腕が立つんだな、王直々の呼び出しなぞ滅多に受けれんというのに」


「王直々の呼び出し?」


「そうだ。というのも、ここ二月程で目覚ましい活躍をしている四人組のパーティーがいると噂でな、王がぜひ会いたいとの事だ」


「自分の呼んだ客人が活躍すると、こちらまで嬉しくなってしまうものなのだな」


騎士はしみじみと腕を組み浸っている


「兎に角だ、王令に従い付いてきてもらおう」


「分かりました…」


騎士は宿の扉を開け、凡次達の出発を待つ


三人も席を立って宿の扉を出る


***


凡次達がレッドカーペットを踏んで行くと、王の御前へ着く


「貴様らが此度の噂に聞く四人組か?」


王の声は少し甲高く、威厳の感じる声色が王宮で弾かれる、端正で中性的な顔立ちを持ち、華奢だが芯に屈強な物がある体格、間違いなく凡次達は王の前に立っている


「王の御前で直立とは何事か!」


王の傍にいる若い魔法使いが凡次らを叱咤する


「よい、我が呼んだのだから是非はない」


「!出過ぎた真似を謝罪します…」


「どうということはない、気にするな、それより問いの答えを」


凡次が跪いて口を開ける


「はい、私共が王のお呼びになった四人組の田中凡次、プルエル、源蔵、γでございます」


(やばい…王様と話すの初めてだし、これで受け答え合ってんのか分かんねぇ!)


(これ、受け答えミスったら斬首とかないよね、ないよな、頼むないでくれ)


「そうか…我も名を返そう、我は、騎士王、セルアト・ヴィリアン・フォン・ウィンザー=アトリエ」


(名前長!)


「時に四方よ、我には十二人から成る我直属の組織があってな」


「訳あって内二人が欠けているのだ、そこで、主らの内二人に席を埋めてもらいたい」


王はひとしきり話し終えると、凡次達の返答を待つように口を閉じる


「…質問があります」


「よい、申せ」


「組織に入った二人と、残された二人はどうなりますか?」


「……永久の別れになる」


「んじゃ無理だわ、帰る」


源蔵が出口に向かって帰ろうとすると、源蔵の帰路に炎弾が撃ち込まれる


「ふざけるなよ貴様!王の客人ということで見逃したが、もう我慢ならん!」


「へぇ、来いよ」


「ッ!地獄でその舌抜かれて来い!!」


魔法使いが杖を振るうと、背後に魔法陣が展開される


(魔法陣!ということは上級魔法をしかも無詠唱で!)


プルエルとγも戦闘態勢に入る


「やめろ!!」


王が声を張り上げると、魔法陣が逃げるように掻き消える、戦闘態勢の三人も警戒を解く


「すまない、悪いことをした」


「主らの間柄を考えなかった我の失態だ」


「王よ、なぜ謝るのです!」


「主は我を思って矛を振ってくれたのだろうが、今は収めよ」


魔法使いは黙って杖を下げる、表情は不満げだが、仕方ないといった感じだ


「ではこうしよう、二席に主らが二人ずつ入るという…」


「そもそも俺らは二ヶ月でここを発つ、ここで悠長に時間を潰す暇はねぇ」


魔法使いの顔が温まるが、なんとか抑えている


「そうか、だがそう易々と王令を無下にされては、こちらも顔が立たん」


「ならどうする?王様」


王はニヤリと不敵な笑みをする


「つくづく面白い、良いではないか、では二ヶ月だ。二ヶ月間我の剣になれ」


「王…」


「まぁ待て、我が二ヶ月で主らを服従させる」


「できなかったら?」


「そうなれば、我に器がなかっただけの話、不甲斐ない王は座を降りよう」


周囲に激震が走る、それだけ今言った事は無茶苦茶で、唐突な事だった


「何を仰ってるのですか?!王よ!」


「何、そもこんな荒くれ者共さえ服従させられないのであれば、我の冠など在って無いような物」


「いい度胸だ、その勝負買うぜ」


「…とはいったものの、主の意志が第一だけどな」


「主?貴様主が既にいるのか?」


……


剣の主は現れない


現れない剣の主は、密かに、赤色の絨毯を見つめながら勇気を固め、意を決して立ち上がり、王の御前へ口を出す


「えぇここに、その剣の主はここですよ」


「ほう、貴様か」


「セルアト・ヴィリアン…いや騎士王よ、俺達は」


「お前の勝負に受けて立とう」


「面白い…主纏めて我が剣蔵に収めてやろう」

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