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凡人と修行3

(昔から優秀な人間が冷たく見えた)


(それはきっと、動きに無駄がないからだろう)


(僕の姉がそうだった)


(姉はいつも優秀で、親の関心を独占していた)


(姉とは仲が悪い訳ではない)


(ただ良くもない、空っぽなのだ)


(理由は家で全く会わないから、食事は自分の部屋で食べてたし、登校時間は絶妙に時間が合わない)


(僕と姉の唯一の思い出は、表彰台で無表情に、金色のトロフィーを持って光に当てられる姉の姿だけだった)


(これは、魔王を見たことがないから言える暴言だけど、僕の姉なら魔王を倒してしまうかもしれない、凡人の僕とは違って)


目が覚めると暗い色をした木の天井が映った


「ようやく起きたわね」


「あんた10時間も寝てたのよ」


「えっと…すいません」  


凡次が辺りを見渡す


「あの、ここは?」


「龍の国にある魔法研究所の休憩室」


「さぁ、充分休憩したでしょ」


「授業を始めるわよ」


そう言ってプルエルは凡次の手を引っ張り休憩室から退出させ、講義室1と書かれた部屋に入る


プルエルは黒板の前へ移動し、凡次はなんとなく察して黒板の前の席に座る


「じゃあ授業を始めるわね」


凡次が挙手をする


「その前に質問いいですか?」


「何かしら?」


「僕が倒れた後の事と、源蔵さんとガルドさんは今何をしてるのか聞きたいです」


「あ、言い忘れてたわね」


「凡次が倒れた後は、道場にまともに休める場所がないから、ここの休憩室に運んだわね」


「というか、気になったんですけど、あの山下ったんですか?」


「いいえ、道場からここまでテレポートしたわ」


「なるほど…でも、なんで行きは使わなかったんですか?」


「源蔵が今の内に凡次に体力つけさせるとか、一回甘えたらずっと甘えるとかうるさいのよ」


(父親かな?)


「あと2人が何してるかだけど、源蔵は多分今修行中、ガルドは仕事中」


「質問は以上?」


「あー、ガルドさんの仕事ってなんですか?」


「鍛冶師よ」


「ミョルニルって店を兄弟達と三人で経営してる」


「質問は?」


「えっと…あの…その…」


「凡次、授業受けたくないからって質問で間延びさせようとしてる?」


「ヤイヤイヤ、全ッ然そッんなことないですけど!?」


「はぁ…大丈夫、源蔵と違っていきなり魔法を撃ち込んで、体で覚えろとかやらないわよ」

 

「すいません、プルエルさんが絶対そんなことしないの分かってるんですけど、体が教えられる事を拒否してしまっていて」


「ちゃんとゆっくりやるから、安心しなさい」


「はい、お願いします」


「じゃあ授業開始ね」


「最初の授業のテーマはこれよ」 


プルエルが黒板に白文字を浮かばせる


そこに書かれていたのは


「この世界と魔法について」

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