暗侶のγ
凡次達は城門に向かって歩く
「…おい、凡次」
源蔵は疲れたような呆れたような顔で凡次を見る
「その子のことですね…」
少女は源蔵に肩を寄せようとしているが、源蔵は少女に刃が向くよう刀を置いて寄せ付けさせない
右肩が駄目なら左肩へと横とびするも、源蔵も刀を左肩へ置き換える
それなら右肩へとを高速で繰り返し、よく分からない状態になっている
「…なにしてるんですか?」
「こっちが聞きてぇわ!」
そのまま城門まで歩き、守衛の兵にとんでもない目で見られる
「あのぉ、なにしてるんですか?」
「こっちが聞きてぇわ!」
門を通るとプルエルがいて、守衛と同じ目でこちらを見てくる
「なにしてんのよ…」
「天丼だよ、もういいよ…」
凡次とプルエルが珍しく、いや、初めて源蔵が弱っているのを見ると、この少女には才能があると感心した
源蔵が諦めて刀を下げると少女は満面の笑みで肩に抱きつく
「キャーッ!騎士様の肩ガッチリしてる!後でメモろ!」
源蔵は本当に嫌そうな顔を浮かべる
「で、なんでそうなったのか教えてくれる?」
「シーシャちゃんが源蔵さんを闇討ちしようとして、失敗して、騎士様って言って、こうなりました」
「並々ならぬ殺意は感じてたけど、本当にどういうことなの?」
「よくぞ聞いてくれました!教えてあげましょう、聞かせましょう、あr…」
「やめろ、話が拗れる」
げっそりとした声で待ったをかける
「問題はこいつをどうするかだ…」
(源蔵さんにはこういう系のが効くのか…後学にしよ)
「私は拒否されても仲間になりますよ!」
「拒否ね、それ云々話す前にまずあんたが出来る事は何?」
「闇討ち!暗殺!毒の調合!毒殺!拷問!回復魔法!です!」
「何故そのラインナップで回復が?」
「愚問ですね!愛する騎士様を癒すのが姫の勤めでしょう!頑張って習得したんですよ!差し詰め私は!暗殺者と僧侶を混ぜた暗侶と言ったところですね!うん!語呂がいいし!伴侶とかけてて私にピッタリですね!ね!騎士様!」
「耳元でキンキン騒がないでくれ…」
「そんなの酷いですよ!折角!騎士様に!こうして!生で!会!え!た!の!に!興奮を抑えろって言うなんて!でも!そんな照れ屋な騎士様も好き!」
「分かった、仲間入れるから本当にボリューム抑えろ、その声は俺に効く」
「やったー!!!!!!!」
源蔵がノックダウンされる
「早速回復魔法の出番じゃない」
「ギャー!騎士様起きて!」
【聖魔法:勇士よ起きろ】
「は!ここは…」
「騎士様!」
少女は源蔵に抱きつく
「プルエルさんこれ…」
「えぇ、無詠唱の使い手」
プルエルが少女に手を伸ばす
「これから宜しくね…シーシャ、でいいのかしら」
「シーシャは、適当な偽名です!名前…はないですが!適当にγとでもお呼びください!」
「じゃあ宜しくγ」
「はい!」
何卒、ブックマークの方をしてください。




