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凡人と介抱

「今の爆発音は…」


凡次の起こした起爆札による爆発音と、追撃で繰り出された水蒸気爆発の音が源蔵とプルエルの耳に入る


源蔵はオークの死骸を袋へ詰め、音の元へと踏み込み、走り出す


(信号弾が挙げられた場所と同じ位置から音?)


(信号弾ということは、凡次か)


源蔵は森の木々を足場にし、加速しながら音の発信源へ赴く


そして音の元まで近づくと、視線に足元ほどの蒸気が立ち込めている光景が映る


(蒸気?)


地に足を付け、歩き始める


蒸気の立ち込める足元を警戒しながら歩くと、体を楕円に削り取られた五つの跡が目立つ龍の死骸を発見する


(蒼龍…角が少し欠けている、この戦闘で負ったものじゃない)


(縄張り争いに負けた弱い個体が、傷を癒しているところを誰かにやられたか)


(殺った奴が近くにいる)


【抜刀:霧散晴天】


源蔵がニヤケ面を浮かべる


「やるじゃねぇか!」


「凡次!」


龍の死骸の近くで、凡次は寝けぞっていた


「まずい、魔力切れか」


「俺は魔力供給できな…」


「もうしたわよ」


「誰か来たと思ったらあんただったのね」


「よぉエル」


「お前がサポートしてたのか?」


「違うわよ、私は分身するオークと戦ってた」


「そうか、じゃあ凡次が一人で…」


「えぇ、大したものよ」



「大怪我してることを除けばね!!」


プルエルが大声で寝ている凡次に怒鳴る


「私があと数分来るのが遅れてたら死んでたのよ!それに背中の皮膚は爛れてるし!」


「しかも十数ヶ所複雑骨折してるわ、他の魔物に襲われそうになってるわ!」


「本当心配したんだから!このバカ!」


プルエルの目頭が赤く照る


「おい…流石に怪我人にそこまで言うのは…」


「うるさいわよ!」


「ヒーコワ……」


「とりあえず町…帰るか」


「…えぇ」


「あ、荷物持て」


「ヤダ」


プルエルは凡次を魔法で浮かせて町へと帰る


「せめて龍の死骸は持ってけ!」


プルエルが地面に紫の割れ目を造り、そこへ龍を収納する


「はぁ…重てぇ」


源蔵達が町へ着き、凡次を病院で寝かしてから冒険者ギルドへ行く


「いつまでキレてんだよ」


「…もう大丈夫よ」


「そうか」


「荷物持て」


「魔力がないわ」


「嘘つけ」


「あんたの修行に丁度いいんじゃない?」


「今日は久々に忍術やって疲れたんだよ」


「お疲れ様」


「そうじゃねぇよ」


「はいはい、持ってあげるわよ」


そんな談笑を繰り広げながら冒険者ギルドでクエスト完了の報告をする

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